2017-11-10

日々雑記 2017. Nov. #1

1日(水)

ソーマデーヴァ『屍鬼二十五話』(上村勝彦 訳 東洋文庫)読了。以下読書メーターに書いた感想。
勇敢で賢いトリヴィクラマセーナ王(最後まで名前が覚えられなかった)が、修行僧に請われて墓地の樹に懸った死体を取りに行き、担いで帰ろうとすると、その死骸に憑いた屍鬼が物語を語り、謎をかける。王が謎を解くと、死骸はもとの樹に帰ってしまい、再び王が取りに行き、屍鬼が物語を語り……とこの繰り返しを読んでいると、なんだかインド音楽を聴いているような気分になる。それにしても面白い。これが挿話のひとつにすぎず、その挿話もまた挿話の中で語られるというのだから、大枠の『カター・サリット・サーガラ』ってどんだけ凄いんだろう。
こうなると、『カター・サリット・サーガラ』を読みたくなる。調べてみたら、岩波文庫で抄訳が出ていたものの、現在品切れ。読めたら読めたで大混乱しそうだけど。「インド人の名前が覚えられない問題」がわたしの前に立ちはだかる。各話の最初と最後にかならず名前が出てくる「トリヴィクラマセーナ王」の名さえ覚えられなかったわたしである。容易ではない。

でもめちゃくちゃ面白い。お薦め。

4256183019屍鬼二十五話 (東洋文庫)
ソーマデーヴァ
平凡社 1978-02-05
by G-Tools



2日(木)

今日買ってきた本たち。


だけど、今日は「死者の日」なのでこれを読む。


マルカム・ラウリー『火山の下』。もちろん今日中に読めそうもないけど、行事として。これ、ジョン・ヒューストンが映画化してるんだけど、日本ではDVD化されてない。大人の事情があるのだろうか。


3日(金)

いい天気なので出かけようと、朝はちょっと遅めにめいっぱい食べた。


生姜ごはんのおむすび、とろろ昆布うどん。

行先はここ。


予算は3,000円。なぜなら貧乏だから。しかしこの限られた予算内でなにを買うか悩むのもまた醍醐味なのだ。負け惜しみではない。断じてない。泣いてない。

会場内ではチャリティオークションが開催中。放送が流れているが、諸橋大漢和が6,000円とか、岩波の鴎外全集(ともに全巻揃い)が600円とか、耳を疑うような価格で落札されている。祭りだ。

前から読みたいと思っていた小池滋『ゴシック小説をよむ』(岩波セミナーブックス)発見。図書館に置いてないのでこれは買うかな、と中を見ると、某大学の某先生宛ての納品書が挟まったままだしキレイだし、読まずに売られた可能性もあるかも、と期待したが、数ページにボールペンによる書き込みがあった。そして値段がどこにも書いてない。他所も見て、もしほかにあったらそっち買うか。

2周まわってから、目をつけたものを買いに行く作戦行動において、もっとも心奪われたものは児童書コーナーのこれであった。


「もやし・イカ・毛糸の帽子」。どういう脈絡でこの三種なのか。


同シリーズのラインナップが「やさい・くだもの」「つくし・スミレ」などの中で異彩を放ちまくっていた(「空・三輪車」もなかなかだが)。「予算は3,000円、予算は3,000円」と口中で唱え、辛くも危機を脱したのであった。

さてわたしの買いものは


『鸚鵡七十話』(田中於菟弥 訳 東洋文庫)、池澤夏樹『マシアス・ギリの失脚』(新潮文庫)。鸚鵡500円、ギリ200円。『屍鬼二十五話』を読んで、もっとインド説話読みたい!と思っていたところ、「屍鬼」の訳者あとがきに、「自分も長いことこれを訳そうと考えていたが、あなたがやるなら大いにけっこうなことだ」と激励、出版の口添えをされたとあった田中先生の「鸚鵡」を発見。うれしい。「ギリ」は、じつは読んでなかったのだよははははは。そして『ゴシック小説をよむ』は、他所にはなかったけど、今回は見送った。


4日(土)

夜明け前に目が覚めて、どう頑張っても眠れなかったので寝るのは諦め、7時から開いているパン屋さんで焼きたてを買ってきて、朝食。


休みの日の早起きはいいね。

昼。


しいたけ飯のおむすび、野菜と揚げの炊いたの、さやいんげんとにんじんの胡麻和え、キャベツのゆかり和え、レタスとにんじんの味噌汁。


5日(日)

朝。


仏式フレンチトースト、煮梨、コーヒー。フランス人直伝パンペルデュは、パンを牛乳とたまごに別浸けするものだった。長時間浸けこむ必要がないので、思い立ったらすぐできるし、中ふわっふわの外カリっで美味いのだ。彼女は牛乳に砂糖を混ぜていたけど、わたしは無糖でつくるのが好み。気分次第で甘くしても、塩胡椒で味つけしても、なんかほかのソース的なものを添えても食べられる。今回ははちみつをかけた。

今日なんか市営地下鉄三条京阪駅に爆破予告があったとかで、ややこしいことになってる。三条京阪駅で降りたいんだけど!で京阪三条駅から京阪線に乗りたいんだけど!どっちも機能してないらしい。

