21日(金)
本日の弁当: なすと豆のカレー、サブジープラオ(玉ねぎ、にんじん、大根、ピーマン、キャベツ)。
昨夜のうちに米を洗っておいて、豆は洗ってスープジャーに入れて熱湯を注いでおき、なすとにんにく・しょうが以外の野菜を刻んでそれぞれタッパーに入れて準備しておいたので、だいたい30分でできあがり。あっ、もしかして、にんにくとしょうがはフードプロセッサーでガーッとみじん切りにしておいて、1回分ずつ小分けして冷凍しておけばもっと早いんじゃないか。フープロもってないけどな。
見てからずいぶんと日にちが経ってしまった「マグリット展」のことを書こうとしているのだけど、すぐに頭がオーバーヒート気味になるので、いっそ寸評……するほどの芸はないから、無責任ヒトコト感想でいくかな。「『新聞を読む男』←これ見て間違い探ししてしまわなかった人がいるだろうか(いや、いない)」とか。「『恋人たち』←布2枚越しのキスってどんな感じなんだろ」とか。……あ、ラクだわ、これ。
22日(土)
本日の弁当は……昨日と同じ。サブジープラオは米2合分炊いてしまったのだ。野菜は火が入れば嵩は減るものの、米とほぼ同量を入れたので、けっこうな分量になった。カレーも3杯分はゆうにあるわけで、朝食も同じメニュー。まあ、あまり苦にはならないのだけど。
ところでわたしはいま、ミダス王の髪を刈った床屋の気持ちがよくわかる。以前働いていた会社で発覚して間もない事件について聞かされたのだが、それについて知っているのは、いまのところごく少数らしい。すでに社外の人間であるわたしにその一件を漏らした人物は、「ひとりで抱え込むのがイヤで、聞いてほしかった」と
いっていた……ちょっと待て。そうすると床屋はその人か。では、わたしは床屋が掘って「王様の耳はロバの耳」と秘密を吹きこんだ「穴」か。お詫びして訂正いたします。わたしはいま、ミダス王の髪を刈った床屋の掘った穴の気持ちがよくわかる……ってなんだこれは。
冗談ではないのだが、冗談にしないとやりきれないということもある。そこで働いていたときも、いまも、ずっと信頼している人物に関わることなので、なにかの間違いであってほしいと心から思っている。
24日(月)
昼休み、近所のデパートの園芸売場でミニ観葉のプテリスを購入。植物との生活をはじめた最初期に買ったシダなのだけど、そのときは、水やりを失敗して1年も経たないうちに枯らしてしまったのだった。ごめんよう。いっしょに買ったアビスも枯らしてしまったな……あれからわたしも成長しました。いまでは10年もののシノブがわさわさ茂っている我が家。こんどはちゃんと育てられる、はず。
25日(火)
台風の影響で風がひどく、傘を差すのを諦めて濡れネズミとなって帰宅。しかしなんでずぶ濡れのことを「濡れ鼠」というのだろう。ネズミ、乾いてるのしかわたしは見たことないぞ。
iPod touchとして使用している、もらいもののiPhoneに毎日せっせと音楽を入れてるのだけど、昨日入れたのはライ・クーダーの『チキン・スキン・ミュージック』のはずなのに、今日聴こうとしたら、入っていたのはなぜかエルヴィス・コステロのベスト盤だった。コステロベスト盤のケースを開けてみたら、中にはバッハの『無伴奏チェロ組曲』が入って
た。どうなってんの……ていうかちゃんと片づけようよ。
明日休みだから、淡路島に行くんだ。兵庫県生まれだけど、行ったことがなかったから、たのしみなんだ。
26日(水)
淡路島へ。(詳細はこちら→ 「忠雄と花と牛――淡路島日帰り旅の記 1」 )
27日(木)
ひょんなことから、我が家にもいよいよエアコンが導入されるかもしれなくなった。急すぎて返事ができない(主に財政上の理由で)のだが、購入するかどうか明後日までに返事すること、購入の場合は、8月末日までに入金することを言い渡される。とりあえず金策だな……
28日(金)
休日なので、朝はやくベランダの衆に水や肥料をやって、パソコン前で待機。恒例のラジオ番組を聴く。(詳細はこちら→ 「ほんとうに勉強になります――本日の「夏休み子ども科学電話相談」 2015/08/28」 ) 今日が今年最後なのだな。寂しい。
29日(土)
借金できることになったので、エアコンを買うことにした。取り付け工事は9月14日。今年使う機会はなかろう。ベランダの衆のこともあるので、よっぽどでなければ使わない気がするけれども、よっぽどのことは多分あるのだろうな。
このごろアンナ・カヴァンの『氷』(ちくま文庫)をちびちび読み返してるんだけど、これ、読む者が知りたいと思う多くのことが「語られない」ということに意味があるんだろうな。場所や時代だけでなく、人物同士の関係性さえ不確かなこの小説で唯一「確かなこと」は「世界が滅びること」、「確かなもの」は「世界を覆いつくそうとする氷」(氷は可視化された終末だろう)に見えるんだけど、語り手「私」の存在によって、その確実性も怪しいものになる。語り手「私」のオブセッションは、「少女」ではなく「少女を救うこと」なのだろう。「少女」の母親から、「少女」の夫から、冷酷な世界から、「長官」から、「少女」を「救い出すこと」。成人女性を「少女」と呼び続けることも含めて、これ典型的マチズモ。そしてそういう「周囲のものから痛めつけられ、萎縮して救いを待つしかない少女」は「私」の欲望によって歪められた「少女」像だろう。それで「私」は「少女」を救い出してどうしたいかといえば、端的にいえば、「愛情を込めて少女の腕を折る」こと。なんてことを考えてる。形になるかねー、これ。
30日(日)
晩酌ー。
鮭と豆腐のレンジ蒸しに中華風のタレをかけたの、叩き割りきゅうりのにんにくごま油漬け、ヱビス。
鮭と豆腐のレンジ蒸し、これうまいわ。ひと口大に切って、塩胡椒して酒を振りかけてしばらくおいた鮭、テキトーに切った豆腐、ねぎ、きのこ(今回はえのきとしめじ)を皿に盛って、ラップかけてレンジに3分強かけたところに、酒大さじ1/2、醤油大さじ1、砂糖ひとつまみ、オイスターソース小さじ1/2、水大さじ1と1/2、胡椒少々、せん切り生姜適宜を鍋でわかしてごま油少々を加えたものをかける(目分量でつくっているので、ここに書いた分量は、だいたいこんなもんかな、ってくらいのもの)。
31日(月)
エアコン購入を同僚に告げると、「えっ、おめでとうございます!」 っていわれた。おめでたいことなんだ……
晩酌ー。
さばの塩煮、焼き野菜(かぼちゃ、なす)、叩き割りきゅうりにモーリョ、秋味。うめえ。なにがうまいって、オリーブオイルを塗って塩をふって、魚焼きグリルで焼いた野菜が、味が濃厚でいちばんうまい。
2015-08-31
2015-08-28
ほんとうに勉強になります――本日の「夏休み子ども科学電話相談」 2015/08/28
夏休み期間中、小さいおともだち以上に、大きいおともだちを燃え上がらせる稀有な番組、「夏休み子ども科学電話相談」も、今年は本日が最終日。このあとは、来夏まで燃え殻でいることが予想される麩之介です。皆さまいかがお過ごしですか。燃える思いはなさいましたか。余計なお世話ですね。
番組は本日もおおいに盛り上がっておりました。
本日の先生方:
植物: 恵泉女学園大学 教授 藤田 智 先生
昆虫: ぐんま昆虫の森 名誉園長 矢島 稔 先生
魚: 横須賀市 自然・人文博物館 元館長 林 公義 先生
天文・宇宙: 国立天文台 副台長 渡部 潤一 先生
進行は金井 直己 アナウンサー。
さて、どこから参りましょうか。今日は宇宙先生がいらっしゃるからな、やっぱりこれかな。
本日の「スケールがちがう」編
小4男子 「隕石の衝突はまた起こるのですか? 隕石の衝突は予測できるのですか?」
渡部先生 「小さいものは、現在の望遠鏡や監視システムでは予測できません。2013年にロシアに落ちた小惑星は直径が20メーターくらいでしたが、それは予測できなかった。一方、その翌日50メーターくらいの小惑星が地球に接近するという天文現象がありました。そちらのほうは1年くらい前から予測ができていました」
直径20メーターの隕石が突然降ってくることを想像すると、われわれ人間的には相当でかくてかなりの脅威だが、宇宙や地球的視点から見ると小さいのな……
小1男子 「宇宙に火山はあるんですか?宇宙の火山は爆発するんですか?」
渡部先生 「火星にはオリンポス火山という、2万7千メーターの火山があって、この火山、つい最近まで噴いてました」
金井アナ 「つい最近までって何年前くらいですか」
渡部先生 「あ、天文学者のいう『つい最近』ですから、だいたい1億年とかですね」
後ろでほかの先生方大笑い。 2万7千メーターの山ってのもすごいが、「天文学者のつい最近=1億年」!ちなみにわたしの「つい最近」は、長くて2年前までです。天文学者のスケールは、わたしの5000万倍と判明。不肖麩之介、あらためて自分の小ささを知りました。というわけで、林先生の「だいぶ昔、500万年前」という発言に、あ、普通だこの人、って思ってしまった。いや、時間の感覚のことがですよ。
ついでに渡部先生の、本日の「謎の例え」編
さそり座のアンタレスが赤い色であることを説明する際、
渡部先生 「星が赤いのは、年をとっているから。星は年をとると、表面の温度が下がって赤くなるんです。人間も60歳になると還暦で赤いちゃんちゃんこ着たりするでしょう?それと同じように」
せんせい、それとは違うのではないかという気がおおいにするのですが。しめくくりに先生、「赤い星はだいたいご老人の星だと思ってください」と、最後まで星を擬人化。
本日の「味わい深い会話」編
渡部先生「超新星の爆発、小4男子くんも見たいでしょ?ぼくも見たいんです。天文学者は待ち望んでるんです!」
小4男子「……爆発するとなんかいいことがあるんですか?」
渡部先生「……一般の人には特にいいことはないかな」
金井アナ 「小5男子くんはどの星が好きなの?」
小5男子 「わし座のアルタイル」
渡部先生 「彦星ですね。神話の彦星は仕事サボって神様の怒りを買ったので……彦星のようにはならないほうがいいですね」
本日の「先生それは……」編
林先生 「ヒメハゼはオスが明瞭な婚姻色を出しますが、婚姻色を出すのはエネルギーが要ります。だから素敵なメスにアピールするときだけ出す。小5男子くんは経験あるかな、素敵な女性を見ると頭がカーッとするんだけど?」
本日の「藤田先生」編(すでにジャンル化)
小1女子の「レンコンはなんで穴があいてるんですか」という質問に、藤田先生「あの穴は空気の通り道。水の中にある根っこにだけあるのではなく、水の上に出ている茎や葉っぱにずっとつながっていて、それを通して根っこに空気を送っている」と答えたまでは、流石!なんだけど。
藤田先生 「ところでお正月になんでレンコン食べるか知ってます?」
小1女子 「……」
わたし (ああ、先生なぜここで薀蓄つめこみ教育を)
金井アナ 「酢ばす!」
わたし (アンタがくいついてどうするよ)
ちなみに答えは「あの穴からは向こうが見える、つまり見通しがいいということなんですね」だそうです。そしてさらに先生、「如雨露の先のシャワーみたいに水の出るところ、あれは『ハス口』といいます」と薀蓄を畳み掛け、とどめに「小1女子さんは、兵庫県だから、レンコンの田んぼ、どっかにあるはずです! 探して見てみてくださいね」って先生、エリアが広すぎです! しかし、結果的に質問者をおいてけぼりにしても、知ってることはぜんぶ伝えたい藤田先生の教育者魂に涙(が出るほど笑う)。
次です。「四つ葉のクローバーはなぜ生えるんですか」という質問に、先生「クローバーは、ふつうは三つ葉で、四つ葉は1万~10万本に1本見つかるだけだけど、よく人が踏むところや、農薬をつくるところの近くでは、確率が上がります。そういうところには四つ葉だけでなく五つ葉、六つ葉があったりする」と説明してから、「四つ葉のクローバーを10本くらいとってきて、水につけておくと、そのうち6本くらいは根が出てきます。幸せが根付く!ということでございます!」 出ました!恒例の大喜利です!座布団持ってきてあげて!
今日聴いてて個人的に「へえ!」と思ったこと五つ。
・トビウオは600メーターの距離を飛ぶ
・流れ星は1mm~1cmの砂粒
・ オシロイバナは英語で"four o'clock"という
・アメンボはカメムシ
・タガメ(これもカメムシ)はバナナの匂いを出す
では、本日わたくしの心に残った質疑応答をば。
質問: 「カブトムシは恋をするんですか?」 (小2男子)
この質問を聞いた矢島先生、「素敵な質問だなあ」 そういう言葉が出てくる矢島先生も素敵だ。しかしこのあとの、
矢島先生 「あなたはまだ恋してないね」
小2男子 「……」
金井アナ 「まだ2年生ですから……」
に吹いた。
矢島先生 「あなたはこれ、誰かから聞いたの」
小2男子 「カブトムシ飼ってて、見ました」
……「見た」? に関しては先生深追いせず、「 ぼくはねえ、すると思うんです。オスとメスがあるから。あのメスは素敵だなと思うことがあると思うんだよね。でも人間の恋とカブトムシの恋は同じなのか、それは難しい」 (む。深いお答え) 「だってカブトムシに、あなたこっちのメス?あっちのメス?どっちが好きなの?って聞けないじゃない」 (そうだよね)
矢島先生 「カブト虫は木の汁を吸うの。あなた見たことある?」
小2男子 「ないです」
ないのか。先生、ちょっとエサのことが気になっている感じだ。これは……出るな(期待と不安)。
矢島先生「クヌギの木の樹液を吸う餌場では、カブトムシのオスはメスを攻撃しない。むしろかばおうとする。それが恋かはカブトムシに聞いてみなけりゃわからないんだけどね。そのあと交尾したりする。 相手にいい餌をとってもらって、それで交尾して卵を産んでもらう。あなたの飼ってるカブトムシ、もう交尾はした?」
小2男子「もう全部死んじゃいました」
なんと……恋(かどうかは聞かんとわからんが)する前に全滅。
矢島先生「あなた、エサはなにをあげてたの?」
そらきた。色めきたつTL。
小2男子 「昆虫ゼリー」
大きいおともだち全員 (いっちゃった!)(地雷踏んだ!)
