2020-08-31

日々雑記 2020 Aug. #3

21日(金)

ものすごく面白い夢を見たのだけど、目が覚めたら「面白かった」しか覚えていなかった。




お揚げときのこのうどん。




冷やしそうめん。
具は蒸しなす(昨夜のグラタンに使った残り)、かにカマ、錦糸卵、きゅうり、わかめ。わたしがつくるものとしては比較的に正統派(?)なものになった。これに干ししいたけの炊いたのがあれば完璧なのだが、急にはつくれない。干ししいたけを戻すのに時間がかかるし、炊いたら冷やさないといけないので、思い立ったらすぐにとはいかない。いつかも書いた気がするけど、実家でそうめんというと、茹でて氷水で締めたそうめん、煮干しと干ししいたけで出汁をとったつけつゆ(これも麦茶容器に入れて冷蔵庫で冷やしてあった)、ハム、錦糸卵、きゅうり、干ししいたけの炊いたのが盛られた皿のセットであった。夏の間よく食べたものだけど、決して手軽な料理ではなかったと思う。こういうことは自分でやってみないとわからない。

晩は冷や奴に青唐醤油でビール少々。


22日(土)

6時ごろ、鳥の歌で目を覚ます。というと優雅に聞こえるだろう。しかしわたしが寝ているすぐ外で、けっこう声量のある鳥に囀られては、いかに美声といえどもそれは騒音。ていうかこれ、わたし縄張り(ベランダ)奪われてない?




舞茸天うどん。
昨日買ってきた天ぷらをオーブンで温めて乗っけた。「揚げ物」のオートメニューで温めたら焦げたので、焦げたほうを下にして写真を撮った。(下にしたことを書いたんでは隠した意味がない)

早起きしたので、昼に使う食材の下準備をする。鍋に湯を沸かし、豆腐を崩し入れて少し茹でる。


これをざるに上げておく。

豆腐を水切りしている間に、ごぼうをささがきにして、弱火にかけたフライパンで、多めのごま油で炒める。


ごぼうのツンとした臭いがやわらぐまで炒める。たぶん10分くらい。炒めることでアクを抜くので、ここは嗅覚を頼りにして、刺激臭がなくなるまで炒める。

ごぼうのフライパンに水切りした豆腐を加え、水分が出てこなくなるまで炒めて、酒と醤油で味つけする。なんならみりんをほんの少し加えてもいい。


さらに水気がなくなるまで炒めてできあがり。


鉄のフライパンでごぼうを炒めると、鉄がごぼうのタンニンと反応して、豆腐が食べものとはとても思えない色(ほぼ御影石)になるので、気になる方は樹脂加工のフライパンやアルミ鍋などをお使いください。

この後、これを普通に水加減した米にのっけて炊くのだけど、炊く米の量によって味を調整した方がいいと思う。炒りごぼう豆腐が全部使えそうなら、味つけを濃いめにしておいて、米と合わせてちょうどいい加減にしておく。残りそうならそのまま食べておいしい味にしておいて、米に載せてから塩を少しふるといい。残った分はそのまま食べるもよし、うどんの具にするもよし。

具材を準備したらちょうどいい時間。NHKラジオ第一の「夏休み子ども科学電話相談」を聴く。




レモンきゅうり、にがうり12号のおひたし、豆腐とごぼうの炊き込みごはん、なすの味噌汁。
このごはんには粉山椒が合うのだけど、今日は一味唐辛子で。これもなかなか。

午後、日よけを下ろすためにベランダに出て、今朝わたしを叩き起こした鳥が落としていったフンを発見。何かの種が三つ四つ散らばっている。床が土でないのが残念。しかし、手すりのあたりにいたのかと思いきや、中まで入ってきていたのだな。ちょっとうれしい(ハトだとうれしくないくせに)。

某呟き処でフォローしている方に教えていただいた「だし」をつくった。


夏の醍醐味。なす、きゅうり、オクラ、青じそ入り。みょうがは残念ながらあまりいいものがなかったので、今回は入っていない。教えていただいた味つけは醤油のみだったけど、今回味醂と酢をほんの少し入れてみた。

