2019-06-30

日々雑記 2019 Jun. #3

21日(金)

ベランダのニガウリに初の雌花


しかし雄花が咲いていない。雌花だけでも芳香を放っているので、どこかで花粉をくっつけてきたミツバチでも来てくれるといいのだけど、今年は偵察(窓を開けていると部屋の中まで入ってきてひととおり見ていくのが毎年いるのだ)に来なかったので、期待しないほうがいいかもしれない。ということで綿棒を握りしめ、花粉を少し分けてもらいに行くことにした。さすがに民家の軒先から採取するのはためらわれるので、毎年緑のカーテンをつくっている区役所に行ってみたが、今年はやってなかった。仕方なく、とある畑の道に面した柵に絡んでいたものからいただいてきた。




キッコーマン豆乳飲料(いちごラッシー)。

友人が増えた植物をもらってくれるというので、渡しに行くついでに書店に寄って、注文していた品を受け取り、新規に何冊か注文してしまう。身軽になるのではなかったのか。

本日購入した本たち


月刊たくさんのふしぎ2019年1月号『盆栽をそだてる』、2019年6月号『珪藻美術館』、天沢退二郎『光車よ、まわれ!』(ポプラ文庫ピュアフル)、津原泰水『ヒッキーヒッキーシェイク』(ハヤカワ文庫)、フェルナンド・ペソア『フェルナンド・ペソア短編集 アナーキストの銀行家』(近藤紀子 訳 彩流社)。まあ、仕方ないわなあ。

スキマ時間に読んでいたデイヴィッド・ベニオフ『卵をめぐる祖父の戦争』(田口俊樹 訳 ハヤカワ文庫)を読み終わる。さすがハリウッドの脚本家、物語のつくりにそつがない。以下、読書メーターに書いた感想を転載。
無口な祖父が語る濃密な1週間の物語。17歳だった祖父が、飢餓が蔓延し、人間を(文字通り)食い物にする者までいるレニングラードから、戦場を横断し、ドイツ人をふたり殺し、指を1本失ったのは、卵を1ダース調達するという任務のためだった。馬鹿げている。何が馬鹿げているかといって戦争そのものが馬鹿げている。その無意味さ(それを一番よく表しているのが地雷犬だろう)を旅のさなかに嫌というほど見た挙句、それまでの努力が一瞬で無に帰す瞬間をも彼は目にする。これなんだか既視感あるなと思ったが、田中小実昌の短篇「岩塩の袋」だ。
そつがないだけに、卵の顛末はこうなるんじゃないかという予感は当たってしまうわけだけど。しかし読ませる文章を書く人だと思う。プロローグ冒頭の一文。
ナイフの使い手だった私の祖父は十八歳になるまえにドイツ人をふたり殺している。
(p. 7)
小説世界へ導く文として、これはかなり素晴らしいんではないか。





夜、わりと大きめのが3匹100円で売っていたニギスを煮つける。


子供のころの晩ごはんのおかずといえば、ほとんど毎日ニギスかカレイかハタハタ(うちの田舎ではホウネンという)だった。たいていは干物を焼いたので、たまに生を煮付けたの。あとはイワシ、サバ、サンマ、イカ。そういうわけで、大学進学で京都に来て、毎日のように食べていたカレイやハタハタが高価なのに驚いた。なぜかニギスはそう高価ではなかった。煮あがったニギスは明日のおかずにするつもりだったが、これをアテにうっかりビールを飲んでしまった。


22日(土)




トマト、チーズ、バジルのホットサンド、紅茶。
バジルはベランダ産。安定の美味しさ。




甘唐辛子の塩昆布炒め、かぼちゃとお揚げの炊いたの、にんじんの塩もみ酢油がけ、白ごはん、打ち豆の味噌汁。
味噌汁のねぎはベランダ産。ちょっとお揚げを大きく切りすぎた。甘唐辛子はたぶん京都産でないので「甘唐辛子」表記だったのだろうが、POPに手書きで「味は万願寺」と書いてあった。味は万願寺だった。

ニガウリのネットにちいさいクモが網を張っていた。


肉眼では粟粒のようにしか見えない小さな小さなクモの、細い細い糸で張られた網。獲物もまた小さな小さな虫なんだろうな。できたらミントとシソについたアブラムシとかハダニを食ってほしい。無理か。

晩はお昼のおかずの残りでビール。


23日(日)