矢島先生 「だからさあー、 昆虫ゼリーはダメなのよあれはー」
出ました! 今年も矢島先生のこれが聴けて、もうわたくし、思い残すことはございません!
矢島先生「 「いちばんいいのは果物なの」
小2男子「果物もあげてました。モモ」
矢島先生「モモってのはねえ、溶けちゃうんだよね。だからほんとはリンゴがいい。来年からはリンゴをあげてください」
矢島先生、安定のリンゴ推し。「エサはなにを」にはじまり、「リンゴをあげて」で完結するこの一連の流れには、すでに様式美というべきものが見られるといっていいのではないだろうか。
もうひとつ。
質問: 「キュウリは下向きに実がつくのに、なぜオクラは上向きに実がつくのですか」 (中1男子)
藤田先生 「上を向いてなる野菜、オクラのほかに何がありますか?」
中1男子 「……パイナップル?」
藤田先生 「あー……パイナップルねえ……そうだねえ、あとね、ソラマメとか、トウガラシね」
む。藤田先生、「パイナップル」という答えに虚をつかれた感じがしたぞ。
続けて先生、「下を向いてなるのはキュウリやナスやトマト、スイカ、ゴーヤなど。比べると、上を向くのは軽い実で、下を向くのは重い実なんですね」と説明して、
藤田先生 「パイナップルやトウモロコシも重いけど、上を向いてなるでしょう?」
金井アナ 「あっ、そうですね」
藤田先生 「それはね、なんでかわかりませんハハハ」
後ろの先生方、大爆笑。パイナップルという答えが返ってきて、先生ちょっと予想外って感じだったのは、それでか。でも、前にもいったけど、わからないことを「わからない」っていえるのは、ホントにえらいんだぞ。だからわたしはこれを聞いてちょっと感動した。爆笑もしたけれども。
さて、最後の質問を聴き終わった。今日は質問した子たちのほとんどが、自分で観察して疑問に思ったことを尋ねてくるので、先生方も「あなたとってもいいところを見たね」、「よく気がつきましたね」、「それ、大発見だよ」、とノリノリで答えてらっしゃるのが、とても印象的だった。以前、自分で飼ってもいない、図鑑で見たこともないという虫のことを質問してきた子に、「じゃあなんで……」と一瞬絶句して、そのあとキレ気味に回答された矢島先生も、今日は上機嫌でいらしてなによりでした。
締めくくりに先生方がひとことずつ。
矢島先生 「この番組に出ると、ほんとうに勉強になるんですよ。帰ってからすごく勉強したりするんです。子どもの直感には研究テーマがいっぱいみつかる。ほんとうに勉強になります」
林先生 「1対1の話が終わってから、こういうことを知りたかったのかな、ここをお話しすればよかったなあって、あとで気がつくことがあって、それが悔しい」
渡辺先生 「講演会のあとの質問に答えるほうが楽ですね。子どもの質問は鋭いです」
藤田先生 「自分が専門にしているのに、キュウリやオクラの実のなり方なんて、人にいわれてはじめて、ああ、そうだ、って思います。勉強が足りないと思いました」
どんな分野でも、一流の人のいうことってこうなんだよね。もう自分は完璧、なんてことがない。相手が子どもでも、絶対になめてかかったりしないし、逆に教えられることがあるとおっしゃる。回答では、ときどき情報量が子どもたちのキャパシティを超えてしまったりもするけど、子どもたちの「知りたい」という気持ちを大切にして、全力で向き合う先生方の姿に頭が下がる思いがする。来年も、先生方と子どもたちにお会いできること、それだけを心のよすがに生きていきます。 それでは、ごきげんよう、また来年。(当駄ブログは休眠しません、たぶん)
オマケ: 今年の夏の古本まつりで手に入れた、矢島先生の本。毎日ちょっとずつ読んでます。
番組は本日もおおいに盛り上がっておりました。
本日の先生方:
植物: 恵泉女学園大学 教授 藤田 智 先生
昆虫: ぐんま昆虫の森 名誉園長 矢島 稔 先生
魚: 横須賀市 自然・人文博物館 元館長 林 公義 先生
天文・宇宙: 国立天文台 副台長 渡部 潤一 先生
進行は金井 直己 アナウンサー。
さて、どこから参りましょうか。今日は宇宙先生がいらっしゃるからな、やっぱりこれかな。
本日の「スケールがちがう」編
小4男子 「隕石の衝突はまた起こるのですか? 隕石の衝突は予測できるのですか?」
渡部先生 「小さいものは、現在の望遠鏡や監視システムでは予測できません。2013年にロシアに落ちた小惑星は直径が20メーターくらいでしたが、それは予測できなかった。一方、その翌日50メーターくらいの小惑星が地球に接近するという天文現象がありました。そちらのほうは1年くらい前から予測ができていました」
直径20メーターの隕石が突然降ってくることを想像すると、われわれ人間的には相当でかくてかなりの脅威だが、宇宙や地球的視点から見ると小さいのな……
小1男子 「宇宙に火山はあるんですか?宇宙の火山は爆発するんですか?」
渡部先生 「火星にはオリンポス火山という、2万7千メーターの火山があって、この火山、つい最近まで噴いてました」
金井アナ 「つい最近までって何年前くらいですか」
渡部先生 「あ、天文学者のいう『つい最近』ですから、だいたい1億年とかですね」
後ろでほかの先生方大笑い。 2万7千メーターの山ってのもすごいが、「天文学者のつい最近=1億年」!ちなみにわたしの「つい最近」は、長くて2年前までです。天文学者のスケールは、わたしの5000万倍と判明。不肖麩之介、あらためて自分の小ささを知りました。というわけで、林先生の「だいぶ昔、500万年前」という発言に、あ、普通だこの人、って思ってしまった。いや、時間の感覚のことがですよ。
ついでに渡部先生の、本日の「謎の例え」編
さそり座のアンタレスが赤い色であることを説明する際、
渡部先生 「星が赤いのは、年をとっているから。星は年をとると、表面の温度が下がって赤くなるんです。人間も60歳になると還暦で赤いちゃんちゃんこ着たりするでしょう?それと同じように」
せんせい、それとは違うのではないかという気がおおいにするのですが。しめくくりに先生、「赤い星はだいたいご老人の星だと思ってください」と、最後まで星を擬人化。
本日の「味わい深い会話」編
渡部先生「超新星の爆発、小4男子くんも見たいでしょ?ぼくも見たいんです。天文学者は待ち望んでるんです!」
小4男子「……爆発するとなんかいいことがあるんですか?」
渡部先生「……一般の人には特にいいことはないかな」
金井アナ 「小5男子くんはどの星が好きなの?」
小5男子 「わし座のアルタイル」
渡部先生 「彦星ですね。神話の彦星は仕事サボって神様の怒りを買ったので……彦星のようにはならないほうがいいですね」
本日の「先生それは……」編
林先生 「ヒメハゼはオスが明瞭な婚姻色を出しますが、婚姻色を出すのはエネルギーが要ります。だから素敵なメスにアピールするときだけ出す。小5男子くんは経験あるかな、素敵な女性を見ると頭がカーッとするんだけど?」
本日の「藤田先生」編(すでにジャンル化)
小1女子の「レンコンはなんで穴があいてるんですか」という質問に、藤田先生「あの穴は空気の通り道。水の中にある根っこにだけあるのではなく、水の上に出ている茎や葉っぱにずっとつながっていて、それを通して根っこに空気を送っている」と答えたまでは、流石!なんだけど。
藤田先生 「ところでお正月になんでレンコン食べるか知ってます?」
小1女子 「……」
わたし (ああ、先生なぜここで薀蓄つめこみ教育を)
金井アナ 「酢ばす!」
わたし (アンタがくいついてどうするよ)
ちなみに答えは「あの穴からは向こうが見える、つまり見通しがいいということなんですね」だそうです。そしてさらに先生、「如雨露の先のシャワーみたいに水の出るところ、あれは『ハス口』といいます」と薀蓄を畳み掛け、とどめに「小1女子さんは、兵庫県だから、レンコンの田んぼ、どっかにあるはずです! 探して見てみてくださいね」って先生、エリアが広すぎです! しかし、結果的に質問者をおいてけぼりにしても、知ってることはぜんぶ伝えたい藤田先生の教育者魂に涙(が出るほど笑う)。
次です。「四つ葉のクローバーはなぜ生えるんですか」という質問に、先生「クローバーは、ふつうは三つ葉で、四つ葉は1万~10万本に1本見つかるだけだけど、よく人が踏むところや、農薬をつくるところの近くでは、確率が上がります。そういうところには四つ葉だけでなく五つ葉、六つ葉があったりする」と説明してから、「四つ葉のクローバーを10本くらいとってきて、水につけておくと、そのうち6本くらいは根が出てきます。幸せが根付く!ということでございます!」 出ました!恒例の大喜利です!座布団持ってきてあげて!
今日聴いてて個人的に「へえ!」と思ったこと五つ。
・トビウオは600メーターの距離を飛ぶ
・流れ星は1mm~1cmの砂粒
・ オシロイバナは英語で"four o'clock"という
・アメンボはカメムシ
・タガメ(これもカメムシ)はバナナの匂いを出す
では、本日わたくしの心に残った質疑応答をば。
質問: 「カブトムシは恋をするんですか?」 (小2男子)
この質問を聞いた矢島先生、「素敵な質問だなあ」 そういう言葉が出てくる矢島先生も素敵だ。しかしこのあとの、
矢島先生 「あなたはまだ恋してないね」
小2男子 「……」
金井アナ 「まだ2年生ですから……」
に吹いた。
矢島先生 「あなたはこれ、誰かから聞いたの」
小2男子 「カブトムシ飼ってて、見ました」
……「見た」? に関しては先生深追いせず、「 ぼくはねえ、すると思うんです。オスとメスがあるから。あのメスは素敵だなと思うことがあると思うんだよね。でも人間の恋とカブトムシの恋は同じなのか、それは難しい」 (む。深いお答え) 「だってカブトムシに、あなたこっちのメス?あっちのメス?どっちが好きなの?って聞けないじゃない」 (そうだよね)
矢島先生 「カブト虫は木の汁を吸うの。あなた見たことある?」
小2男子 「ないです」
ないのか。先生、ちょっとエサのことが気になっている感じだ。これは……出るな(期待と不安)。
矢島先生「クヌギの木の樹液を吸う餌場では、カブトムシのオスはメスを攻撃しない。むしろかばおうとする。それが恋かはカブトムシに聞いてみなけりゃわからないんだけどね。そのあと交尾したりする。 相手にいい餌をとってもらって、それで交尾して卵を産んでもらう。あなたの飼ってるカブトムシ、もう交尾はした?」
小2男子「もう全部死んじゃいました」
なんと……恋(かどうかは聞かんとわからんが)する前に全滅。
矢島先生「あなた、エサはなにをあげてたの?」
そらきた。色めきたつTL。
小2男子 「昆虫ゼリー」
大きいおともだち全員 (いっちゃった!)(地雷踏んだ!)
矢島先生 「だからさあー、 昆虫ゼリーはダメなのよあれはー」
出ました! 今年も矢島先生のこれが聴けて、もうわたくし、思い残すことはございません!