明日のパンを焼いて、布団に入る。夕方、いい時間に雨が降ってくれたので、今夜は涼しい。鳥は明日も来てくれるだろうか。先月くらいからこのあたりで鳴いているのは知っていたけど、姿を見たことがない鳥なので、誰か知りたい。しかし、声だけで正体がわかる鳥って、案外少ないものだな。よっぽど特徴的な声でないと、鳴いている現場を見なければ覚えられない。


23日(日)

今朝は、ヤツが鳴いているのは聞こえたけれども、ベランダ侵入はなしであった。残念。




昨日焼いたレーズン酵母パン、コーヒー。
パンは網で表面を軽く焼いた。

午前9時5分からは、この夏最後の「夏休み子ども科学電話相談」を聴く。今日の放送の白眉は9時台の最後、小1男子の「このまえ動物園のゾウが死んでしまいました。死んでしまったゾウはどうするんですか」という質問。答えるのは、札幌市丸山動物園参与の小菅正夫先生。
「おじさんたち動物園にいる人間はね、ゾウってものすごく気になる動物なの。なかなか上手に飼えなくてね。いまどのくらいゾウが日本にいて、どんな状態かというのを、動物園にいる人間はだいたいわかってるんだ。で、死んだあとどうするかっていうとね、その動物が動物園にやってきて、どういうように生きて、そして死んでしまったかという記録を、全部残さなきゃなんない」といい、ゾウが死んだら獣医さんたちがすることを、たんたんと語る先生。
「まず最初にやることは、体の大きさを全部測る。足の裏の大きさから、鼻の長さから、測れるところをぜんぶ測る。そのあと体の中を見せてもらう。どんな状態だったか教えてもらうために、体の中を開けて、内臓の状態を調べて、大きさも測ってぜんぶ記録する。まだね、あそこ悪いよここ悪いよっていってくれて、それでいろんな治療ができたら、おじさんたちにとって都合がいいんだけど、動物はね、苦しみとか痛みというのを、伝えようとしないんだよ。動物園でも。あんなに親しくしていた飼育係にも、『お腹痛いんだよ』とか、『ちょっと今日熱ありそう』っていってくんないの。それをなんとかして見つけなきゃなんないんだけど、そういうことがなんにもわからないまま死んでしまう例があるんだよ。そのときは解剖して、肺の状態は健康だったか、腸はどうだったのか、ひとつひとつ全部調べて記録して、もちろん写真も撮って、組織の一部も保存して後で調べたりして、そうやって死因を特定していくんだけど、そういうことをね、死んでから教えてくれるんだよ。耐えられないんだよ、そういうの」
先生の声が苦しそうで胸が痛む。
小菅先生「そうやって全部調べて、最後にどうするかっていうと、骨。大事な骨は、きれいにして骨格標本にする。それは動物園に置くこともあるし、学生たちが勉強できるように大学に保存することもある。そういうふうに、このゾウが日本にやってきて、暮らしてきたことの記録を全部取るの。すべてを教えてもらって、さらに骨として残して、多くの学生たちに学ぶ機会を与えてくれるようにするのが、おじさんたちの義務だと思ってるんだ。それで、最後はもちろんお祈りして、それで終わりという感じ。動物が死ぬって大変なことだけど、そこから学べることがたくさんある。おじさんたちはそうやって動物たちに育てられてきたんだ。だから、死んで『ハイさよなら』っていう感じじゃないんだよね」
司会の石井アナウンサーの「動物は人間の言葉を話しませんけれども、いろんなことを教えてくれますよね」という言葉を受け、「いやー、実はね、ぼくは、発してると思うんだよ。われわれがね、わからないんだよ、きっと。情けないことに。そこなんだよね。絶対に何か発信してると思うんだよ。おそらくゾウ同士だったら『どうしたの?あんた、お腹痛いの?』とか思ってると思うんだ。人とゾウだと、ゾウがどういう信号を発してんのかって、まだまだわからない。それはゾウばかりでなくて、あらゆる動物がそうなんだよ。ぼくたちが動物そのものになってその動物を見ていかないと、やっぱりわからないと思うんだな。わからないということを本当に痛感させられて、つぎ飼うときには、絶対にそこのところは、って一歩一歩進めていってるのが動物園の世界で、常に彼らの死を教訓として次へ生かそう、次へ生かそうとずっとやってるんだ」
聴いていて涙が出た。「動物は痛みや苦しみを伝えようとはしてくれない」って、生き物と暮らしたことのあるひとなら、みんな知ってる。動物は弱っていることを隠すんだよね。そして、もしかしたら「助けて」っていっていたのに、そのサインを受け取ってやれていなかったのかもしれない。いま、自分が育てている植物たちとの暮らしでもそれを痛感する。あのときああしていれば枯らさなくてすんだのかもしれない、つぎに同じ種を育てるときには、絶対にそこのところは、そう思っている。(そもそも西日しか当たらないベランダなので、ほんとうにすまないとは思っている)




