22日(日)
帰宅すると、届いていた。ほんとに当たったのだ。当選のDMが来たとき、「つきましては、下記口座宛にお振込みをお願い」されたりするのでは、などと一瞬疑ってしまったのは、わたしがものすごくくじ運が悪い、いや、「悪い」というより「ない」からで。なんせローカルラジオ局の「175組350名様をご招待!」という、まったくはずれる気がしなかった(実際同僚にも「えっ、アレはずれたんですか!?」と驚かれた)映画試写会にも余裕ではずれたわたしなのだ。もしかしたら、もうわたし死ぬんちゃうか。なにが当たったかというと、コレなんですがね。
平凡社トートバッグ。 某呟き処で「好きな平凡社の本を3冊挙げる」企画に参加したのだ。しかし、正直なにを挙げるか悩んだ。好きでない本など、我が家においておくはずがないではないか(まだ読んでない本が山を成してるから、好きか嫌いか未決の本もあるだろとかゆっちゃダメ)。我が家に平凡社ライブラリーやコロナブックスはけっこうあるし。実際、自分で挙げた3冊を覚えていなかった。というわけで、オノレのつぶやきをさかのぼって調べる羽目に。 そして投票した本たちと記念撮影、
……し、しようと思ったら、持ち歩き用にと買った平凡社ライブラリー版の『鼻行類』がどどどどうしても見つからず、ししし思索社版で……
24日(火)
きょうはボイルほたるいかを買ってきた。口当たりをよくするために、小さないかたちの目玉を取っていると、だんだんいたたまれない気持ちになってきて、しまいに謝りながら目玉を取る。よく見るとけっこうかわいい生き物なのだ。ごめんよごめんよ。食うけどね。からし酢味噌で。おいしいですね、ほたるいか。かわいいのに。
たいへんおいしゅうございました。ごめんなさい。
25日(水)
「2台のピアノのための協奏曲の夕べ」という催しに、友人のピアニストが出演するというので、大阪はザ・シンフォニーホールへ。18時30分開場とのことで、そのちょっと前に行ってみたら、ものすごい人が並んでいる。友人から、ばたばたしていて送れなかったから、チケットは受付預かりにしてあるという連絡を受けていたので、最後尾に並ぶ。やっとこさ窓口が見えてきたが、窓口は三つ、いわゆるフォーク並びじゃないし、客をさばく係員もいないので、すいている列に並んだからといって早く受け付けてもらえるとは限らない、ギャンブルのような窓口だった。順番が来て用件を告げると、招待客の受付は別だといわれ、教えられた招待客受付でチケットを受け取り、係の人から「あちらで座席券と引き換えてください」と指されたのは、先ほどの窓口。来たときと同じくらいの人が並んでいる列の最後尾に、もういちど並ぶ。まったくなにやってんだか。笑劇か。だとしても、その顛末を誰も見てないので、空しいだけ損じゃないか。
演目はモーツァルト、ブルッフ、サン=サーンス、プーランクという、わたし好みの作曲家のものばかりでうれしい。今回聴いたなかでは、ブルッフとプーランクの曲がおもしろかった。モーツァルトは、ああ、モーツァルトだな、って曲だし(まあどれ聴いてもそうなんであって、嫌いだといってるわけじゃないです。安定のモーツァルト節ってことで)、サン=サーンスは「動物の謝肉祭」じゃないのがいいなと思ってたし(贅沢をいうようだけども、この曲はあんまり好きじゃなくて……)。
終演後、某所で飲む。スタウトがうまい。アテはイイダコのアヒージョ、新玉ねぎのグリル、冷やしトマト。うまかったけど、わたしには鹹すぎる味つけで、ビールがどんどん欲しくなる……のは戦略だな、たぶん。普通舌の人にもちょっと濃いめの味だろう。しかしこのままビールをたのみ続けると終電に間に合わんので、飲むのは二杯にとどめて帰る。
28日(土)
A. E.
コッパード『郵便局と蛇』(ちくま文庫)読了。もっとはやく読めばよかった。「ここがこういうふうにいい!」ということは難しいというか、「コッパードの小説とはこういうものだ!」と決めつけることはできないけど、凄くいい。何にも似ていない、収録された作品同士も似ていない、様々な味わいの短編たち。読んでいる最中は、妙に居心地が悪い、といっても嫌だとか面白
くないというのとは違う、なんともおさまりが悪い気分を味わった。読後感もモヤっとしている。それでも、決して嫌ではない。なんだろうなあ、こういうの。
淡々としたなかに、わずかな波の立つような繊細さが美しい「辛子の野原」、少々感傷的な「美しく若い柳」、鼠の身に起こったことに、瞬時に自分を捕らえて
いるものの正体を知るさまが鮮やかで痛ましい「アラベスク―鼠」、ヘンリー・ジェイムズ的といえなくもないけど、やはり独特な幽霊譚「ポリー・モーガン」など、傑作揃い。馬鹿話的「王女と太鼓」もいい。これは光文社古典新訳文庫の『天来の美酒 / 消えちゃった』も読まんとな。
郵便局と蛇: A・E・コッパード短篇集 (ちくま文庫)
A.E. コッパード Alfred Edgar Coppard
天来の美酒/消えちゃった (光文社古典新訳文庫)
アルフレッド・エドガー コッパード Alfred Edgar Coppard
30日(月)
18きっぷで行ってきました。
バンカラがいました(縮尺がわかりにくいけど、意外に小っちゃくてかわいい)。うーん、いわゆる名所に行ってないので、宮島のときとちがって、すぐに「アソコだ!」とわかる写真がない……どこだかおわかりになった方は、褒めます。褒めるだけで賞品はありません。申し訳ございません。土産を買ってません。それどころか、わたくし飯もロクに食えませんでしたので、あしからずご了承くださいませ。
まだ街中の桜はほとんど咲いてない場所。この木は種類が違うのか、一本だけほぼ満開だった。
ソメイヨシノより色も濃いような。しかしコンデジでは撮りにくいな。一眼ほしい。
31日(火)
本日のお買いもの: 『フランケンシュタイン』(メアリー・シェリー / 芹澤恵 訳 新潮文庫)
むか~し一度読んだきり。この新訳、名訳らしいときいたので、読むのがたのしみ。しかし表紙のこの創元推理文庫感……
バンカラ3人組は、2m50cmくらいの大柄3人組に見えますが・・・いったい実物の大きさは?
返信削除新潟はまだ梅が咲いているくらいよ!
週末に河川敷をジョギングしてきたのだけど桜は1分も咲いてなかったです。
満開はきっとGWくらいですね。
ラ・フォル・ジュルネと細雪のお芝居をやっているころは満開でしょう(新潟ローカルの情報)。
フランケンシュタインというと創元の森下弓子訳を持っているのですが、あれも名訳ではないの?
読んだのがかなり前、相当前なので記憶が朧なのだけど・・・。
ともすけ先生、コメントありがとうございます。
削除バンカラ三人組の実際の大きさ、それはつぎの記事で!(書けるのか?)
京都はいま満開っすわ。観光客すっげーっすわ。どこに行こうという気もなくなるので、また休みには18きっぷでどっか行ってきますわ。そして今度こそはと決意した読書ブログへの道が遠ざかる、と。
『フランケンシュタイン』、わたしも前に読んだのは、創元のでしたね、たしか。いい訳だと思いましたよ、たしか。わたしも読んだのはものすごく昔で、いま手元にないのでなんともいえませんけど。