矢島先生「 「いちばんいいのは果物なの」
小2男子「果物もあげてました。モモ」
矢島先生「モモってのはねえ、溶けちゃうんだよね。だからほんとはリンゴがいい。来年からはリンゴをあげてください」
矢島先生、安定のリンゴ推し。「エサはなにを」にはじまり、「リンゴをあげて」で完結するこの一連の流れには、すでに様式美というべきものが見られるといっていいのではないだろうか。
もうひとつ。
質問: 「キュウリは下向きに実がつくのに、なぜオクラは上向きに実がつくのですか」 (中1男子)
藤田先生 「上を向いてなる野菜、オクラのほかに何がありますか?」
中1男子 「……パイナップル?」
藤田先生 「あー……パイナップルねえ……そうだねえ、あとね、ソラマメとか、トウガラシね」
む。藤田先生、「パイナップル」という答えに虚をつかれた感じがしたぞ。
続けて先生、「下を向いてなるのはキュウリやナスやトマト、スイカ、ゴーヤなど。比べると、上を向くのは軽い実で、下を向くのは重い実なんですね」と説明して、
藤田先生 「パイナップルやトウモロコシも重いけど、上を向いてなるでしょう?」
金井アナ 「あっ、そうですね」
藤田先生 「それはね、なんでかわかりませんハハハ」
後ろの先生方、大爆笑。パイナップルという答えが返ってきて、先生ちょっと予想外って感じだったのは、それでか。でも、前にもいったけど、わからないことを「わからない」っていえるのは、ホントにえらいんだぞ。だからわたしはこれを聞いてちょっと感動した。爆笑もしたけれども。
さて、最後の質問を聴き終わった。今日は質問した子たちのほとんどが、自分で観察して疑問に思ったことを尋ねてくるので、先生方も「あなたとってもいいところを見たね」、「よく気がつきましたね」、「それ、大発見だよ」、とノリノリで答えてらっしゃるのが、とても印象的だった。以前、自分で飼ってもいない、図鑑で見たこともないという虫のことを質問してきた子に、「じゃあなんで……」と一瞬絶句して、そのあとキレ気味に回答された矢島先生も、今日は上機嫌でいらしてなによりでした。
締めくくりに先生方がひとことずつ。
矢島先生 「この番組に出ると、ほんとうに勉強になるんですよ。帰ってからすごく勉強したりするんです。子どもの直感には研究テーマがいっぱいみつかる。ほんとうに勉強になります」
林先生 「1対1の話が終わってから、こういうことを知りたかったのかな、ここをお話しすればよかったなあって、あとで気がつくことがあって、それが悔しい」
渡辺先生 「講演会のあとの質問に答えるほうが楽ですね。子どもの質問は鋭いです」
藤田先生 「自分が専門にしているのに、キュウリやオクラの実のなり方なんて、人にいわれてはじめて、ああ、そうだ、って思います。勉強が足りないと思いました」
どんな分野でも、一流の人のいうことってこうなんだよね。もう自分は完璧、なんてことがない。相手が子どもでも、絶対になめてかかったりしないし、逆に教えられることがあるとおっしゃる。回答では、ときどき情報量が子どもたちのキャパシティを超えてしまったりもするけど、子どもたちの「知りたい」という気持ちを大切にして、全力で向き合う先生方の姿に頭が下がる思いがする。来年も、先生方と子どもたちにお会いできること、それだけを心のよすがに生きていきます。 それでは、ごきげんよう、また来年。(当駄ブログは休眠しません、たぶん)
オマケ: 今年の夏の古本まつりで手に入れた、矢島先生の本。毎日ちょっとずつ読んでます。
2015-08-27
忠雄と花と牛――淡路島日帰り旅の記 1
8月25日、台風の影響で風がひどく、最寄り駅から近いスーパーで買い物をした帰り、傘を差すことを諦めたために、濡れネズミで帰宅した麩之介です。皆さま、いかがお過ごしですか。ずぶ濡れの表現としてなぜネズミが選ばれたのかご存知ですか。わたしは知りません。ネズミは乾いたのしか見たことがありません。あ、いや、そういえば小学生のころ、台風のあと、堤防で濡れたカヤネズミを拾ったことはありました。しかしなぜずぶ濡れ代表にネズミが選ばれたのかは、やはりわかりません。
8月26日、淡路島へ行ってきた。わたしは兵庫県の生まれなのだけれども、淡路島はいまだ足を踏み入れたことがなく、とても楽しみにしていたのだ。ただし、どうしてもコレが見たいとか、ここに行きたいとかいう希望はほぼもっていなかった。ただ淡路島に行きたいだけという、目的もなにもない旅なのだ。いつものことだが。それにちょうど玉ねぎ切らしてるし、ってスーパーに行こうってんじゃないんだから。
てなわけで、前日、台風の影響で大荒れの天気だったのがウソみたいにスカッと晴れた朝、友人の運転する車に乗せていただき、淡路島目指して出発。発車するなり、「ラジオ聴いていい?」と勝手にNHK第1を選局。そうです「夏休み子ども科学電話相談」です。しかーし、9時からはニュース、音楽、さらに全国高校軟式野球選手権大会の決勝戦の中継に。残念。大阪局だけなのかな?
10時をまわったころ、明石海峡大橋が見えてきた。見えているけど道はそれから遠ざかる方向に。なかなか近づけないのがカフカっぽくてたのしい。長いトンネルに入って、抜けた!と思ったらすぐに橋。不意打ちとは卑怯じゃないか。って橋にいってどうするつもりなのかわたしは。そういうわけで、カメラは間に合わず。帰りに撮れたら撮ろう。
橋を渡った先、淡路インターのSA(なぜか観覧車がある)で観光案内図をもらってきて、どこに行こうか考える(今かい)。事前にざっくり調べて、一ヶ所だけここには行こうと決めていたところはあるのだけど、ほかをね。
だいたいのルートを決めて、最初の目的地へ出発。そこはわたしが事前に調べて行きたいと思ったところなのだけど、実は名前をちゃんと覚えていなかった。しかしその特徴がちゃんと観光マップに載っていたので、無事探し出すことができたのだった。
それがここです。
本福寺。平安後期に創建された真言宗のお寺。ここだけ見ていると、普通のお寺なのだけど。
なかへ入ると案内が。
本堂は「水御堂」という。後ろのほうにちょろっと写っているのだけど。さて。
外壁。コンクリート打ちっぱなし。そう、この本堂は安藤忠雄デザインなのだ。入り口を入ると
こんな感じ。中に入ります。
水蓮の池。本堂は?
池の中央の階段を下りていくようになっている。池は本堂の屋根部分に当たるわけだ。しかし由緒あるお寺でよくこういうことができたなと思ったら、檀家全員はもとより、ご住職まで反対していたらしい。まあできてみたらこうして観光客も呼べるのだし、よかったのではないかな。われわれ貧乏人は本堂拝観してないけど(小声)。
拝観料を支払うことなく車に戻ると、ラジオから「4歳ですから、なかなかね……」「ええ……」という会話が。電話相談再開にいろめきたつ中年ひとりと、その様子をなまあたたかく見守る中年ひとり。まあ放送時間はあと20分くらいなのだけど。
次の目的地へ向かおう。ここからほど近い、あわじ花さじきへ。県が管理している広大なお花畑で、四季を通じてなにかがかならず咲いているので、いつ訪れても、以前味わったようなガッカリ感(→ 「岡山行き当たりばったり4――岡山市内2(後楽園)」 )はない、はず。
車で走ること10分、あわじ花さじき着。さて下りようかと思ったら、最後のおともだちの「ゾウは鼻で水を吸い込むけど、鼻が痛くならないんですか?」という良質問! 「ちょっと待って、これ聴かせて!」とエアコンも切れた車内で汗をかき、耐え切れなくなってドアを開けてまでラジオに聴き入るわたしにつきあってくれてありがとう、友よ。キミも
先生 「ゾウさんは、お鼻で何リットルくらい水を吸い込むことができると思う?」
小2女子 「……100リットル?」
先生 「それはゾウさん10頭ぶんくらいだねえ」
が聴けてよかっただろう?(威圧)
さて、あわじ花さじきですが、これがもう、絶景。
ほら!
ほら!……ん? あれは……
最初、のどかさを演出するために置かれたオブジェかと思ったくらい動きがないのだが、よーーーーく見ると、ゆーーーーっくり動いている。これは行くしかないでしょう、と斜面を降りる。と、途中にこんな看板が。
え?いるの?マジで? なるべく草の茂ったところは避けて行こう。昨日の大雨でけっこう足元が悪いなかを慎重にオブジェ様の牛方面へ。
この看板かわいい。
はい、牛。友人に「あれ、肉の牛?」って聞かれたけど、知らないよ。淡路島は肉も乳も名物だからなあ。しかし、あわじ花さじき、すごくいい。なにがいいって、ここ、無料なんですよ、皆さん! それだけを力説するのもいかがなものかと思われるのではあるけど(だから貧乏なんですよ見逃してくださいよ)。ほんとに広々として気持ちがいい。弁当もってきて食べたら最高だろうな。
たき火、バーベキューはいけないけど、弁当禁止とは書いてないから大丈夫! しかし、してはいけないことの中に「動物の捕獲、殺傷」って、えっと、これはその……牛のこと?
まあ、あと毒ヘビと、
イノシシがいることはたしかだ。
(続く)
8月26日、淡路島へ行ってきた。わたしは兵庫県の生まれなのだけれども、淡路島はいまだ足を踏み入れたことがなく、とても楽しみにしていたのだ。ただし、どうしてもコレが見たいとか、ここに行きたいとかいう希望はほぼもっていなかった。ただ淡路島に行きたいだけという、目的もなにもない旅なのだ。いつものことだが。それにちょうど玉ねぎ切らしてるし、ってスーパーに行こうってんじゃないんだから。
てなわけで、前日、台風の影響で大荒れの天気だったのがウソみたいにスカッと晴れた朝、友人の運転する車に乗せていただき、淡路島目指して出発。発車するなり、「ラジオ聴いていい?」と勝手にNHK第1を選局。そうです「夏休み子ども科学電話相談」です。しかーし、9時からはニュース、音楽、さらに全国高校軟式野球選手権大会の決勝戦の中継に。残念。大阪局だけなのかな?
10時をまわったころ、明石海峡大橋が見えてきた。見えているけど道はそれから遠ざかる方向に。なかなか近づけないのがカフカっぽくてたのしい。長いトンネルに入って、抜けた!と思ったらすぐに橋。不意打ちとは卑怯じゃないか。って橋にいってどうするつもりなのかわたしは。そういうわけで、カメラは間に合わず。帰りに撮れたら撮ろう。
橋を渡った先、淡路インターのSA(なぜか観覧車がある)で観光案内図をもらってきて、どこに行こうか考える(今かい)。事前にざっくり調べて、一ヶ所だけここには行こうと決めていたところはあるのだけど、ほかをね。
だいたいのルートを決めて、最初の目的地へ出発。そこはわたしが事前に調べて行きたいと思ったところなのだけど、実は名前をちゃんと覚えていなかった。しかしその特徴がちゃんと観光マップに載っていたので、無事探し出すことができたのだった。
それがここです。
本福寺。平安後期に創建された真言宗のお寺。ここだけ見ていると、普通のお寺なのだけど。
なかへ入ると案内が。
本堂は「水御堂」という。後ろのほうにちょろっと写っているのだけど。さて。
外壁。コンクリート打ちっぱなし。そう、この本堂は安藤忠雄デザインなのだ。入り口を入ると
こんな感じ。中に入ります。
水蓮の池。本堂は?
池の中央の階段を下りていくようになっている。池は本堂の屋根部分に当たるわけだ。しかし由緒あるお寺でよくこういうことができたなと思ったら、檀家全員はもとより、ご住職まで反対していたらしい。まあできてみたらこうして観光客も呼べるのだし、よかったのではないかな。われわれ貧乏人は本堂拝観してないけど(小声)。
拝観料を支払うことなく車に戻ると、ラジオから「4歳ですから、なかなかね……」「ええ……」という会話が。電話相談再開にいろめきたつ中年ひとりと、その様子をなまあたたかく見守る中年ひとり。まあ放送時間はあと20分くらいなのだけど。
次の目的地へ向かおう。ここからほど近い、あわじ花さじきへ。県が管理している広大なお花畑で、四季を通じてなにかがかならず咲いているので、いつ訪れても、以前味わったようなガッカリ感(→ 「岡山行き当たりばったり4――岡山市内2(後楽園)」 )はない、はず。
車で走ること10分、あわじ花さじき着。さて下りようかと思ったら、最後のおともだちの「ゾウは鼻で水を吸い込むけど、鼻が痛くならないんですか?」という良質問! 「ちょっと待って、これ聴かせて!」とエアコンも切れた車内で汗をかき、耐え切れなくなってドアを開けてまでラジオに聴き入るわたしにつきあってくれてありがとう、友よ。キミも
先生 「ゾウさんは、お鼻で何リットルくらい水を吸い込むことができると思う?」
小2女子 「……100リットル?」
先生 「それはゾウさん10頭ぶんくらいだねえ」
が聴けてよかっただろう?(威圧)
さて、あわじ花さじきですが、これがもう、絶景。
ほら!
ほら!……ん? あれは……
最初、のどかさを演出するために置かれたオブジェかと思ったくらい動きがないのだが、よーーーーく見ると、ゆーーーーっくり動いている。これは行くしかないでしょう、と斜面を降りる。と、途中にこんな看板が。
え?いるの?マジで? なるべく草の茂ったところは避けて行こう。昨日の大雨でけっこう足元が悪いなかを慎重にオブジェ様の牛方面へ。
この看板かわいい。
はい、牛。友人に「あれ、肉の牛?」って聞かれたけど、知らないよ。淡路島は肉も乳も名物だからなあ。しかし、あわじ花さじき、すごくいい。なにがいいって、ここ、無料なんですよ、皆さん! それだけを力説するのもいかがなものかと思われるのではあるけど(だから貧乏なんですよ見逃してくださいよ)。ほんとに広々として気持ちがいい。弁当もってきて食べたら最高だろうな。
たき火、バーベキューはいけないけど、弁当禁止とは書いてないから大丈夫! しかし、してはいけないことの中に「動物の捕獲、殺傷」って、えっと、これはその……牛のこと?