冷やしそばにだし。
だしの塩気があるので、つゆはかなり薄味にしてある。めんつゆを薄めて使ったけれども、ひょっとしたら昆布出汁にほんの少しの塩でいいかもしれない。それだとうどんが合うような気もする。それはともかく、うますぎて、もう一束そばを茹でておかわりしてしまった。

夕方、いつもの水やりのほかに、中耕したり鉢に土を足してやったり枯れ枝を切ってやったりと、ベランダの衆の世話をする。明るいうちでも外での作業が楽になった気がする。


24日(月)

昨日あたりからまたニガウリの花がぽつぽつ咲きだした。秋、ですかね。




一昨日焼いたレーズン酵母パン、柚子茶、コーヒー。
パンは霧を吹きかけてアルミホイルで包み、オーブンで10分焼いた。

夕方、外からあの鳴き声が聞こえたのでベランダに出てみる。斜向かいの建物のアンテナにヤツがいる。部屋に戻って単眼鏡を出し、ベランダへ。逆光でよく見えないので、写真に撮って拡大してみようと思ったらぱたぱたと飛んで別の建物の屋上に。写真に撮ってみた。


遠すぎてやっぱり誰だかわからない。もう一度おいでください。待ってます。

そのときついでに撮った夕空。


夜、レーズン酵母パンをふたつ焼いて、ひとつ食べた。焼きたてを食べたかったのだ。異様に早起きすれば朝食べられるのだけど、なかなか異様に早くは起きられない。


25日(火)




レーズン酵母パンのオムレツサンド、紅茶。
昨日焼いたパンは、霧を吹いてアルミホイルに包み、オーブンで焼く方式でリフレッシュ。スリットを入れて、玉ねぎ、にんじん、ピーマンのオムレツを挟んだ。

大阪万博のロゴが発表された。ええ、これ?と思ったが、最終候補に残った5点を見たら、ああ、それはこれに決まるやろ、という感想。案の定、某呟き処ではほぼ大喜利状態。わたし自身はあれは嫌いではない。ロゴでなくマスコットであってもいいのにと思う。そう、あれはロゴなのだ。さっそく「いのちの輝きくん」とか呼ばれているが、マスコット・キャラクターではないのだ。気持ち悪いという声もあるけど、せんとくんには皆さん慣れたではありませんか。あれにも必ず慣れます。ていうか3日で飽きられそうな気もする。それはそれとして、わたしは万博開催には反対なのである。

夕方、例の鳥の声が聞こえたのでベランダに出た。向かいの建物のアンテナにいて、今日は3羽が小競り合い……って昨日写真を撮ったのと同じ場所に、同じポーズでいるものが……???部屋にとって返し、単眼鏡を持ち出して見てみた。結果、アレはなんらかの装置であり、鳥ではないことが判明した(なんであるかは不明だが、まあアンテナ的ななにかであろう)。目が悪いにもほどがある。

コッペパンを焼いた。


ちょっと焦げたが、成功といってよいのでは。元種の量を少なめにしたのがよかったのかもしれない。あとは火加減だな。焼きたてをひとつ食べて寝る。


26日(水)