ニガウリの雌花がひとつ咲いた。今日は雄花もひとつ咲いていたので自前で受粉させられた。




目玉焼きとチーズのホットサンド、紅茶。




アヴィヤル、トゥールダール、にんじんの塩もみ、きゅうりと紫玉ねぎのはちみつレモンサラダ、トマトライス。
夏の酸味セット。アヴィヤル(野菜のヨーグルトココナッツ煮込み)の野菜はなんでもいいけど、今回はかぼちゃ1/4個、にんじん1/2本、モロッコインゲン5本、ピーマン1個を使用。これで4人分くらいできた。鍋に水(1カップくらい)を入れ、野菜を火の通りにくいものから順に加えて蓋をして蒸し煮、火が通ったらヨーグルト1カップ程度を加え、ひたひたになるように水を足し、塩、クミンパウダー各小さじ1を加え、弱火で10分ほど煮たら、ココナッツファイン1/2カップを加えて軽く煮て、別にサラダ油大さじ1、赤唐辛子2本、マスタードシード小さじ1を小鍋で温めて、パチパチはじけてきたら油ごと野菜の鍋に加えて完成。
トマトライスは、温めたフライパンにバター大さじ1を溶かし、鷹の爪1本、マスタードシード小さじ1/2を入れて温め、はじけてきたら玉ねぎ1/4個を薄切りにして加えて炒め、ターメリックとカイエンペッパー各小さじ1/4、塩適宜、粗みじん切りにしたトマト1個を加えてしばらく炒め、半量くらいに煮詰まったら、炊いたごはん(今回はジャスミンライスを使用したけど、もちろん日本米でも美味しい)1合を加えて混ぜ合わせる。

本日の夕空


久々に撮りたいと思った空。

晩は昼の残りのサラダと昨日の残りのかぼちゃとお揚げでビール。


24日(月)




昨日の残りのアヴィヤルとトゥールダールのミックス、白ごはん(日本米)、キッコーマン豆乳飲料(マンゴーラッシー)。

サボ子の種を採種。


去年の種は採るのが早すぎたのか、蒔いた時期が寒すぎたのか、種まき作戦は失敗に終わったので、今年の種は本日採種。近日中に蒔くことにする。


25日(火)




ヨーグルトにピーチメルバジャム、カンパーニュバゲットのバターサンド、コーヒー。
昨日買ったバゲットなので、網で軽く焼いて表面をぱりっとさせた。上からではわからないが、バゲットの側面に切り込みを入れて、バターをこってり挟んである。中まで熱くなっていないパンなのでバターは冷たいままだけど、バターは溶けていない状態がいいと森茉莉がどこかで書いていたのではなかったか。わたしも冷たいバターの存在感が好きだ。

ベランダに洗濯ものを干すと、部屋の中が湿気る季節。つらい。

晩酌


アテはごぼう豆腐。
ちょっと見た目が地味なので、刻みねぎでも散らせばよかった。でも美味いんだこれ。ささがきにしたごぼうをごま油で10分ほど炒め、豆腐をくずし入れて水気がなくなるまで炒め、酒と醤油で味つけ。ごぼうの炒め時間が長いのは臭みを抜くためなので、ツンとした匂いがなくなったらOK。味醂を少し加えてもいいし、仕上がりに七味唐辛子をふっても美味い。そうめんと炒めてもよし、ごはんに炊き込んでもよし。


26日(水)

ニガウリ三つめの雌花開花。今回も自前で授粉できた。もらい花粉で授粉した最初の花は順調に身を太らせているし、トマトは続々開花していておおいに満足。




味噌煮込みうどん。
具はたまご、かまぼこ、薄揚げ、ねぎ(ベランダ産)。

サボ子の種を蒔くために鉢や土を買おうとホームセンターへ行ってみたが、以前は扱っていた駄温平鉢が売っていなかった。どうしたもんかなと思ったが、我が内なるマリー・アントワネットが「売ってないならつくればいいじゃない」と囁いたので、10個入り98円のお惣菜パックで自作。


等間隔に蒔こうと思っていたが、種が小さすぎて途中でどこに蒔いたかわからなくなり、諦めてばらまき。

近所のスーパーで長崎フェアをやっていて、ナイスなものを見つけてしまった。


味カレーの大和製菓って長崎のメーカーだったのか。毎日のように駄菓子屋で買って食べてたなあ。

天沢退二郎『光車よ、まわれ!』を読んで就寝。


27日(木)




ツナとコーンとチーズのホットサンド、紅茶。

本日、初代パソコンの回収を依頼。やらないといけないと思いながら、ついめんどくさくて放置していたのだった。あとは大型ごみ回収依頼と、本とCDの処分。身辺整理モードに入った感じ。

夜、雨が小やみになったときを見計らって、買いものに行く。長崎フェアが今日までということで、昨日買った味カレー×はもせんべいが半額になっていた。今日食べるんですけど。


28日(金)