まあ、あと毒ヘビと、
イノシシがいることはたしかだ。
(続く)
2015-08-20
日々雑記 2015 Aug. #2
11日(火)
今日の弁当に、野菜スープと、昨日のエリンギごはんを温めなおして弁当箱につめて持っていったのだけど、昼休みに開けてみたら、いたんでいた。がっくりきた。この腐ったごはんをうちに持って帰らないといけないわけで、食べられないことより、そのことがこたえた。スープは食べたけど、さすがにそれだけでは足りないので、食堂に行ってうどんを食べた。腹は満たされたけど、なーーーんか午後いっぱいモヤモヤしてた。かばんの中に、腐ったごはんがあるんだよなあ。ああ。
12日(水)
本日は在宅仕事で午前中はつぶれたけど、午後、少し時間ができたので、下鴨納涼古本まつりへ出かけた。
すごいひといた。ひとりのおばちゃんが店の人につかつかと歩み寄るなり、「イマエさんの小説置いてる?」って切り出す。店の人、「えっ……イマエヨシトモさんですか?」と切り返す。
「メドルマさんの小説」ならば「目取真 俊」さんの小説だろうし、「クルマダニさんの小説」ならば車谷長吉さんの小説だろう。「イマエさんの小説」ならば、まあ今江祥智さんの小説だろうなと見当はつく。しかしこういうお方は、どんなありふれた姓であろうと同じ攻め方をするはずだ。「山本さんの小説置いてる?」 手強いぞ。周五郎なのか一力なのか文緒なのか昌代なのか有三なのか兼一なのか(思いついた順)、対峙した者はどう対処すべきなのか……「下の名前はなんですか?」って聞きゃいいのだな。
そうそう、おばちゃん、店の人に「児童文学関係は、ウチはあまりおいてなくて……」といわれて「小説いうてるやん、なんやの児童文学て?」的なカンジでしたよ。
13日(木)
明日からなんと4日間の連休が取れてしまったので、帰省する。しかしまだまだ暑い日が続きそうで、ベランダの衆が心配である。なんせ去年は仕掛けておいた「水やり当番」(毛細管現象を利用した自動潅水装置)が機能していなくて、というかホース部分にしっかり水が入ってなかったので悪いのはわたしなのだが、そのせいで帰ってきたらシオシオになってたからな。今回は念入りに準備しておこうと、朝から水に漬けておいて(注: そんなことをする必要はありません。意気込みが空回りしている例)、帰宅後実験して、ちゃんと水が送られていることを確認してセッティング。明日の朝、水をたっぶりやって行くことにする。
※14日(金)~17日(月)の日記は記事として独立させました。(こちらをどうぞ→「於実家日録」)
18日(火)
昨日の夜10時半ごろに帰ってきて、心配だったニガウリやテラスライムがピンピンしてたので安心して見逃したのだけど、朝見たら、マンゴーがどうも根腐れしてしまった様子。心配しすぎた……
帰省中の4日間、酒を一滴も飲んでいなかった。とくに禁断症状の起こることもなく、ああ、やめようと思えばやめられるんだな、酒、などと思いもしたが、「やめようと思えばやめられる」と思えば飲んでしまうのが人の性。
というわけで、本日からふたたびヒューマン・ネイチャーの呼び声に従うことにして、仕事帰りに酒屋に寄ってビールの6缶パックを買ったら、「景品です」とノンアルコールビールをひと缶くれた。これはどう解釈するのが正解なのだろうか。ノンアルコールビールを買った人に、「これ新製品ですよ~。こっちも試してみてね~」ということならわかりやすいのだけど。「酩酊感も含めてビールの醍醐味」と思ってるんじゃないのか、普通のビールを買う人間は。釈然としないながらも、差し出されたものは貰ってしまう悲しい性。というか貧乏性。じゃなくて貧乏。
19日(水)
朝はパンを焼いたの、マーマレード、ミルクコーヒー。それっきり作業に没頭したり遊んだり(遊んでるほうが多いか)していて、昼飯を食べるのをすっかり忘れていた。米は洗ってざるにあげておいたのに。まあいいやと、晩酌。
餅、ではなく豆腐の塩焼き、焼き万願寺とうがらし、ヱビス。
豆腐は塩焼きにするとしみじみうまい。1cm幅に切った木綿豆腐(特に水切りする必要はない)に塩を塗って、網か魚焼きグリルで焼くだけ。薄塩にしておいて、レモン醤油で食べてもよいものだ。
昨日、安かったので二袋買ってきたえのきだけを、一袋分は石づきを落としてほぐして冷凍、もう一袋分は生で使う分を取り分けて、残りをベランダで干していたのだけど、夜に雨が降ってきたので、室内に取り込んだ。大丈夫かな。
20日(木)
雨のおかげもあって、涼しくなったので、弁当再開。今日は味噌炒め乗っけ弁当。
白飯、なすとピーマンとエリンギのしょうが味噌炒め、スープ(えのきだけ、玉ねぎ、にんじん、しょうが)。
帰宅して扉を開けると、そこはかとない異臭が。干しえのきの、密集したあたりが腐っていた。無念。
本日の晩酌: 厚揚げしめじ、ベランダ産ニガウリと玉ねぎとカニカマのごま酢、丸オクラのごま油かけ、ヱビス。
うめえ。さて、しばらく休みなしだ。
今日の弁当に、野菜スープと、昨日のエリンギごはんを温めなおして弁当箱につめて持っていったのだけど、昼休みに開けてみたら、いたんでいた。がっくりきた。この腐ったごはんをうちに持って帰らないといけないわけで、食べられないことより、そのことがこたえた。スープは食べたけど、さすがにそれだけでは足りないので、食堂に行ってうどんを食べた。腹は満たされたけど、なーーーんか午後いっぱいモヤモヤしてた。かばんの中に、腐ったごはんがあるんだよなあ。ああ。
12日(水)
本日は在宅仕事で午前中はつぶれたけど、午後、少し時間ができたので、下鴨納涼古本まつりへ出かけた。
すごいひといた。ひとりのおばちゃんが店の人につかつかと歩み寄るなり、「イマエさんの小説置いてる?」って切り出す。店の人、「えっ……イマエヨシトモさんですか?」と切り返す。
「メドルマさんの小説」ならば「目取真 俊」さんの小説だろうし、「クルマダニさんの小説」ならば車谷長吉さんの小説だろう。「イマエさんの小説」ならば、まあ今江祥智さんの小説だろうなと見当はつく。しかしこういうお方は、どんなありふれた姓であろうと同じ攻め方をするはずだ。「山本さんの小説置いてる?」 手強いぞ。周五郎なのか一力なのか文緒なのか昌代なのか有三なのか兼一なのか(思いついた順)、対峙した者はどう対処すべきなのか……「下の名前はなんですか?」って聞きゃいいのだな。
そうそう、おばちゃん、店の人に「児童文学関係は、ウチはあまりおいてなくて……」といわれて「小説いうてるやん、なんやの児童文学て?」的なカンジでしたよ。
13日(木)
明日からなんと4日間の連休が取れてしまったので、帰省する。しかしまだまだ暑い日が続きそうで、ベランダの衆が心配である。なんせ去年は仕掛けておいた「水やり当番」(毛細管現象を利用した自動潅水装置)が機能していなくて、というかホース部分にしっかり水が入ってなかったので悪いのはわたしなのだが、そのせいで帰ってきたらシオシオになってたからな。今回は念入りに準備しておこうと、朝から水に漬けておいて(注: そんなことをする必要はありません。意気込みが空回りしている例)、帰宅後実験して、ちゃんと水が送られていることを確認してセッティング。明日の朝、水をたっぶりやって行くことにする。
※14日(金)~17日(月)の日記は記事として独立させました。(こちらをどうぞ→「於実家日録」)
18日(火)
昨日の夜10時半ごろに帰ってきて、心配だったニガウリやテラスライムがピンピンしてたので安心して見逃したのだけど、朝見たら、マンゴーがどうも根腐れしてしまった様子。心配しすぎた……
帰省中の4日間、酒を一滴も飲んでいなかった。とくに禁断症状の起こることもなく、ああ、やめようと思えばやめられるんだな、酒、などと思いもしたが、「やめようと思えばやめられる」と思えば飲んでしまうのが人の性。
というわけで、本日からふたたびヒューマン・ネイチャーの呼び声に従うことにして、仕事帰りに酒屋に寄ってビールの6缶パックを買ったら、「景品です」とノンアルコールビールをひと缶くれた。これはどう解釈するのが正解なのだろうか。ノンアルコールビールを買った人に、「これ新製品ですよ~。こっちも試してみてね~」ということならわかりやすいのだけど。「酩酊感も含めてビールの醍醐味」と思ってるんじゃないのか、普通のビールを買う人間は。釈然としないながらも、差し出されたものは貰ってしまう悲しい性。というか貧乏性。じゃなくて貧乏。
19日(水)
朝はパンを焼いたの、マーマレード、ミルクコーヒー。それっきり作業に没頭したり遊んだり(遊んでるほうが多いか)していて、昼飯を食べるのをすっかり忘れていた。米は洗ってざるにあげておいたのに。まあいいやと、晩酌。
餅、ではなく豆腐の塩焼き、焼き万願寺とうがらし、ヱビス。
豆腐は塩焼きにするとしみじみうまい。1cm幅に切った木綿豆腐(特に水切りする必要はない)に塩を塗って、網か魚焼きグリルで焼くだけ。薄塩にしておいて、レモン醤油で食べてもよいものだ。
昨日、安かったので二袋買ってきたえのきだけを、一袋分は石づきを落としてほぐして冷凍、もう一袋分は生で使う分を取り分けて、残りをベランダで干していたのだけど、夜に雨が降ってきたので、室内に取り込んだ。大丈夫かな。
20日(木)
雨のおかげもあって、涼しくなったので、弁当再開。今日は味噌炒め乗っけ弁当。
白飯、なすとピーマンとエリンギのしょうが味噌炒め、スープ(えのきだけ、玉ねぎ、にんじん、しょうが)。
帰宅して扉を開けると、そこはかとない異臭が。干しえのきの、密集したあたりが腐っていた。無念。
本日の晩酌: 厚揚げしめじ、ベランダ産ニガウリと玉ねぎとカニカマのごま酢、丸オクラのごま油かけ、ヱビス。
うめえ。さて、しばらく休みなしだ。
2015-08-19
於実家日録
盆を過ぎると涼しくなって参りました。いたんだ弁当を持ち歩くはめになった猛暑日の心の傷からようやくたちなおり、そろそろ弁当再開しようかと考えている麩之介です。皆さまいかがお過ごしですか。お弁当は快調ですか。
※以下、盆に帰省したときに書いていた日記が長大になったので独立させました。
14日(金)
いかなる神の配剤か、連休が取れてしまったので、帰省。リュックに着替えとカメラと本を数冊と姪っ子への貢ぎ物(絵本8冊)を詰め、土産に京都限定のお菓子2種を提げて帰る。盆休み中のことで電車は混んでいたけど、嵯峨嵐山駅で観光客が降りていき、座ることができた、と 思ったら一瞬で眠りに落ちた。
乗っていた電車が緊急停止、踏切の安全確認をするなどがあったりして、予定時間を大幅に過ぎて実家着。実家のあるところは兵庫県北部の盆地で、夏の暑さがかなり厳しいところだけど、今日は湿度が低く、また前日大雨が降ったとかで、かなり涼 しい。そういえばわたしは盆地以外で生活したことがない。豊岡盆地→京都盆地→山科盆地。四方に山が見えないところに行くと少々不安になったりするのだった。
ありものの茹でオクラ、焼きなす、野菜と高野豆腐の煮しめなどで昼食をしたため、ウチのと母の実家の墓参りをして、本日の行事は終了。
母は墓参りついでに、現地の知り合いに借りていた小銭を返しに行き、反対にかぼちゃひとつと袋いっぱいのオクラをもらってくる。海老で鯛を釣ってんじゃないのか。いや、借金返しに行ったのだから、海老もなんにもついてない針に鯛がかかったというところか。叔父の家を辞する際にも、かぼちゃとぶどうをもらう。どこへ行ってもこんなふうだし、また畑をやってる叔父や伯母がその日採れた野菜を届けに来てくれたりすることなどしょっちゅうなので、ウチでは野菜を買う必要がほとんどないのであった。ありがたいことだ。
夜は寒いくらいで、布団をかぶって就寝。
15日(土)
午前、姪っ子ふたりを連れて妹が来る。4月の法事以来、4ヶ月ぶりに会う 1歳9ヶ月の姪っ子2は、たたたと寄って来るなり、立てひざで座っているわたしの左足の甲に両足で乗って、腕をぎゅっとつかんで、ものすごく近い位置から凝視してくる。その様子にざわつく周囲。
母 「覚えとるん?」
妹 「これは……」
わたし 「(笑)なんやろなあ……ちょっと、2ちゃん、降りとくんなるかぁ? 絵本あるで、持ってきちゃるでなぁ?」
といっても降りてくれないので、身動きがとれないのだった。
わたしはなんでだか動物と幼児には好かれるのだ。以前、電車の向かいの席に座った見ず知らずの幼児が、にこにこ笑いながら、口に入れていたみかんを取り出し て、わたしに差し出してくれたことがある(好意を無にできずに受け取ったら、そこで気づいたお母さんがびっくりして「すみません!」とw)。
その後、姪2は妹により強制撤去され、多少はにかみ屋の姪1(3歳8ヶ月)も緊張が解けた様子で寄ってきたので、土産の絵本を与える。妹いわく、わたしが帰ってきている というと、姪1は「絵本もらえるんかなあ」といったとか。それか。やはりそれか。まあいいのだ、撒き餌だから。あと、まあこういう計画もあってですね (過去記事→「ある設計――またはProject 若紫」)……変態いうな。いわずもがなだ。
今回の土産は、春の古本まつりで買ったもの(過去記事→「日々雑記 2015 May #1」)など。
がちゃがちゃ どんどん (幼児絵本シリーズ)
元永 定正
おかしな 10の となえうた
木島 始 おぼ まこと
ひらがなのほん (かがくのとも傑作集―わくわくにんげん)
まつい のりこ
パンツのはきかた (幼児絵本シリーズ)
岸田今日子 佐野洋子
はははのはなし (かがくのとも傑作集―わくわくにんげん)
加古 里子
おならうた
谷川 俊太郎 飯野 和好
かしこいビル (世界こども図書館A)
ウィリアム・ニコルソン まつおか きょうこ
ゴムあたまポンたろう (絵本・こどものひろば)
長 新太