魚肉ソーセージときゅうりのコッペパンサンド、紅茶。
赤いのはピザソース。キャベツが合うとは思うんだけど、半玉250円ではとても買えない。

本日の夕空


ランポーくんが再びやる気。


3輪の花を咲かせたあと、4つめは小さな蕾のまま夏の休眠に入ってしまったので、ひょっとしたら去年みたいに落ちてしまうのかなと思っていたが、この何日かでぐんぐん大きくなった。ということは、もう夏は終わったのだ。まだまだ暑いけれども、植物が動き出したのだから、それは確実。ということで、今年のサボ子種をそろそろ蒔きますか。


立派に育ってほしい。

今日はいいみょうがが手に入った。


というわけで、だしをつくった。なす、きゅうり、オクラ、みょうが、青じそ。晩は冷凍麦めしを温めて、これを乗っけた。


27日(木)




コロッケのコッペパンサンド、紅茶。
コロッケは冷食、葉っぱはベランダ産バジル、赤いのはケチャップ。

ランポーくんの4番、開花。


昨日まで晴れていたのに、今日はどんよりしていて残念。

本日の夕空


夜、パンを焼く。今回は粉にコーンフラワーを混ぜてみたパンを三つ。焼きたてをひとつ試食してみた。味も香りもよいものができたが、もう少しコーンフラワーの量を多くしてもよかったかもしれない。


28日(金)


ランポーくんの4番、2日目。



少し小ぶりだけど、とてもきれいだ。

29日(土)




とうもろこしパン、インスタントスープ(トマト)。
昨日焼いたパンは濡らしてアルミホイルに包んで焼いた。




だし、なすと厚揚げのたまごとじ、麦飯、オクラの味噌汁。
たまごとじは味噌で味つけした。最初なすと玉ねぎだけでつくろうと思っていたのだけど、厚揚げときのこの炊いたのがちょっと怪しげになってきたので、それも加えた。辰巳浜子の『料理歳時記』ではなかったかと思うのだけど、むかし、大きなホタテガイの貝殻を炭火にかけ、出汁を沸かして味噌を溶き、たまごでとじる「貝焼き」(「かやき」と読む)という東北の料理のことを読んだことがある。もとはそういうものらしいが、ひとりぶんずつ小鍋で煮た鍋ものも貝焼きというそうだ。ならばこれはさしずめ「茄子貝焼き」とでもいえるか、と書こうとしたら、「なすかやき」を躊躇うことなく「ナスカ焼き」と変換してくれたマイPC(嫌いじゃない)。それはともかく、いつか貝殻で煮食いしてみたいとずっと思っている。

ランポーくんの4番、中央部は営業終了とのことです。


外側だけ開いてるのは初めて見た。

某所でお薦めいただいた本が届いた。


上原善広『日本の路地を旅する』(文春文庫)。ぱらぱら見ていたら、新宮の役所の人の「健次さんの小説を読んできて、がっかりして帰る人も多いんですよね」という言葉が目に入った。「小説を読むと、貧しい家々が建ち並ぶドロドロした印象を受けるみたいで、それを見に来られるんですね。でも今はきれいになっているからガッカリするんですって。そう言われても、複雑ですけどねえ」(同書 pp. 12-13) わたしが中上健次の生家のあったあたりを歩いたのはずいぶん昔のことで、そのときはすでに集合住宅の建ち並ぶ町だった。ああ、そりゃあこうなるだろうし、こうでないとな、と思った。人がそこで生活している場所なんだから。学生のころ、京都の「路地」の近所に住んでいた。近年の再開発のはじまるずっと前の話だ。市営のプールに通うのに、人通りが少ない道を選んで、そのあたりを自転車でよく走っていた。途中通りかかる銭湯の料金がえらく安かったのと、でっかい「皮ジャンバー」(ジャンパーではない)の看板を掲げた店があったのを覚えている。いまもあの看板はあるだろうか。

