2015-08-27

忠雄と花と牛――淡路島日帰り旅の記 1

8月25日、台風の影響で風がひどく、最寄り駅から近いスーパーで買い物をした帰り、傘を差すことを諦めたために、濡れネズミで帰宅した麩之介です。皆さま、いかがお過ごしですか。ずぶ濡れの表現としてなぜネズミが選ばれたのかご存知ですか。わたしは知りません。ネズミは乾いたのしか見たことがありません。あ、いや、そういえば小学生のころ、台風のあと、堤防で濡れたカヤネズミを拾ったことはありました。しかしなぜずぶ濡れ代表にネズミが選ばれたのかは、やはりわかりません。


8月26日、淡路島へ行ってきた。わたしは兵庫県の生まれなのだけれども、淡路島はいまだ足を踏み入れたことがなく、とても楽しみにしていたのだ。ただし、どうしてもコレが見たいとか、ここに行きたいとかいう希望はほぼもっていなかった。ただ淡路島に行きたいだけという、目的もなにもない旅なのだ。いつものことだが。それにちょうど玉ねぎ切らしてるし、ってスーパーに行こうってんじゃないんだから。

てなわけで、前日、台風の影響で大荒れの天気だったのがウソみたいにスカッと晴れた朝、友人の運転する車に乗せていただき、淡路島目指して出発。発車するなり、「ラジオ聴いていい?」と勝手にNHK第1を選局。そうです「夏休み子ども科学電話相談」です。しかーし、9時からはニュース、音楽、さらに全国高校軟式野球選手権大会の決勝戦の中継に。残念。大阪局だけなのかな?

10時をまわったころ、明石海峡大橋が見えてきた。見えているけど道はそれから遠ざかる方向に。なかなか近づけないのがカフカっぽくてたのしい。長いトンネルに入って、抜けた!と思ったらすぐに橋。不意打ちとは卑怯じゃないか。って橋にいってどうするつもりなのかわたしは。そういうわけで、カメラは間に合わず。帰りに撮れたら撮ろう。

橋を渡った先、淡路インターのSA(なぜか観覧車がある)で観光案内図をもらってきて、どこに行こうか考える(今かい)。事前にざっくり調べて、一ヶ所だけここには行こうと決めていたところはあるのだけど、ほかをね。

だいたいのルートを決めて、最初の目的地へ出発。そこはわたしが事前に調べて行きたいと思ったところなのだけど、実は名前をちゃんと覚えていなかった。しかしその特徴がちゃんと観光マップに載っていたので、無事探し出すことができたのだった。

それがここです。


本福寺。平安後期に創建された真言宗のお寺。ここだけ見ていると、普通のお寺なのだけど。

なかへ入ると案内が。


本堂は「水御堂」という。後ろのほうにちょろっと写っているのだけど。さて。


外壁。コンクリート打ちっぱなし。そう、この本堂は安藤忠雄デザインなのだ。入り口を入ると


こんな感じ。中に入ります。


水蓮の池。本堂は?


池の中央の階段を下りていくようになっている。池は本堂の屋根部分に当たるわけだ。しかし由緒あるお寺でよくこういうことができたなと思ったら、檀家全員はもとより、ご住職まで反対していたらしい。まあできてみたらこうして観光客も呼べるのだし、よかったのではないかな。われわれ貧乏人は本堂拝観してないけど(小声)。


拝観料を支払うことなく車に戻ると、ラジオから「4歳ですから、なかなかね……」「ええ……」という会話が。電話相談再開にいろめきたつ中年ひとりと、その様子をなまあたたかく見守る中年ひとり。まあ放送時間はあと20分くらいなのだけど。

次の目的地へ向かおう。ここからほど近い、あわじ花さじきへ。県が管理している広大なお花畑で、四季を通じてなにかがかならず咲いているので、いつ訪れても、以前味わったようなガッカリ感(→ 「岡山行き当たりばったり4――岡山市内2(後楽園)」 )はない、はず。

車で走ること10分、あわじ花さじき着。さて下りようかと思ったら、最後のおともだちの「ゾウは鼻で水を吸い込むけど、鼻が痛くならないんですか?」という良質問! 「ちょっと待って、これ聴かせて!」とエアコンも切れた車内で汗をかき、耐え切れなくなってドアを開けてまでラジオに聴き入るわたしにつきあってくれてありがとう、友よ。キミも

先生 「ゾウさんは、お鼻で何リットルくらい水を吸い込むことができると思う?」
小2女子 「……100リットル?」
先生 「それはゾウさん10頭ぶんくらいだねえ」

が聴けてよかっただろう?(威圧)


さて、あわじ花さじきですが、これがもう、絶景。


ほら!



ほら!……ん? あれは……



最初、のどかさを演出するために置かれたオブジェかと思ったくらい動きがないのだが、よーーーーく見ると、ゆーーーーっくり動いている。これは行くしかないでしょう、と斜面を降りる。と、途中にこんな看板が。



え?いるの?マジで? なるべく草の茂ったところは避けて行こう。昨日の大雨でけっこう足元が悪いなかを慎重にオブジェ様の牛方面へ。



この看板かわいい。



はい、牛。友人に「あれ、肉の牛?」って聞かれたけど、知らないよ。淡路島は肉も乳も名物だからなあ。しかし、あわじ花さじき、すごくいい。なにがいいって、ここ、無料なんですよ、皆さん! それだけを力説するのもいかがなものかと思われるのではあるけど(だから貧乏なんですよ見逃してくださいよ)。ほんとに広々として気持ちがいい。弁当もってきて食べたら最高だろうな。


たき火、バーベキューはいけないけど、弁当禁止とは書いてないから大丈夫! しかし、してはいけないことの中に「動物の捕獲、殺傷」って、えっと、これはその……牛のこと?

まあ、あと毒ヘビと、


イノシシがいることはたしかだ。


(続く)

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