「パンツのはきかた」は、姪1に「これ、ほいくえんにある~」っていわれた。もうちょっとはやくあげればよかった。そういえば、風呂上りにひとりでパンツはいてたな。後ろ前だったけど。加古里子の本は、どの本もそうなんだけど、教育的効果もありながら、どっかネジがとんでる感がたまらない。「おならうた」には大人も子どもも熱狂していた(思うつぼ)。冒頭の「いもくって ぶ くりくって ぼ」で、わしづかまれてもっていかれる感。谷川・下ネタ大好き・俊太郎、天才の名に恥じぬ一作であろう。「ゴムあたまポンたろう」は、新刊で出たときに書店で見かけて即買いしたのだった。最後の3ページの「そうきたか!」感が長新太らしくていい。ほんとに。
姪たちを見ているといろいろおもしろい。 姪2は、1のすることをじ~~~っと見て、同じようにしている。1がおもちゃで遊んでいるのをじ~~~っと見ていて、1が飽きて手放すと、すかさず拾いに行って、お姉ちゃんのしていたようにやってみている。お姉ちゃんがなにかで遊んでいるときは、どんなに遊びたくても、奪いに行ったりしないで、じっと待っている。自分がなにかで遊んでいるときに、それをお姉ちゃんがさっと奪ったりすると、怒って叩きに行く。幼児なりの倫理観があるのだなと感心する。1がなにかで遊んでいるのを2がじっと見ている→1が飽きて手放すと2が拾いに行って遊ぶ→それを1が奪う→2が怒って1を叩く→大人「叩いたらあかん」→2「ごめなしゃい」という一連の流れを何度も繰り返しているのがおかしい。
姪たちと遊ぶのは楽しくはあるのだけれど、疲れた中年としては、お願い、ちょっと休ませて……といいたくもなるわけだ、プリキュアだか何だかの悪役にされて、家の中くまなく無限に走って追いかけられたりすると。とりあえず倒れて死んだふりして何されても反応しない作戦で抵抗していたら、おやつだよ~の声にすっとんでいった。ああそうさ、おやつ以下だよ、♯♪£○※(結局しまいまでなんだかわからなかった怪人の名前)は。
死んだままで回復をはかり(本でも読もうかと思っていたのに、そのまま眠ってた)、昼飯時に再登場したら、もう怪人であったことは忘れられていたようでなによりであった。存在そのものが忘れられていたのやもしれぬという可能性については、考えない。
昼飯はそうめん。姪2の、錦糸卵を指さしての「たまごくだしゃい」に、心臓つかまれて即死するかと思った。
夜、義弟来る。病院勤務なので、盆も仕事なのだ。姪1はお父さんとかくれんぼしたいといいだす。さっそく浴室にかくれた1。義弟「どこかな~。おれへんな~……プリン食べるひと~!」 妹&わたし「「は~い」」 1、しばらく耐えていたが、「……食べる~」 こういう姦計に見事にひっかかってくれると、相対的にわれわれ大人どもの薄汚さが際立ってやりきれないわけですが。率先して乗っておいて、なにをかいわんやであるけれども。
16日(日)
昨日、はしゃぎすぎてちゃんと昼寝をしなかった姪どもは、昨夜早くに寝てしまった。早く寝たということは、早く起きるということで、朝の5時から奇声が聞こえる。なんでそんなに無闇に元気なのだ。なんか謎の歌うたってるし。わたしは7時くらいまで寝ていようと思ったが、なにをうたっているのか気になって気になって、結局目が覚めてしまった。かつ歌の内容もわからず。こういうの、即興でうたっているので後でたずねても無駄だし、なんとなく損した気がする。
朝食後、散歩に出る。
気持ちよいくらいに丈高く茂っている。
どこというアテもなく歩いていると、道端に雑草化したスペアミントが繁茂していた。
少しいただいいたはいいが、袋もなにも持っていないので、そのままカバンに入れる。
草に覆われていく、なにかのタンク。
これ、見えにくいけど脚があって、かなり高い位置にある。
空き家の塀。
色使いがなかなか。
廃川の方へ出てみる。カワセミ発見! しかしカメラを出している間に飛んでいってしまった。
かわりにといってはなんだが、飛んでいく気づかいはないカメたちを撮った。
対岸に渡る。
いい感じ。しかしここ、カワセミもいるけど、すぐ近くには車がビュンビュン走る道路があるのだよ。
堤防へ。
ウォーキングコースになっているらしい。しかしさえぎるものはなにもない場所とて、朝のうちはまだ涼しいとはいえ、こんな晴れた日に歩いているのはわたしひとり。それにしても、11km歩いて消費カロリーがラーメン一杯分なのか。しかし480kcalというのは、かなりあっさり系なのではないのか。ほんとかどうかは知らないが、某有名ラーメン店の社長が「ウチのラーメン毎日食べたら、死ぬよ」と明るくいっていたらしいけど、これなら毎日食べても死にはせんだろう。いや、どうだろう。
ツバメが何羽かヒラリヒラリと飛びまわっている。堤防から見ると、ツバメが自分よりも低い位置を飛ぶので楽しい。背中側もよく見える。コシアカツバメだ。ツバメ(普通の)たちはもうすぐ帰っていってしまうけど、コシアカツバメは彼らよりも少し長くご滞在。そういえばこの時期、この辺りはツバメ(普通の)のねぐらになるところだった。コシアカツバメは「ねぐら入り」はしないらしいけど、いっしょに寝たりしてるのだろうか。
堤防を下り、ウチへ向かう。
空き家のヒルガオ。
空き家が増えたような気がする。空き地も。
ウチの近所のスキマ植物。
こんもりしたド根性。なんだっけ、これ。園芸植物のような気がするのだけど。
帰宅。2時間歩き回っていたので、ラーメン一杯分弱くらいのカロリーは消費したと思われる。そして、帰ってきたわたし(冷たすぎるものが苦手)に昼のごはんを炊いておけと言い残し、ほかの皆さんはかき氷を食べに行ってしまった。採ってきたミントを水に漬け、不在の間に皆さんがおいしく食べていたおやつの残り(スイカひと切れとブドウ4粒)をわびしく食べ、米を炊く。
午後、妹家ご一行様、お帰り。小さいのがいなくなると、一気に家の中が寂しくなる。
夜、雨が降って少し蒸し暑くなった。
17日(月)
朝から雨が降ったり止んだり。特になにもすることはないので、母のパソコン練習につきあう。帰省初日に吃驚させられたのだが、母はメールの「受信トレイがきれいに片づきました」を表示させたいばっかりに、迷惑メールどころか、わたしと妹からのメールまで、すべて、きれいさっぱり、完全に、跡形もなく、削除していたのであった。ゴミ箱も当然すべて空にしてある。きれい好きにもほどがある。「受信トレイがきれいに片づきました」とは、「受信トレイにはなにもありません」という意味であって、きれいに片づけないといけないわけではない、というところからまず説明して、大事なメールはフォルダを作ってそこに保存しておくことを伝授したのが、実はわたしにとって今回の帰省のハイライトであった。度肝を抜かれましたよ、母上さま……
夕方、帰っても食べるものがなかろうからと、母が懸賞で当てた(いつかどこかで書いたが、ウチの人間、わたし以外は全員くじ運が強い)という炊飯土鍋「かまどさん」で炊いたごはん(激ウマ)に梅干のっけた日の丸弁当に、きゅうりの漬物とちくわを持たせてもらい、家を出た。「また来るから」と口に出した後、そういえば、この家で生活していた時間よりも、出てからの時間のほうが長いのだな、なんてことを考えた。
※以下、盆に帰省したときに書いていた日記が長大になったので独立させました。
14日(金)
いかなる神の配剤か、連休が取れてしまったので、帰省。リュックに着替えとカメラと本を数冊と姪っ子への貢ぎ物(絵本8冊)を詰め、土産に京都限定のお菓子2種を提げて帰る。盆休み中のことで電車は混んでいたけど、嵯峨嵐山駅で観光客が降りていき、座ることができた、と 思ったら一瞬で眠りに落ちた。
乗っていた電車が緊急停止、踏切の安全確認をするなどがあったりして、予定時間を大幅に過ぎて実家着。実家のあるところは兵庫県北部の盆地で、夏の暑さがかなり厳しいところだけど、今日は湿度が低く、また前日大雨が降ったとかで、かなり涼 しい。そういえばわたしは盆地以外で生活したことがない。豊岡盆地→京都盆地→山科盆地。四方に山が見えないところに行くと少々不安になったりするのだった。
ありものの茹でオクラ、焼きなす、野菜と高野豆腐の煮しめなどで昼食をしたため、ウチのと母の実家の墓参りをして、本日の行事は終了。
母は墓参りついでに、現地の知り合いに借りていた小銭を返しに行き、反対にかぼちゃひとつと袋いっぱいのオクラをもらってくる。海老で鯛を釣ってんじゃないのか。いや、借金返しに行ったのだから、海老もなんにもついてない針に鯛がかかったというところか。叔父の家を辞する際にも、かぼちゃとぶどうをもらう。どこへ行ってもこんなふうだし、また畑をやってる叔父や伯母がその日採れた野菜を届けに来てくれたりすることなどしょっちゅうなので、ウチでは野菜を買う必要がほとんどないのであった。ありがたいことだ。
夜は寒いくらいで、布団をかぶって就寝。
15日(土)
午前、姪っ子ふたりを連れて妹が来る。4月の法事以来、4ヶ月ぶりに会う 1歳9ヶ月の姪っ子2は、たたたと寄って来るなり、立てひざで座っているわたしの左足の甲に両足で乗って、腕をぎゅっとつかんで、ものすごく近い位置から凝視してくる。その様子にざわつく周囲。
母 「覚えとるん?」
妹 「これは……」
わたし 「(笑)なんやろなあ……ちょっと、2ちゃん、降りとくんなるかぁ? 絵本あるで、持ってきちゃるでなぁ?」
といっても降りてくれないので、身動きがとれないのだった。
わたしはなんでだか動物と幼児には好かれるのだ。以前、電車の向かいの席に座った見ず知らずの幼児が、にこにこ笑いながら、口に入れていたみかんを取り出し て、わたしに差し出してくれたことがある(好意を無にできずに受け取ったら、そこで気づいたお母さんがびっくりして「すみません!」とw)。
その後、姪2は妹により強制撤去され、多少はにかみ屋の姪1(3歳8ヶ月)も緊張が解けた様子で寄ってきたので、土産の絵本を与える。妹いわく、わたしが帰ってきている というと、姪1は「絵本もらえるんかなあ」といったとか。それか。やはりそれか。まあいいのだ、撒き餌だから。あと、まあこういう計画もあってですね (過去記事→「ある設計――またはProject 若紫」)……変態いうな。いわずもがなだ。
今回の土産は、春の古本まつりで買ったもの(過去記事→「日々雑記 2015 May #1」)など。
がちゃがちゃ どんどん (幼児絵本シリーズ)
元永 定正
おかしな 10の となえうた
木島 始 おぼ まこと
ひらがなのほん (かがくのとも傑作集―わくわくにんげん)
まつい のりこ
パンツのはきかた (幼児絵本シリーズ)
岸田今日子 佐野洋子
はははのはなし (かがくのとも傑作集―わくわくにんげん)
加古 里子
おならうた
谷川 俊太郎 飯野 和好
かしこいビル (世界こども図書館A)
ウィリアム・ニコルソン まつおか きょうこ
ゴムあたまポンたろう (絵本・こどものひろば)
長 新太
「パンツのはきかた」は、姪1に「これ、ほいくえんにある~」っていわれた。もうちょっとはやくあげればよかった。そういえば、風呂上りにひとりでパンツはいてたな。後ろ前だったけど。加古里子の本は、どの本もそうなんだけど、教育的効果もありながら、どっかネジがとんでる感がたまらない。「おならうた」には大人も子どもも熱狂していた(思うつぼ)。冒頭の「いもくって ぶ くりくって ぼ」で、わしづかまれてもっていかれる感。谷川・下ネタ大好き・俊太郎、天才の名に恥じぬ一作であろう。「ゴムあたまポンたろう」は、新刊で出たときに書店で見かけて即買いしたのだった。最後の3ページの「そうきたか!」感が長新太らしくていい。ほんとに。
姪たちを見ているといろいろおもしろい。 姪2は、1のすることをじ~~~っと見て、同じようにしている。1がおもちゃで遊んでいるのをじ~~~っと見ていて、1が飽きて手放すと、すかさず拾いに行って、お姉ちゃんのしていたようにやってみている。お姉ちゃんがなにかで遊んでいるときは、どんなに遊びたくても、奪いに行ったりしないで、じっと待っている。自分がなにかで遊んでいるときに、それをお姉ちゃんがさっと奪ったりすると、怒って叩きに行く。幼児なりの倫理観があるのだなと感心する。1がなにかで遊んでいるのを2がじっと見ている→1が飽きて手放すと2が拾いに行って遊ぶ→それを1が奪う→2が怒って1を叩く→大人「叩いたらあかん」→2「ごめなしゃい」という一連の流れを何度も繰り返しているのがおかしい。
姪たちと遊ぶのは楽しくはあるのだけれど、疲れた中年としては、お願い、ちょっと休ませて……といいたくもなるわけだ、プリキュアだか何だかの悪役にされて、家の中くまなく無限に走って追いかけられたりすると。とりあえず倒れて死んだふりして何されても反応しない作戦で抵抗していたら、おやつだよ~の声にすっとんでいった。ああそうさ、おやつ以下だよ、♯♪£○※(結局しまいまでなんだかわからなかった怪人の名前)は。
死んだままで回復をはかり(本でも読もうかと思っていたのに、そのまま眠ってた)、昼飯時に再登場したら、もう怪人であったことは忘れられていたようでなによりであった。存在そのものが忘れられていたのやもしれぬという可能性については、考えない。
昼飯はそうめん。姪2の、錦糸卵を指さしての「たまごくだしゃい」に、心臓つかまれて即死するかと思った。
夜、義弟来る。病院勤務なので、盆も仕事なのだ。姪1はお父さんとかくれんぼしたいといいだす。さっそく浴室にかくれた1。義弟「どこかな~。おれへんな~……プリン食べるひと~!」 妹&わたし「「は~い」」 1、しばらく耐えていたが、「……食べる~」 こういう姦計に見事にひっかかってくれると、相対的にわれわれ大人どもの薄汚さが際立ってやりきれないわけですが。率先して乗っておいて、なにをかいわんやであるけれども。
16日(日)
昨日、はしゃぎすぎてちゃんと昼寝をしなかった姪どもは、昨夜早くに寝てしまった。早く寝たということは、早く起きるということで、朝の5時から奇声が聞こえる。なんでそんなに無闇に元気なのだ。なんか謎の歌うたってるし。わたしは7時くらいまで寝ていようと思ったが、なにをうたっているのか気になって気になって、結局目が覚めてしまった。かつ歌の内容もわからず。こういうの、即興でうたっているので後でたずねても無駄だし、なんとなく損した気がする。