午後はたまりにたまった紙モノの個人情報を、ハサミで延々切り刻むだけの簡単なお仕事。地味に精神がやられる。たまらないので、おやつ。


ミルクコーヒー、2個100円のレモンケーキ。
荒んだ気持ちがほどけますね。ほどけたところで、作業再開。

晩は、朝の残りのとうもろこしパンを網で焼き、2枚おろしにしてバターを塗ったものとビールを準備して、ツール・ド・フランス第1ステージ観戦。初日から大雨で落車多発と大波乱。


30日(日)




納豆とだし、麦飯。
麦飯は昨日炊いたものの残り。




大根そば。
ひと夏にいちどは食べたくなるそば。鍋に湯を沸かして、細く切った大根を数秒茹でて取り出し、氷水にとる。鍋の湯でそばを茹で、水洗いして大根の氷水に入れて冷やしてから皿に盛り、つけつゆで食べる。わさびを添えるとうまい(切らしてた)。

ふと、おやつに中華まんをつくろうと思い立った(予想最高気温37℃)。汗をかきつつ生地をこね、芋置き場で発見した古さつまいもの皮をむいて蒸し煮して、砂糖を少し加えてつぶしておく。


おやつは準備した。それを心の支えに、今日も個人情報を切り刻む。

親指にハサミ擦れができるほど刻み、いい感じに病んできた頃合い。さて……と思ったが、思い立ったのが遅かった。生地が十分膨らんでいなかった。というわけで、おやつは茶のみ。このまま置いておけば夜には食べられるようにできるだろうが、芋まんじゅうなんて夜に食べるものではないという気がするので、生地のまま冷蔵庫に入れておいて、明日の朝食にしよう。




とうもろこしパンのギョニソサンド(完成直前)。
一昨日焼いたとうもろこしパンを温めてスリットを入れ(るにとどめようと思ったが、ぐいっと開いたら割れた)、バターを塗って魚肉ソーセージと玉ねぎを載せ、湯で薄めたタヒーニとトマトケチャップをかけ、乾燥コリアンダーリーフをふって挟んだ。食べているうちに中身が出ないように、パンを温めるときに使ったアルミホイルで包む。


31日(月)

昨日の中華まん生地を常温に戻し、ガス抜きして分割、しばらく休ませてから伸ばして餡を包み、ふかす。


鍋とかごでは三つしか蒸せないので、残りはオーブン(スチーム機能なし)でなんとかならないものかと、熱湯を張ったバットを入れて130℃で30分焼いてみた(温度と時間に根拠はない)。


両方食べます。


ふかしたほう。


うまー。


オーブンであれしたほう。


うまー。

低温とはいえオーブンで焼いたほうにはうっすら焼き色がついていたので、もうこれ芋あんぱんでいいいじゃんと思い、温度を上げてさらに焼いた。


明日も食べます。

2020-08-20

日々雑記 2020 Aug. #2

11日(火)




ごはんのおとも三種、麦飯、インスタント味噌汁(しじみ)。
ごはんのおともは、つくり置きしてあるねぎおかか、なめたけ、にがうりの佃煮。麦飯は冷凍しておいたものをレンチンした。そう、レンチンができるようになったのだ。ありがたや。

母からメール。盆の帰省はどうするのかというので、今回は見送ると答える。こちらは感染者が増えているし、仕事に行くのに公共交通機関を利用しているしで、まあ仕方なかろう。

夜、レーズン酵母のコッペパンを焼く。


細長いのと太短いの(不器用)。火加減がなんとなくつかめてきた感じ(途中で止めたりして何度もやりなおしたけど)。それはそうと、これ形はコッペパンだけど、生地自体は油脂不使用のバゲット生地なので、クッペというべきなのか。いや日本のコッペパンだって語源はクッペらしいじゃないか(クープ入ってないけど)。そしてこれは、クープを入れてみたけどムガーっとは開かなかったので、クッペとは呼べない気がして……もはやなんだかわからない。


12日(水)




レーズン酵母パンのたまごサンド、紅茶。
赤玉ねぎのスライスとたまごサラダを細長いほうのパンにはさんだ。へっぽこが焼いたとはいえ、いわゆるフランスパンなので皮がしっかりしており、コッペパンみたいに縦に切り込みを入れて具を挟むやり方だと、ちょっと食べにくかった。