とりあえず昼めし。


みつばごはんのごま油おむすび、かぼちゃ塩蒸し、焼きしいたけのねぎ和え、にんじんとピーマンの胡麻和え、豆腐とわかめの味噌汁。

さて食べたら出かける。三条京阪で降りられるか心配だったけど、最寄り駅ではとくになにも表示してなかったので、どうやら片づいていたらしい。

昨夜、某呟き処で「レオ・ペルッツ『アンチクリストの誕生』面白い!」と呟いたところ、多数の方から「『夜毎に石橋の下で』が最高!」という情報をいただいたので、予算の残り2,300円を握りしめ、ペルッツを探して1周したが、それ以外の作品も見つからず。んじゃー姪っ子の本でも見つくろうかな、と児童書コーナーを訪ねるも、最終日は早じまいするとて5分もしないうちに排除される。一昨日見て気になった小池滋『ゴシック小説をよむ』、書き込みがあっても読むのに支障はないし、値段が納得いったら買おうかと尋ねてみたら、お店の方がスマホで検索してくれて(相場を?)、「3,000円です」と。定価より高いではないか。「うーん、書き込みがあるんですけど、ボールペンで」と渋ったらすぐに中を見てくれて、1,500円になったので、買う。その他、バルガス=リョサ『緑の家(上下)』(木村榮一 訳 岩波文庫)600円を買って、会場を出る。これで残金200円。まずまずの戦果。

姪っ子たちの本を買い損ねたので、知恩寺から徒歩15分ばかりの場所にある古書店へ。ここは掘り出しものが多いのだよフフフ。

自分用に『月下の一群 堀口大學訳詩集』(新潮文庫)を見つけて買う。200円。予算達成である(そんな必要はまったくない)。

てことで、今日の収穫。


姪っ子たち用の本も。


『ふらいぱんじいさん』『あるきだした小さな木』各200円、『おばあちゃんにおみやげを』『オオカミのうた』各300円、『ゆきのひ』500円。お買い得すぎる。


6日(月)

朝。


昨日の残りのみつばでたまごとじうどん。

だいぶ前からちょっとずつ箱に詰めてきた処分本が、近所のスーパーでもらってきたポテチの段ボール箱8箱分になり、積み上げるのも限界になったので、古書店に集荷を依頼。あと10箱分ほど処分しないと安心して生活できない気もするが、どれにもそれなりに愛着があるので選ぶのが難しい。


7日(火)

朝。


海苔うどん。

8日(水)

朝。


トースト、コーヒー。

出荷のため、本の詰まった箱を8箱動かした。みごとに腰に来た。しかし積んであった箱がなくなると、部屋が広く感じられる。当たり前だけど。CDやDVDも処分するか。


9日(木)

今読んでいるマシャード・ジ・アシス『ブラス・クーバスの死後の回想』(武田千春 訳 光文社古典新訳文庫)が、出がけに見つからなかったので、本棚からテキトーにドン・ウィンズロウ『犬の力 上』(東江一紀 訳 角川文庫)を出して持っていく。少し読んだだけだけど、これ傑作の予感。

出先で乗ったバス、降車ボタンを押していたにもかかわらず停車してくれなかったので焦った。「降りまーす!」と叫んで停まってもらい、運転手さんに平謝られ(この受動態は合っているのか)。バスの後ろに車の列ができてて、その人々からはわたしが無理にバスを停めて降りたように見えるのではなかろうかと思ったが、まあいい。

ところで以前、なぜ「ぶ」ではじまるのか解せなかった路上の装飾の謎が解けた。





しりとりだった。いや、まあ「『ぶ』ではじまる理由はなにか」は、やっぱりわからんが(そりゃ、あの童謡だろうけど、それでも)。ちなみにこの次は「こあら」。その次は見ていないけど、最終的に「ぶ」で終わって円環が成就するといいなあ。……「はぶ」くらいしかないんじゃなかろうか。

本日の夕空。




10日(金)

朝。


とろろ昆布のおむすび、さつまいもの味噌汁。

昨日見つからなかった『ブラス・クーバスの死後の回想』、まさか売る本の箱に詰めてしまったのでは、と思ったけど、本日無事に発見。よかった。部屋は広くなっても片づいていなければ、ものは見失われるということだな。当たり前だけど。

2 件のコメント:

  1. 『ゆきのひ』と『ふらいぱんじいさん』懐かしいです。
    いい絵本をたくさん持ってきてくれる叔父さんがいるって羨ましいです。
    選ぶのも楽しそうだから、本好きの姪っ子ちゃんがいるっていうのも羨ましいですねー。

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    1. アキ・ラメーテさん、コメントありがとうございます。

      『ふらいぱんじいさん』は書店員をしていたときに出会いました。よい本ですよね。
      姪たちとは年に2回くらいしか会えませんので、わたしのことはたぶん「たまに本を持ってくる人」という認識なんじゃないでしょうかね。はい、選ぶのはすごくたのしいですねえ。自分がいちばんたのしんでいると思います。

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