朝食後、散歩に出る。
気持ちよいくらいに丈高く茂っている。
どこというアテもなく歩いていると、道端に雑草化したスペアミントが繁茂していた。
少しいただいいたはいいが、袋もなにも持っていないので、そのままカバンに入れる。
草に覆われていく、なにかのタンク。
これ、見えにくいけど脚があって、かなり高い位置にある。
空き家の塀。
色使いがなかなか。
廃川の方へ出てみる。カワセミ発見! しかしカメラを出している間に飛んでいってしまった。
かわりにといってはなんだが、飛んでいく気づかいはないカメたちを撮った。
対岸に渡る。
いい感じ。しかしここ、カワセミもいるけど、すぐ近くには車がビュンビュン走る道路があるのだよ。
堤防へ。
ウォーキングコースになっているらしい。しかしさえぎるものはなにもない場所とて、朝のうちはまだ涼しいとはいえ、こんな晴れた日に歩いているのはわたしひとり。それにしても、11km歩いて消費カロリーがラーメン一杯分なのか。しかし480kcalというのは、かなりあっさり系なのではないのか。ほんとかどうかは知らないが、某有名ラーメン店の社長が「ウチのラーメン毎日食べたら、死ぬよ」と明るくいっていたらしいけど、これなら毎日食べても死にはせんだろう。いや、どうだろう。
ツバメが何羽かヒラリヒラリと飛びまわっている。堤防から見ると、ツバメが自分よりも低い位置を飛ぶので楽しい。背中側もよく見える。コシアカツバメだ。ツバメ(普通の)たちはもうすぐ帰っていってしまうけど、コシアカツバメは彼らよりも少し長くご滞在。そういえばこの時期、この辺りはツバメ(普通の)のねぐらになるところだった。コシアカツバメは「ねぐら入り」はしないらしいけど、いっしょに寝たりしてるのだろうか。
堤防を下り、ウチへ向かう。
空き家のヒルガオ。
空き家が増えたような気がする。空き地も。
ウチの近所のスキマ植物。
こんもりしたド根性。なんだっけ、これ。園芸植物のような気がするのだけど。
帰宅。2時間歩き回っていたので、ラーメン一杯分弱くらいのカロリーは消費したと思われる。そして、帰ってきたわたし(冷たすぎるものが苦手)に昼のごはんを炊いておけと言い残し、ほかの皆さんはかき氷を食べに行ってしまった。採ってきたミントを水に漬け、不在の間に皆さんがおいしく食べていたおやつの残り(スイカひと切れとブドウ4粒)をわびしく食べ、米を炊く。
午後、妹家ご一行様、お帰り。小さいのがいなくなると、一気に家の中が寂しくなる。
夜、雨が降って少し蒸し暑くなった。
17日(月)
朝から雨が降ったり止んだり。特になにもすることはないので、母のパソコン練習につきあう。帰省初日に吃驚させられたのだが、母はメールの「受信トレイがきれいに片づきました」を表示させたいばっかりに、迷惑メールどころか、わたしと妹からのメールまで、すべて、きれいさっぱり、完全に、跡形もなく、削除していたのであった。ゴミ箱も当然すべて空にしてある。きれい好きにもほどがある。「受信トレイがきれいに片づきました」とは、「受信トレイにはなにもありません」という意味であって、きれいに片づけないといけないわけではない、というところからまず説明して、大事なメールはフォルダを作ってそこに保存しておくことを伝授したのが、実はわたしにとって今回の帰省のハイライトであった。度肝を抜かれましたよ、母上さま……
夕方、帰っても食べるものがなかろうからと、母が懸賞で当てた(いつかどこかで書いたが、ウチの人間、わたし以外は全員くじ運が強い)という炊飯土鍋「かまどさん」で炊いたごはん(激ウマ)に梅干のっけた日の丸弁当に、きゅうりの漬物とちくわを持たせてもらい、家を出た。「また来るから」と口に出した後、そういえば、この家で生活していた時間よりも、出てからの時間のほうが長いのだな、なんてことを考えた。
2015-08-10
日々雑記 2015 Aug. #1
1日(土)
しかし今日は暑かった。京都の最高気温38.5℃。職場のエアコンの温度設定20℃にして適温って、さすが安普請の最上階。今日はちょっとエアコンのない場所でやる作業があったのだけど、5分が限界、室内にもどって、体冷やしてスポーツドリンク飲んではまた出る、という感じ。
退勤後もあっついので、文博に寄って常設展をじ~~~~っくり見る。土日は残念ながら映画の上映開始時間が早くて観られないのだ。
帰宅後すぐ風呂に湯を張る。風呂あがりには、キンキンに冷やしといた蒸し茄子でビーーール!!
1本は裂いて青唐辛子の酢醤油漬けをかけ、1本は5mm角に切って、青紫蘇と茗荷のみじん切りと味噌で和えた。これうまいよ。ご飯に乗っけてもいけるな。ごまを混ぜてもよかったかも。ごま油もいけそう。
夜の11時前だというのに、外ではアブラゼミが鳴きだした。こんな時間、キミのヨメ候補も寝てる、じゃなくて休んでるよ(昨日の「夏休み子ども科学電話相談」で、「バッタは寝ますか?」という質問に、清水先生、「バッタは休みます」って答えてらしたのだ。「寝る」と「休む」は違うのか、というおねえさんの質問には「そこツッコまれると苦しい」っておっしゃってたけど、虫の脳と哺乳類の脳の機能はやっぱり違うから「休む」でいんじゃね?と思う)。しかし、暑苦しいからとにかく鳴くのやめて……
2日(日)
本日の京都は39℃超え。 なにこれ?
3日(月)
暑さで人事不省だったのかなんなのかわからんけど、目が覚めたら8時半で、お楽しみの「夏休み子ども科学電話相談」に乗り遅るとはなんたる不覚。今日は恐竜先生登場回なので、まあ濃ゆい濃ゆい。恐竜に関して、素朴な質問はなきに等しいのはなんでだろう。(記事はこちら→「観察のためなら僕は許す――本日の「夏休み子ども科学電話相談」 2015/08/03」)
5日(水)
今日は休みなので、朝ベランダの衆にたっぷり水をやり、今回は自分のエサも忘れずに摂って、7時50分にはパソコン前待機。今日は調べ物で図書館に行ったりするので、「本日の『夏休み子ども科学電話相談』」の記事は書けない。今日の放送もすんごく面白かったし、前日どう答えたものかと悩んでおなかが痛くなってしまわれた(笑)、放射線衛生学の木村先生の、福島第一原発の水素爆発は何故起きたかの説明がものすごくわかりやすくて(ご専門は医学なのにそっち方面の質問しかこなくておかしいやら、先生のおなかを心配するやら)感動したのだけど、「本日」に書けないんじゃな。ま、だれも期待してないだろうし、これを聴いていたとき、自分がどんなことを面白がってたのかを覚えときたいってだけの備忘録だからな。と思っていたら、けっこうページビューが多くて驚く。読んでくださった方々が面白いと思われたかどうかは不明だけど、ホントあの番組、ファン多いんだな。
帰宅して、シャワー浴びて、皮付きのとうもろこしを焼いて食らう。
魚焼きグリルで5分焼いて、ひっくり返して5分焼き、火を止めて10分ほどグリルのなかにおいて蒸らす。激ウマ。
7日(金)
暑いので、朝から美術館へ。いま京都市美術館では、「ルーブル美術館展」と「マグリット展」をなんと併催しているのだ。そんなビッグな企画を併催して大丈夫なのか?と心配していたら、マグリット展のほうの展示室の空調が故障して、しばらく休止していたのだったりして。併催の弊害ではなかろうけれども。まあそれで、ほんとは先週行くはずだったのが、今週にずれ込んだのだった。
ひとにペースを合わせるのが苦手なわたしは、美術館などにはたいていひとりで行くのだけど、今回はたまに一緒に出かける友人(わたしが勝手なペースで見ててもイライラしたりしないし、「館内自由行動な!」とかいっても文句いわないでいてくれる……あらためて考えたら、相当わがままだな、わたし)と同行。以下、待ち合わせ場所から市美に向かう道すがらの雑談。
友人 「某大学が『死海文書』のレプリカを購入したらしねんけど」
わたし 「うん」
友人 「200万で」
わたし 「……そういうの、相場しらんけど、高いような気はするな」
友人 「せやろ。でな、それに死海文書の出たとこの周辺で発掘された壺がついてんねんて」
わたし 「壺て……なんで?」
友人 「わからん」
わたし 「壺もレプリカなん?」
友人 「壺は本物。んでも、死海文書と同時代かどうかわからんようなやつやて」
わたし 「ほんまかいな……にしても、それ200万て、ほぼ壺代なんちゃう?」
友人 「なあ」
わたし 「『壺いりません』っていえへんのかな」
友人 「コミなんやろな」
わたし 「えぐい商売やな」
友人 「なあ」
京都市美着。まずは「ルーブル」から。朝イチなので、人も少なく快適に見ていくと、「神殿から追い出される商人たち」という絵が。イエス様が「おどれら神の庭で何さらしてけつかんねん!アホボケカスいてまうどオルァ!!」と大立ち回りした場面ですね。
友人 「レプリカ壺コミ200万(笑)」
わたし 「キリスト大暴れ(笑)」
友人 「暴れるやろなあ」
わたし 「『ワシがらみで何えげつない商売しとんじゃゴルァ!』やろなあ」
妙に面白くて、ツボにはまったってうまいこというてる場合か。いや、うまいことなどないな。すみませんね、いつもいつも。
呼び物のヨハンネス・フェルメール「天文学者」はよかったけど、わたしはフェルメールより好きなヘラルト・テル=ボルフの絵を見てテンションが上がる。なぜなら、オーディオ・ガイドの印だけでなく、子供用のオーディオ・ガイドの印(「コナン・ガイド」っていうのらしい。「名探偵コナン」が名画の謎を解くってか?)もついていたからだ(「絵を見て」じゃないですね、すみません)。これはあるぞ、ポストカード!と思ってミュージアム・ショップに勇んで行ったけど、なかった……どんな展示でも、ほぼ毎回わたしの好きな作品のポスカはないので、まあ不思議はないといえばないのだけれども、これはちょっと不思議だったぞ。
「ルーブル展」のことは、感想書けたら書くってくらいのスタンスだけど、「マグリット展」 についてはぜひ書きたい。しかし、暑くて休みの日にウチにいられないので、どうなりますことやら。
9日(日)
仕事帰り、某所を歩いていたら、衣料品店の閉店セールをやっていて、呼び込みの店員さんが「ほんまもんの閉店セールですよ~ウソちゃいますよ~『明日もやっとんちゃうん?』て思った人~明日はやってませんよ~」と叫んでいたが、わたしを含めて、恐らく大多数の人が「明日は開店セールちゃうん?」と思ったであろうというのが関西という風土。「好評につき期間延長」って閉店セールもある土地柄でな。
8月9日で「ハグの日」だと。 なんだそれ。なんか特典あんのか? 「バクの日」とか「ヤクの日」とか「ヤギュウの日」とかでもいいんじゃねえのか? 「ハックの日」「パックの日」「バックの日」「バッグの日」「パグの日」なら、「パグの日」がいいな……なんの特典があるのかわからんけど。そういえば、院生のころ、となり(国文学研究科)で源氏物語を研究してた韓国からの留学生、現在は母国の大学で日本語教えてる「パク」さん、元気かな。当時大学図書館でバイトしてたわたしが、江戸時代の文献の企画展示で受付してたとき、通りか かった朴さんに「寄っていきませんか?」っていったら、「江戸にはミヤビがない」っていって寄り付こうともしなかった朴さん。おもろい人やった。そうだ来年から8月9日は「朴さんの日」にすることにしよう。特典はないです。
10日(月)
昨夜は暑くてなかなか眠れなかったが、今朝は7時に起きた。休みだというのに。なんでかというと、どっかの部屋で目覚ましのアラームが鳴っていたから(怒)。わたしはそれですぐ目が覚めてしまったけど、そのアラームは3分以上鳴り続けていた。その部屋の住人ひょっとして死んでるんじゃないかと心配してしまったが、単に寝起きが悪い人だったようでなによりだ。いや「なにより」じゃないな。はやくアラーム止めてくれないと、毎回心配になるじゃないか。狼少年みたいに、心配やめたころに死なれたりしてもイヤだしな。
いちばんはやく芽を出したライチ、今朝のようす。
ひとつは土に植えるときに根をいためてダメにしてしまったけど、蒔いた種は全部発芽したのであと7株あるのだ。どうしよう。配るか。
昼
エリンギごはん、山科とうがらしとじゃこのたいたの、なすときゅうりの浅漬け(市販品)、ベランダ産ニガウリの甘酢がけ、味噌汁(なす、みょうが、青じそ)
暑くてウチでは冷やしそうめんばかり食べている今日この頃、久しぶりに米を炊いた。弁当も最近はスープだけつくっておいて、あとは出勤途上のパン屋でロールパンかなんか買っていって食べてる。もうそういうのにちょっと飽きてきた。しかし暑いな。
一日ウチ(エアコンなし)で作業してたけど、今日京都の最高気温は37℃超だったらしい。よう耐えたな。まあ、ウチは京都市といっても山科区で、行こうと思えば滋賀県にも歩いて行けるトコだから(実際わたしは方向を間違えて、東山に行くつもりが滋賀県に出てしまったことアリ)、市内中心部より多少は涼しかろうが。
晩酌
厚揚げチリソース、ベランダ産ニガウリのおろし和え、山科とうがらしとじゃこのたいたの(昼の残り)、山科なすのたいたの(昨日の残り)、サッポロクラシック。
山科とうがらしと山科なすは、わが山科特産の野菜。山科とうがらしは肉は薄いけど香りのよい、ししとうより少し大きい甘とうがらし。山科なすは、ころんと丸い形の小ぶりのなすで、身も皮も柔らかくておいしい。塩もみしてしょうが醤油かけるか煮物にするかしかしたことがないけど、こんど焼きなすにしてみようかと思う。
しかし今日は暑かった。京都の最高気温38.5℃。職場のエアコンの温度設定20℃にして適温って、さすが安普請の最上階。今日はちょっとエアコンのない場所でやる作業があったのだけど、5分が限界、室内にもどって、体冷やしてスポーツドリンク飲んではまた出る、という感じ。
退勤後もあっついので、文博に寄って常設展をじ~~~~っくり見る。土日は残念ながら映画の上映開始時間が早くて観られないのだ。
帰宅後すぐ風呂に湯を張る。風呂あがりには、キンキンに冷やしといた蒸し茄子でビーーール!!