本日の晩めし(めしではない)は


麩家名物「あるもんなんでも入れたお好み焼き」。キャベツ、ちくわ、ねぎ、にがうりのワタ入り。残ったにがうりの種は煎って食べる。

某オークションサイトで、どう見てもアレなんだけど、アレとはクレジットされてなくて、かなり汚れているせいもあってかアレとは思えないお値段で出品されていて、状態のいいものだったら一万円以上で取引されるのだし、ひょっとしたらアレじゃないかもしれないけど、コピー商品があるとも聞かないので、やっぱりアレなのかなあ……汚れは洗って磨けばたぶんなんとかなるし、なんとかならなくても使い道はあるし……と思って、えい!と入札した商品、ほかに入札者が現れず100円で落札できてしまった。送料が品代の10倍強。


13日(木)




一昨日焼いたパン、6Pチーズ(カマンベール入り)、コーヒー。
パンは網で少し焼いてから切った。

昼は冷凍の麦飯を温めて、適当な常備菜(自家製なめたけ、にがうりの佃煮、新生姜の佃煮)をおかずに。食べたら外出。

京都シネマにて、本日最終日の『蜘蛛女のキス』のチケットを無事購入。上映2時間前である。なんでこんなに早く来たかというと、連日満席だということを今朝知ったのだ。しかし2時間どうするか。納涼古本まつりも今年は中止になったことだし、古書店を覗きに行くなどする。V. S. ナイポール『ミゲル・ストリート』(小野自然・小野正嗣 訳 岩波文庫)を買い、映画館へ。


(※この写真は備忘用に6月に撮ったもの)

エクトール・バベンコ監督作品『蜘蛛女のキス』は昔テレビの深夜放送で観たけど、スクリーンで観るのははじめて。あらためて観てもウィリアム・ハートの演技は凄かった。抑制しながらも表に出てしまう複雑な内面。赤いスカーフをつける瞬間、鏡を見るまなざしの強さ。殉教者のものともいえるあの表情はやはりスクリーンで観てこそと思う。政治犯として収監中のバレンティン(ラウル・ジュリア)と同房の同性愛者(というよりは性別不合と思われる)モリーナ(ウィリアム・ハート)。モリーナは夜ごと好きな映画の話をバレンティンに物語る。はじめはモリーナを見下していたバレンティンだったが、次第にモリーナと心を通わせるようになる。しかしモリーナには、バレンティンに明かすことのできない、ある目的があった……という物語の組み立てにおいて、モリーナが語る映画に登場するヒロインのレニ、バレンティンが愛する女性マルタ、モリーナが(そうとはいわないが)自分自身として物語る蜘蛛女、それら三役をソニア・ブラガがひとりで演じているということには大きな意味があるだろう。モリーナが物語るレニの運命はモリーナその人の運命を暗示し、映画のラストで酷い拷問を受けたバレンティンは、見かねた医師が注射してくれたモルヒネによって得られた眠り(ひょっとすると覚めないかもしれない眠り)で、マルタとともにボートで海に漕ぎ出す夢を見るのだけど、その場所はかつてモリーナが語った蜘蛛女の住む南の島。いや、凄いでしょ、これ。愛ですよ、愛。そしてこれ重要だと思うんだけど、その夢にモリーナその人は出てこない、つまりバレンティンの意識の表層には決して現れることのない深い深い部分で、愛の対象がひとりの女の形をとっているってことでしょ。モリーナ、あなた本当に愛されてたんだよ!「自分が愛したのは母とバレンティンだけ」、そう語ったモリーナに、このことをもっと早く知らせてあげられていたら、そう思い涙する吉宗であった。(完)(ってなんだこれ)


14日(金)

朝は紅茶のみ。

例のアレが来た。


間違いなくコクムスのやかん。型は違うが、小津映画のあの赤いやかんの仲間である。これが100円で落札できたのは、商品説明にコクムスとはひとことも書いてなくて、また商品名に「北欧」ではなく「昭和レトロ」が冠されていたため、お探しの方々の検索に引っかからなかったからではなかろうか(小津映画でおなじみ?なので、「昭和レトロ」はもちろん間違っていない)。