豆乳飲料(バナナ)。

天沢退二郎『光車よ、まわれ!』(ポプラ文庫ピュアフル)読了。読書メーターの感想を転載。
ある日突然日常が怪異に侵食され、戦いに巻き込まれるが、戦いの理由も敵が何かも不明瞭。ときに体の自由が利かなくなる。焦燥感。裏側の世界。仲間が死に、道端に子供たちの死体が転がるが、奇妙に現実感を欠いている。これは見事な悪夢の世界だ。とにかく筆力が凄まじく、一郎に伴走しつつ、これに終わりは来るのだろうかと不安になるが、もちろん悪夢は悪夢であるので、それは。しかしこれは子供の頃に読みたかった。大人は知恵がついてるので、そういうことだろうなと思ったことはそういうことだったり。まあ逆に「マロアカジ」はわかんないか。
あちらではなるべくネタバレしないようにしたけど、こっちでは書いちゃうので、これから読まれる方は薄目でどうぞ。(けどズバっと書くのは避けような、一応)「そういうことだろうな」は、「水」に「龍子」ときて、これは……と思っていたところ、「ダイスイマジン(大水魔神)」で、ああ、やっぱりね、と。それはラストがああいうことになるわけで、だって「龍=水神」だもんね、という。でも、いまひとつわからないところはいくつかあって、龍子のおじいさんの分裂・転生のこと、大家のおばさんがいつのまにか着ていたきもの(「白い木綿のきものの上に、ひだつきの胸の上までくる白いスカート」って、チマチョゴリだよね)のこと、このふたつにはなにか関連があるんだろうか。あと父親たちの不在と、泥人形の人々もなんぞ関係ありそう。ひょっとして続編が書かれていれば、そこであきらかになっていたのかも。






29日(土)

先週もらい花粉で授粉したニガウリはすくすく育っている。


10㎝くらいになった。今年育てているのはいつもの丸っこいアバシーゴーヤでなく、長くなる品種。現在のところ、ほかに5つの実が成長中。

トマトたちも順調。


ランポーくんが3つめの蕾をつけている。


楽しみ。




ぶっかけそうめん。
トッピングは一昨日の残りのツナとコーン、トマト、シソ(ベランダ産)。




ひろうすとなすの炊き合わせ、トマトときゅうりとコーンのサラダ、たたきごぼう、じゃこしそ飯、大根の味噌汁。
じゃこしそ飯は、消費期限を過ぎた(またか)ちりめんじゃこをフライパンで乾煎りしてぱりっとさせ、ごま油少々、ベランダ産のシソのせん切り、いりごま、塩を加えて炒めてつくったふりかけを、炊きたての飯に混ぜ込んだ。なすは大きいのが5本で100円だったのを買ってきて、比較的皮のきれいなものを炊いた。あとは焼きなすとかカレーにするのだ。

依頼していた初代パソ子の集荷終了後、食材を採りに出るが、夏の草刈りで大打撃。深刻な食糧難である(大げさな)。ムカゴを楽しみにしていたノビルや、今時分から蕾がおいしいヤブカンゾウが消滅していたのが痛い。さいわい別の場所に残っていた(というか草刈り後に伸びたのだろう)ヤブカンゾウ


採るには少し早いか。

本日の収穫


アキノノゲシ、ニラ、ツユクサ、スペアミント。
スペアミントを大量に採ってきたのは、ミントシロップをつくってみようと思ったから。茎が入ると苦くなるので、葉っぱだけをむしっていると、かなり目にくる。計ってみると50ℊ弱なので、砂糖200ℊと水150㎖を鍋に入れて火にかけ、沸騰したら火をとめてミントを投入、葉っぱを砂糖水にすべて浸るようにして蓋をして、10分以上おく。葉っぱを取り除いて、煮沸消毒した瓶で保存。取り除いた葉っぱをきゅっと絞って水で割って飲んだが、これはとてもいい。ものすごく甘いけど、保存性を考えるとしかたない。こんどミントの割合を多くしてつくってみよう。鴨川のハッカでもつくってみたい。

ものすごい湿度。エアコンを除湿モードで運転。リモコンの表示がうすーくなっているので、買い物のついでに買おうと思ったが、近所のスーパーには単4マンガン電池は10本パックしかなかった。必要なのは2本だけなので、よそで買おうとドラッグストアやコンビニなどを3軒ばかりまわってみたがどこにもない。アルカリ電池しかないか、あっても10本パックだ。10本あっても問題ないってみんな単4マンガン電池を一体なんに使っているんだ。


30日(日)




素うどん。

昼の野草膳


にら玉、アキノノゲシのおひたし、白飯、お揚げとツユクサの味噌汁。




お好み焼き。
メインの具はちくわで、キャベツ(大量)と天かすと紅生姜入りの生地。そらもうビールを飲まない方が難しい。

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