1本は裂いて青唐辛子の酢醤油漬けをかけ、1本は5mm角に切って、青紫蘇と茗荷のみじん切りと味噌で和えた。これうまいよ。ご飯に乗っけてもいけるな。ごまを混ぜてもよかったかも。ごま油もいけそう。
夜の11時前だというのに、外ではアブラゼミが鳴きだした。こんな時間、キミのヨメ候補も寝てる、じゃなくて休んでるよ(昨日の「夏休み子ども科学電話相談」で、「バッタは寝ますか?」という質問に、清水先生、「バッタは休みます」って答えてらしたのだ。「寝る」と「休む」は違うのか、というおねえさんの質問には「そこツッコまれると苦しい」っておっしゃってたけど、虫の脳と哺乳類の脳の機能はやっぱり違うから「休む」でいんじゃね?と思う)。しかし、暑苦しいからとにかく鳴くのやめて……
2日(日)
本日の京都は39℃超え。 なにこれ?
3日(月)
暑さで人事不省だったのかなんなのかわからんけど、目が覚めたら8時半で、お楽しみの「夏休み子ども科学電話相談」に乗り遅るとはなんたる不覚。今日は恐竜先生登場回なので、まあ濃ゆい濃ゆい。恐竜に関して、素朴な質問はなきに等しいのはなんでだろう。(記事はこちら→「観察のためなら僕は許す――本日の「夏休み子ども科学電話相談」 2015/08/03」)
5日(水)
今日は休みなので、朝ベランダの衆にたっぷり水をやり、今回は自分のエサも忘れずに摂って、7時50分にはパソコン前待機。今日は調べ物で図書館に行ったりするので、「本日の『夏休み子ども科学電話相談』」の記事は書けない。今日の放送もすんごく面白かったし、前日どう答えたものかと悩んでおなかが痛くなってしまわれた(笑)、放射線衛生学の木村先生の、福島第一原発の水素爆発は何故起きたかの説明がものすごくわかりやすくて(ご専門は医学なのにそっち方面の質問しかこなくておかしいやら、先生のおなかを心配するやら)感動したのだけど、「本日」に書けないんじゃな。ま、だれも期待してないだろうし、これを聴いていたとき、自分がどんなことを面白がってたのかを覚えときたいってだけの備忘録だからな。と思っていたら、けっこうページビューが多くて驚く。読んでくださった方々が面白いと思われたかどうかは不明だけど、ホントあの番組、ファン多いんだな。
帰宅して、シャワー浴びて、皮付きのとうもろこしを焼いて食らう。
魚焼きグリルで5分焼いて、ひっくり返して5分焼き、火を止めて10分ほどグリルのなかにおいて蒸らす。激ウマ。
7日(金)
暑いので、朝から美術館へ。いま京都市美術館では、「ルーブル美術館展」と「マグリット展」をなんと併催しているのだ。そんなビッグな企画を併催して大丈夫なのか?と心配していたら、マグリット展のほうの展示室の空調が故障して、しばらく休止していたのだったりして。併催の弊害ではなかろうけれども。まあそれで、ほんとは先週行くはずだったのが、今週にずれ込んだのだった。
ひとにペースを合わせるのが苦手なわたしは、美術館などにはたいていひとりで行くのだけど、今回はたまに一緒に出かける友人(わたしが勝手なペースで見ててもイライラしたりしないし、「館内自由行動な!」とかいっても文句いわないでいてくれる……あらためて考えたら、相当わがままだな、わたし)と同行。以下、待ち合わせ場所から市美に向かう道すがらの雑談。
友人 「某大学が『死海文書』のレプリカを購入したらしねんけど」
わたし 「うん」
友人 「200万で」
わたし 「……そういうの、相場しらんけど、高いような気はするな」
友人 「せやろ。でな、それに死海文書の出たとこの周辺で発掘された壺がついてんねんて」
わたし 「壺て……なんで?」
友人 「わからん」
わたし 「壺もレプリカなん?」
友人 「壺は本物。んでも、死海文書と同時代かどうかわからんようなやつやて」
わたし 「ほんまかいな……にしても、それ200万て、ほぼ壺代なんちゃう?」
友人 「なあ」
わたし 「『壺いりません』っていえへんのかな」
友人 「コミなんやろな」
わたし 「えぐい商売やな」
友人 「なあ」
京都市美着。まずは「ルーブル」から。朝イチなので、人も少なく快適に見ていくと、「神殿から追い出される商人たち」という絵が。イエス様が「おどれら神の庭で何さらしてけつかんねん!アホボケカスいてまうどオルァ!!」と大立ち回りした場面ですね。
友人 「レプリカ壺コミ200万(笑)」
わたし 「キリスト大暴れ(笑)」
友人 「暴れるやろなあ」
わたし 「『ワシがらみで何えげつない商売しとんじゃゴルァ!』やろなあ」
妙に面白くて、ツボにはまったってうまいこというてる場合か。いや、うまいことなどないな。すみませんね、いつもいつも。
呼び物のヨハンネス・フェルメール「天文学者」はよかったけど、わたしはフェルメールより好きなヘラルト・テル=ボルフの絵を見てテンションが上がる。なぜなら、オーディオ・ガイドの印だけでなく、子供用のオーディオ・ガイドの印(「コナン・ガイド」っていうのらしい。「名探偵コナン」が名画の謎を解くってか?)もついていたからだ(「絵を見て」じゃないですね、すみません)。これはあるぞ、ポストカード!と思ってミュージアム・ショップに勇んで行ったけど、なかった……どんな展示でも、ほぼ毎回わたしの好きな作品のポスカはないので、まあ不思議はないといえばないのだけれども、これはちょっと不思議だったぞ。
「ルーブル展」のことは、感想書けたら書くってくらいのスタンスだけど、「マグリット展」 についてはぜひ書きたい。しかし、暑くて休みの日にウチにいられないので、どうなりますことやら。
9日(日)
仕事帰り、某所を歩いていたら、衣料品店の閉店セールをやっていて、呼び込みの店員さんが「ほんまもんの閉店セールですよ~ウソちゃいますよ~『明日もやっとんちゃうん?』て思った人~明日はやってませんよ~」と叫んでいたが、わたしを含めて、恐らく大多数の人が「明日は開店セールちゃうん?」と思ったであろうというのが関西という風土。「好評につき期間延長」って閉店セールもある土地柄でな。
8月9日で「ハグの日」だと。 なんだそれ。なんか特典あんのか? 「バクの日」とか「ヤクの日」とか「ヤギュウの日」とかでもいいんじゃねえのか? 「ハックの日」「パックの日」「バックの日」「バッグの日」「パグの日」なら、「パグの日」がいいな……なんの特典があるのかわからんけど。そういえば、院生のころ、となり(国文学研究科)で源氏物語を研究してた韓国からの留学生、現在は母国の大学で日本語教えてる「パク」さん、元気かな。当時大学図書館でバイトしてたわたしが、江戸時代の文献の企画展示で受付してたとき、通りか かった朴さんに「寄っていきませんか?」っていったら、「江戸にはミヤビがない」っていって寄り付こうともしなかった朴さん。おもろい人やった。そうだ来年から8月9日は「朴さんの日」にすることにしよう。特典はないです。
10日(月)
昨夜は暑くてなかなか眠れなかったが、今朝は7時に起きた。休みだというのに。なんでかというと、どっかの部屋で目覚ましのアラームが鳴っていたから(怒)。わたしはそれですぐ目が覚めてしまったけど、そのアラームは3分以上鳴り続けていた。その部屋の住人ひょっとして死んでるんじゃないかと心配してしまったが、単に寝起きが悪い人だったようでなによりだ。いや「なにより」じゃないな。はやくアラーム止めてくれないと、毎回心配になるじゃないか。狼少年みたいに、心配やめたころに死なれたりしてもイヤだしな。
いちばんはやく芽を出したライチ、今朝のようす。
ひとつは土に植えるときに根をいためてダメにしてしまったけど、蒔いた種は全部発芽したのであと7株あるのだ。どうしよう。配るか。
昼
エリンギごはん、山科とうがらしとじゃこのたいたの、なすときゅうりの浅漬け(市販品)、ベランダ産ニガウリの甘酢がけ、味噌汁(なす、みょうが、青じそ)
暑くてウチでは冷やしそうめんばかり食べている今日この頃、久しぶりに米を炊いた。弁当も最近はスープだけつくっておいて、あとは出勤途上のパン屋でロールパンかなんか買っていって食べてる。もうそういうのにちょっと飽きてきた。しかし暑いな。
一日ウチ(エアコンなし)で作業してたけど、今日京都の最高気温は37℃超だったらしい。よう耐えたな。まあ、ウチは京都市といっても山科区で、行こうと思えば滋賀県にも歩いて行けるトコだから(実際わたしは方向を間違えて、東山に行くつもりが滋賀県に出てしまったことアリ)、市内中心部より多少は涼しかろうが。
晩酌
厚揚げチリソース、ベランダ産ニガウリのおろし和え、山科とうがらしとじゃこのたいたの(昼の残り)、山科なすのたいたの(昨日の残り)、サッポロクラシック。
山科とうがらしと山科なすは、わが山科特産の野菜。山科とうがらしは肉は薄いけど香りのよい、ししとうより少し大きい甘とうがらし。山科なすは、ころんと丸い形の小ぶりのなすで、身も皮も柔らかくておいしい。塩もみしてしょうが醤油かけるか煮物にするかしかしたことがないけど、こんど焼きなすにしてみようかと思う。
2015-08-03
観察のためなら僕は許す――本日の「夏休み子ども科学電話相談」 2015/08/03
寝過ごしたのか暑さで意識を失っていたのか、今朝目が覚めたら8時半だった麩之介です。皆さま、いかがお過ごしですか。ちなみにそのとき見ていた夢は、ありとあらゆる事態が出来してどうしても最寄り駅に行き着けず、たのしいキャンプに行けなくなるという夢でした。正夢ですかこれ。
てなわけで夏の休日の唯一の楽しみといっても過言ではない「夏休み子ども電話科学相談」の放送開始に間に合いませんでした……
本日の先生方:
昆虫: 元 多摩動物公園 昆虫飼育係長 高家 博成 先生
動物: 井の頭自然文化園 前園長 成島 悦雄 先生
科学: 法政大学 教授 藤田 貢崇 先生
恐竜: 北海道大学 総合博物館 准教授 小林快次先生
……おっと、今日は恐竜先生が。これは「リスナーが置いてけぼりをくらう展開」必至だぞ。
進行は松本 慶子 アナウンサー。
本日の味わい深い会話。
松本アナ 「カモノハシ見たことありますか?」
小1女子 「写真とかで」
松本アナ 「どんな動物だった?」
小1女子 「なんか原始的な動物でした」
写真からそこまで判断していいのか。その後の先生との会話で
成島先生 「好きな動物はいますか?」
小1女子 「オサガメとぉ」
成島先生 「うん、オサガメと?」
小1女子 「ディンゴ」
松本アナ 「ビンゴ?」
小1女子 「ディンゴ」
成島先生 「ディンゴ!」
オサガメとディンゴって、激シブやな。ていうかよく知ってんな、と思ったら、将来は獣医になりたいと。てことはカモノハシが原始的な動物ってのも写真から判断したんじゃないな。さっきの会話の味わいが急速に失われてしまったけど、まあいい。
本日の影の声。
影のお母さん編
成島先生 「ユーカリって植物があって、あのー、植物ってたくさん種類があるよね?」
小2女子 「……」
お母さん 「はい」(小声)
小2女子 「はい」
影の先生編
成島先生 「1円玉ってわかるかな」
4歳児 「うん」
成島先生 「……あれ、1円玉って何グラムだっけ」
ほかの先生 「1グラムですね」(小声)
さて、今日は小林先生登場回ということで、すごい恐竜マニアが続々登場。
質問 「スピノサウルスは陸上で狩りをしていたのですか?」(小3男子)
この質問を受けて小林先生、
「スピノサウルスを知らない人もいるから、ちょっとスピノサウルスの話しようか」
きましたね、先生が相手の力量をはかる時間です。そしてわたしたちが置き去りにされる時間です。
質問者 「スピノサウルスは背びれがはえてる18メートルの恐竜で、エジプトやモロッコで発見されました、etc. etc. etc...」
わたしにはすでに小3男子の後姿さえ見えません。わかっちゃいたけど。そして先生が説明しようとすると、「知ってます」「知ってます」「知ってます」! 先生が親戚恐竜のバリオニクスの名前を出すと、「腹の中からイグアノドンの骨が見つかった」と先回りして答える。きたぞマニア同士のつばぜり合いが! 二人はどこに!?