ま、かなり汚れているし、




取っ手と注ぎ口に大きな剥げがあるからかもしれないけど。




(※剥げ部分の写真は、本体を磨いてから、あ、そうそうこれ撮っとかないと、と思って撮ったので、本体はキレイになっております)

剥げはともかく汚れの方は無問題。蓋のツマミの汚れは石鹸でちょっと洗ったらすぐ落ちた。本体表面も石鹸で洗って、こびりついた油汚れは重曹をふりかけて布で擦ってピカピカに。底の錆はクレンザーである程度落ちた。洗うとなぜか取っ手のカシメがゆるゆるでバンバン倒れるようになったので、ペンチでリベットを押さえて自立するようにした。そうか、取っ手のリベット周りの剥げ、ふつうに使っていてこんなところにアタリができるとは考えにくいし、しかも両側にあるし、なんでだろうと思っていたが、もとの持ち主がこの辺をいじろうとして傷つけたのかもしれないな。

やかん磨きに夢中で昼めしのことを忘れていた。ささっとつくれるものにしよう。


高価なズッキーニのスパゲッティ。
昨日買ったズッキーニは平時の5割増しのお値段なのであった(まあほかの野菜も軒並み高いんだけれども)。高価なズッキーニは5㎜厚さの輪切りにして、多めのオリーブ油で両面こんがり焼き、いったん取り出して塩をふっておく。フライパンに残った油でスライスしたにんにくを焼き、茹でたスパゲッティと茹で汁少々を加えてあおり、ズッキーニを戻し入れ、粉チーズをどっさり入れて混ぜる。しみじみうまい。

さて、磨き再開。いちばん面倒そうな、茶渋でまっ茶色の内側。まあこれもなんとかなるはず。水を吹きこぼれないギリギリのラインまで入れて、重曹を加え、火にかける。沸騰したらそのまま10分ほど沸かし、火を止めて放置、手で触れる程度まで温度が下がったら湯を捨て、重曹をふりかけて布で擦る。注ぎ口からも重曹をふり入れ、ブラシで内部を擦る。


茶渋の色が落ちたら、けっこう傷が見えた。前所有者がガシガシ擦ったらしい。艶もなくなっている感じなので、色素沈着はある程度落ちたらよしとして、磨き完了。

初仕事のようす(まな板やたわしを消毒する湯を沸かしている)。


100円とは思えぬお姿。今後ともよろしく。

夜、パンを焼く。


焼きたてをひと口食べるつもりが、気づいたら1/4個くらい食べていた。


15日(土)




昨日焼いたパン、コーヒー。
昨夜のつまみ食いは1/4個どころじゃなかった。3/8個くらい?




きゅうりの梅漬け、オクラとトマトのおひたし、木の葉丼、インスタント味噌汁(しじみ)。
きゅうりの梅漬けは、切ったきゅうりを、箸でぷすぷす刺した梅干しといっしょに塩水(梅干しの塩分が出るので薄めにしておく)に漬けておいたもの。梅干しの酸味と香りがほんのり移って爽やか。

午後、所用で出かけた。信号待ちの間、真っ向から直射日光を浴び、意識が遠のいていくのを感じつつ、思ったことはただひとつ「ワシなんで黒いTシャツ着てきたんや」であった。

帰宅して、冷房きかせた(ゆうても外が暑すぎるので29℃設定ですごく涼しく感じる)部屋に転がっていたら届きました。


レイナルド・アレナス『夜になるまえに』(安藤哲行 訳 国書刊行会)、ジェニー・エルペンベック『年老いた子どもの話』(松永美穂 訳 河出書房新社)、パトリック・シャモワゾー『素晴らしきソリボ』(関口涼子 訳 河出書房新社)、レオ・ペルッツ『ボリバル侯爵』(垂野創一郎 訳 国書刊行会)。またお店に伺う日を楽しみに、いまは通販で我慢。