小林先生「去年の秋に、スピノサウルスは水の中にいたという研究がでました」
先生、最新の研究成果出してきた!
二人の応酬が終了。もはや呆然となったわたしは質問がなんだったかさえどうでもよくなりました。
質問者 「あこがれの小林先生とお話しできてうれしかったです、ありがとうございました」
おお、電話つながってよかったな、恐竜少年!
質問 「恐竜はどのように小さくなって鳥に進化したのですか?」(小1男子)
すごいしっかりしてるぞ、小1男子……
小林先生 「鳥に進化したってよく知ってるね。どうやって知ったの?」
質問者 「小林先生のお話聞きに行って」
おっ、また「あこがれの小林先生」事案だ! しかし小林先生ファン多いな。「一般的には小さな肉食恐竜から進化したといわれてるんだけど、先生はちがうと思うんだよねー」 嬉々として話す二人にまた置き去りにされるわたし。ええ、慣れてます。
質問 「なにが進化して恐竜になったんですか?」(小3男子)
小林先生 「小3男子くんは恐竜くわしいですか?」
質問者 「くわしくはないけど……大好きです」
小林先生 「じゃあ大丈夫だ! エオラプトルって知ってる?」
質問者 「はい」
「くわしくはない」ってキミいうけど、ワシはそのナントカラプトルはしらんぞ……ああ、「『先生ほど』くわしくはない」って意味だね誤解してたよ。そうだね一般的水準は眼中にないよねキミたち。ははは。
このあとも「フクイティタン」が好きという小4女子(福井県で見つかった3種の恐竜の名前全部いえて、フクイサウルスの名付け親である小林先生とうれしそうに話してた)とか、先生の千本ノックをすべて受け止める小3男子(「 ♯○※◎サウルス(もう書き留めることを断念しました)知ってる?」「知ってます」「□◇サウルスは?」「知ってます」「♯♪£○※サウルスは?」「知ってます」「 ♯※◎サウルスは?」「知ってます」……そのナントカサウルスたちをワシは以下略)とか、琥珀の中の蚊から恐竜の血を採ってクローンをつくることはできますか、ってジュラシックパークつくりたいのかいキミは、の小5男子(「答えからいうと、できません!」って即答されちゃった。DNAはどんなに完全に保存しても、遺伝情報は500年くらい経つと半分壊れ、700万年で完全に壊れてしまうそう)とか、濃ゆすぎて、おなかいっぱいです。好物だけど、もうね、うん。
本日の個人的にお気に入りの質問ふたつ。
質問 「アレルギーはたんぱく質に反応して起こるとききましたが、金属アレルギーはなぜ起こるのですか?」(中2女子)
質問者は、先の質問で先生が「チタンは金属アレルギーを起こしにくい」というのをきいて疑問をもったのだそう。以下、藤田先生の説明。
「わたしたちの体は自分自身のたんぱく質と、外から入ってきたたんぱく質を区別する仕組みと、それを攻撃する仕組みをもっている。金属アレルギーは、金属そのものに攻撃反応が起こるわけではなく、金属に触れている部分にかいた汗に金属が溶け、その成分が皮膚や粘膜のたんぱく質と結びついて新しいたんぱく質をつくる。これを体が異物と認識してアレルギー反応が起こる」
ほおお。わたくし金属アレルギーのため、腕時計のベルトは皮かナイロンにして、はずせるときはなるべくはずしていたりするのだけど、そういえばたしかに夏場ひどかった。これは知らんかったな。うん、勉強になった。
質問 「 コオロギが脱皮したら翅の数が減ったのですが、なんでですか?」(小5男子)
自分で飼っているコオロギを観察して見たと。よく見てるなあと感心。わたしもコオロギ飼ってたけど、そんなのぜんぜん気づいてなかった。以下、高家先生の説明。
「翅が4枚から2枚になるのはオス。翅を動かす筋肉はとても大きく、動かすのにエネルギーが必要。オスは新しい土地に飛んで行って繁殖する場所を決めると、もう飛ぶ必要がないので飛ぶための後翅を自分で落してしまう。メスは飛ぶ必要があるので、翅は4枚のまま」
高家先生 「後翅は取れるけど、前翅は取れない。なんでかわかる?」
質問者 「鳴くため!」
高家先生 「そう! 発音器官だからだね!」
先生めっちゃうれしそう。
高家先生 「こんどメスのコオロギの翅、グイッて広げてみて」
質問者 「メスがいたら翅を見せてもらおうかなあ。……ちょっとかわいそうかなあ」
高家先生 「ううん大丈夫、観察のためなら僕は許す!」
「だ れ が 許 す っ て!? 」というメスコオロギの声が聞こえた気がしました。
今日は知らないことが多くて勉強になったなあ。面白かった!
てなわけで夏の休日の唯一の楽しみといっても過言ではない「夏休み子ども電話科学相談」の放送開始に間に合いませんでした……
本日の先生方:
昆虫: 元 多摩動物公園 昆虫飼育係長 高家 博成 先生
動物: 井の頭自然文化園 前園長 成島 悦雄 先生
科学: 法政大学 教授 藤田 貢崇 先生
恐竜: 北海道大学 総合博物館 准教授 小林快次先生
……おっと、今日は恐竜先生が。これは「リスナーが置いてけぼりをくらう展開」必至だぞ。
進行は松本 慶子 アナウンサー。
本日の味わい深い会話。
松本アナ 「カモノハシ見たことありますか?」
小1女子 「写真とかで」
松本アナ 「どんな動物だった?」
小1女子 「なんか原始的な動物でした」
写真からそこまで判断していいのか。その後の先生との会話で
成島先生 「好きな動物はいますか?」
小1女子 「オサガメとぉ」
成島先生 「うん、オサガメと?」
小1女子 「ディンゴ」
松本アナ 「ビンゴ?」
小1女子 「ディンゴ」
成島先生 「ディンゴ!」
オサガメとディンゴって、激シブやな。ていうかよく知ってんな、と思ったら、将来は獣医になりたいと。てことはカモノハシが原始的な動物ってのも写真から判断したんじゃないな。さっきの会話の味わいが急速に失われてしまったけど、まあいい。
本日の影の声。
影のお母さん編
成島先生 「ユーカリって植物があって、あのー、植物ってたくさん種類があるよね?」
小2女子 「……」
お母さん 「はい」(小声)
小2女子 「はい」
影の先生編
成島先生 「1円玉ってわかるかな」
4歳児 「うん」
成島先生 「……あれ、1円玉って何グラムだっけ」
ほかの先生 「1グラムですね」(小声)
さて、今日は小林先生登場回ということで、すごい恐竜マニアが続々登場。
質問 「スピノサウルスは陸上で狩りをしていたのですか?」(小3男子)
この質問を受けて小林先生、
「スピノサウルスを知らない人もいるから、ちょっとスピノサウルスの話しようか」
きましたね、先生が相手の力量をはかる時間です。そしてわたしたちが置き去りにされる時間です。
質問者 「スピノサウルスは背びれがはえてる18メートルの恐竜で、エジプトやモロッコで発見されました、etc. etc. etc...」
わたしにはすでに小3男子の後姿さえ見えません。わかっちゃいたけど。そして先生が説明しようとすると、「知ってます」「知ってます」「知ってます」! 先生が親戚恐竜のバリオニクスの名前を出すと、「腹の中からイグアノドンの骨が見つかった」と先回りして答える。きたぞマニア同士のつばぜり合いが! 二人はどこに!?
小林先生「去年の秋に、スピノサウルスは水の中にいたという研究がでました」
先生、最新の研究成果出してきた!
二人の応酬が終了。もはや呆然となったわたしは質問がなんだったかさえどうでもよくなりました。
質問者 「あこがれの小林先生とお話しできてうれしかったです、ありがとうございました」
おお、電話つながってよかったな、恐竜少年!
質問 「恐竜はどのように小さくなって鳥に進化したのですか?」(小1男子)
すごいしっかりしてるぞ、小1男子……
小林先生 「鳥に進化したってよく知ってるね。どうやって知ったの?」
質問者 「小林先生のお話聞きに行って」
おっ、また「あこがれの小林先生」事案だ! しかし小林先生ファン多いな。「一般的には小さな肉食恐竜から進化したといわれてるんだけど、先生はちがうと思うんだよねー」 嬉々として話す二人にまた置き去りにされるわたし。ええ、慣れてます。
質問 「なにが進化して恐竜になったんですか?」(小3男子)
小林先生 「小3男子くんは恐竜くわしいですか?」
質問者 「くわしくはないけど……大好きです」
小林先生 「じゃあ大丈夫だ! エオラプトルって知ってる?」
質問者 「はい」
「くわしくはない」ってキミいうけど、ワシはそのナントカラプトルはしらんぞ……ああ、「『先生ほど』くわしくはない」って意味だね誤解してたよ。そうだね一般的水準は眼中にないよねキミたち。ははは。
このあとも「フクイティタン」が好きという小4女子(福井県で見つかった3種の恐竜の名前全部いえて、フクイサウルスの名付け親である小林先生とうれしそうに話してた)とか、先生の千本ノックをすべて受け止める小3男子(「
本日の個人的にお気に入りの質問ふたつ。
質問 「アレルギーはたんぱく質に反応して起こるとききましたが、金属アレルギーはなぜ起こるのですか?」(中2女子)
質問者は、先の質問で先生が「チタンは金属アレルギーを起こしにくい」というのをきいて疑問をもったのだそう。以下、藤田先生の説明。
「わたしたちの体は自分自身のたんぱく質と、外から入ってきたたんぱく質を区別する仕組みと、それを攻撃する仕組みをもっている。金属アレルギーは、金属そのものに攻撃反応が起こるわけではなく、金属に触れている部分にかいた汗に金属が溶け、その成分が皮膚や粘膜のたんぱく質と結びついて新しいたんぱく質をつくる。これを体が異物と認識してアレルギー反応が起こる」
ほおお。わたくし金属アレルギーのため、腕時計のベルトは皮かナイロンにして、はずせるときはなるべくはずしていたりするのだけど、そういえばたしかに夏場ひどかった。これは知らんかったな。うん、勉強になった。
質問 「 コオロギが脱皮したら翅の数が減ったのですが、なんでですか?」(小5男子)
自分で飼っているコオロギを観察して見たと。よく見てるなあと感心。わたしもコオロギ飼ってたけど、そんなのぜんぜん気づいてなかった。以下、高家先生の説明。
「翅が4枚から2枚になるのはオス。翅を動かす筋肉はとても大きく、動かすのにエネルギーが必要。オスは新しい土地に飛んで行って繁殖する場所を決めると、もう飛ぶ必要がないので飛ぶための後翅を自分で落してしまう。メスは飛ぶ必要があるので、翅は4枚のまま」
高家先生 「後翅は取れるけど、前翅は取れない。なんでかわかる?」
質問者 「鳴くため!」
高家先生 「そう! 発音器官だからだね!」
先生めっちゃうれしそう。
高家先生 「こんどメスのコオロギの翅、グイッて広げてみて」
質問者 「メスがいたら翅を見せてもらおうかなあ。……ちょっとかわいそうかなあ」
高家先生 「ううん大丈夫、観察のためなら僕は許す!」
「だ れ が 許 す っ て!? 」というメスコオロギの声が聞こえた気がしました。
今日は知らないことが多くて勉強になったなあ。面白かった!
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