16日(日)

予想最高気温、今日が39℃で明日が41℃ってなんですか京都は滅ぼされるんですか……




一昨日焼いたパン、コーヒー。
パンは表面を網で軽く焼いてから切り、トーストした。

8時台から暑くてエアコンをオン。ニガウリも暑すぎてか、最近はほとんど花を咲かせていない。数少ない花に、今朝は黄色のチョウが来ているのが一瞬見えた(種類はわからなかった)。




冷やし蕎麦。
オクラ、トマト、納豆のっけ。

日よけを下ろすため決死の覚悟でベランダに出て、ついでににがうりを収穫。きのうまで緑だった10号はいきなり黄色になっていた。


本日の収穫


11~13号。

おやつ


大満足。

今晩焼いたパンは、豆乳とマーガリンを使用した、ソフトタイプのコッペパンふたつにスティックパンひとつ。

晩酌


アテは11号のピーナッツ酢味噌和え。
和え衣はピーナッツバター(微糖)と白味噌を同量合わせて、酢を少々。にがうりとピーナッツバターは相性がいいと思う。


17日(月)




ピーナッツバターサンド、コーヒー。
昨夜焼いた細長いパンに切れ目を入れ、ピーナッツバターをこってりと。

日が沈んでからベランダの衆に水をやり、ついでに打ち水をしたが、みるみるうちに乾いていく。怖い。

全体が黄色くなったにがうり10号を収穫。このままはじけるまでおいておき、仮種皮は冷やしておやつにして、来年の種を採ることにする。

そういえば読んでいなかった、とポチったマヌエル・プイグ『蜘蛛女のキス』(野谷文昭 訳 集英社文庫)が届いた。映画を観て全体を知っているからとパラパラ見ていたら、バレンティンがモリーナのことを「モリニータ」と女性形の愛称で呼んでいて、胸がちくりと痛んだ。


18日(火)




ピーナッツバターと赤玉ねぎのサンドウィッチ、コーヒー。
ほんとはツナも挟もうと思ったが、缶を開けるのが面倒だったので。「ツナとピーナッツバターのサンドウィッチ」は、むかしアル・ヤンコビック(懐かしいでしょ?)の好物と聞いて「なんじゃそら」と思ったんだけど、つくってみたら案外いけたのであった。玉ねぎには塩と粗挽き黒胡椒をふった。胡椒は多めが吉。

夜、パンを焼く。やけに眠いと思って時計を見たら11時42分。まだ日付変わってないんだ、と思ったら時計が止まっており、実際は午前2時を過ぎていた。ちょっと自分の感覚に驚く。


19日(水)

目が覚めて時計を見て、えっ、昼前!?と思って跳ね起きたが、昨夜から時計が止まっていただけで、まだ6時にもなっていなかった。電池を替えとかないと。




昨夜焼いたパンにバター、コーヒー。
まだちょっと水分量が決まらない。今回は少なすぎた気がする(失敗というわけではなくて、思った感じに仕上げられていないというだけ)。

夕方見たら、10号が割れていた。


種の部分を取り出し、冷蔵庫へ。

晩酌


アテは茄子の柳川鍋。
茄子(小)2本、ごぼう1/2本、しめじ1パック(以前より少なくなってる気がする)、たまご1個を使用。こう見えて案外入る鍋なのだ。


20日(木)




一昨日焼いたパン、にがうり10号の仮種皮、紅茶。
パンは表面を網で焼いてからスライス。




蒸しなすタヒニそうめん。

トマトソースを作成。


生トマトがお高いので水煮缶を使用、バジルはベランダ産。

晩酌


アテはなすのグラタン。中はこう。


なすは縞目に剥いて塩をまぶしてしばらくおき、出てきた水気を洗い流してレンチン。ほんとは小麦粉をまぶしてソテーするとトロっとうまいのだけど、めんどくさかった(またそれか)。トマトソース、なす、トマトソース、チーズ、トマトソース、なす、トマトソース、チーズと重ねてオーブンで焼く。やっぱりオーブンのある生活はいいな。