11日(木)
朝
鍋焼きうどん。
昨日の鍋の残り汁にめんつゆを足して、うどんと昨日の鍋の残り具材(腐竹、白菜、本しめじ、ねぎ)と干し椎茸を煮た。
午後、東山のギャラリーへ。
「福本浩子展 Mycobook」がお目当てなのである。
ジェイムズ・ジョイス『ダブリンの市民』
ギュスターヴ・フローベール『ボヴァリー夫人』
芥川龍之介『侏儒の言葉』
本を培地にヒラタケが生えている。
こちらは D. H. ロレンス『チャタレイ夫人の恋人』ですくすく育っている最中。
在廊中の福本浩子さんにお話をうかがうことができた。生育をとめるタイミングのことや乾燥の方法などを丁寧に説明してもらいながら、わたしは福本さんの着ておられたパーカーから目が離せなくなってしまった。きのこ柄なのだ(当然といえば当然か)。つい、そのパーカー、いいですね、なんていってしまったが、福本さんは「〇〇の製品なんです。実は中に……」とジッパーを下ろし、きのこ柄のTシャツを見せてくださった。おおおかっこいい!「これ大阪市立自然史博物館のなんです」 あっ、手ぬぐいとかもありますよね! なんて妙なところに反応してしまった。いや、ちゃんと本展のコンセプトもお聞きしましたよ。本を選ぶ基準は?と尋ねたところ、「これらの本は、すべて一度発禁になった本なんです」とのこと。一度弾圧されて命を失うも甦り、人々が再び読むことができるようになった本の運命と、死んだ組織を分解して新たに生まれなおすことを可能にする存在であるきのこの在り方を重ねる製作。たいへん興味深いものだった。会場で販売されていた冊子を購入する。
きのこの元気なころの写真集。
帰りにいつもの書店に寄り、何冊か注文して、店頭の『月読 山岸涼子自選短編集』を買って帰る。
「トラウママンガの決定版第2弾!」て。
晩
大阪ラーメン。
じゃりン子チエのパッケージ、そりゃ見たら買うでしょ。あまから味が独特であった。ちょっとなにか野菜を足したくなる味。
眠れないので『月読』読んでしまった。表題作は、オオゲツヒメ神話の日本書紀バージョンのほうをかーなーり大胆にアレンジ、それにより、求めて得られぬ苦しみとか忌まわしく思いながらも焦がれるほかない苦しみとかなぜ彼が愛され我が愛されぬのかという苦しみとか苦しみとか苦しみがもう苦しいほどに苦しく迫ってきてものすごく苦しい。苦しい。すごい。苦しい。瘢痕は、ああ、瘢痕として顕れるしかないものなのだ。苦しい。
12日(金)
朝
焼きそば。
具はにんじん、ピーマン、キャベツ、もやし、トッピングは青海苔、花かつお、紅生姜。
法事のため帰省すべく、夕方京都駅へ。人の多さが異常。
ハローキティ仕様の電車。
この電車に乗るわけではなく、わたしはなんの変哲もない車体の特急きのさき13号に乗車。乗車後のアナウンスで気づいたのだが、きのさき13号は城崎へは行かない。わたしも行かないのでかまわないが。
日が暮れたころあい、車内で駅弁をば。
鯛めし弁当。
鯛そぼろの乗ったごはんのおかずに焼き鮭とは。
午後8時過ぎ実家着。大阪の親戚たちはもう来ていた。叔父たちはすでに焼酎でごきげんさんであった。
茶道を嗜む母から茶筅をひとつもらえた。
ありがたい。茶筅休めは買ったほうがいいだろうか。
13日(土)
快晴。朝食には大阪の叔母が行列に並んで買ってきてくれた高級生食パンをいただいた。こんな機会でもなければ食べられないものだろうな。低い温度でじっくり焼いたというそのパンはふわふわとやわらかく甘く、うまいものだと思ったが、毎日食べたいかといわれたら、実はそうでもない。もちろん好みの問題だけど。わたしは耳がぱりっとしているパンが好き、もっといえば皮のあるパンの皮の部分が好きなのだ。
小学2年生になった姪1が台所のメモボードに習った漢字を書いていて、この春から幼稚園に通い始めた姪2が読める字だけ大声で読んでいる。にこにこしながら見ていたら、この幼稚園児、「春」という字を読んでみせたので、「ええっ、もうそんな字読めるん? すごいな!」と本気で驚いたのだが、本人曰く「ヤマザキ春のパン祭り」の CM で覚えたそうな。なるほど、そういうこともあるわな。
法事後、さっさと着替えて散歩に出た。
子供のころ、この土手に咲いていたのは黄色のカラシナだった。ここ10年くらいでハマダイコンにとってかわられたのだけど、ダイコンのほうが強いのだろうか。
まあ、どっちにしても食べるのだが。
本日の収穫:ハマダイコン、セリ、ノビル、ワラビ(写真はアク抜き中)などを少々。
採るつもりはなかったので、土を掘るものなど当然持って出てはおらず、食べごろのカンゾウは見送ったけれども、つもりはなくとも目に入ると採る習性がわれながら恐ろしい。
ハマダイコンの種さや。
さやのできているものはまだ少なかったので、味見程度にちょっとだけ。これがまさに大根の味で、叔父がえらく気に入って全部食べてしまった。
花茎のおひたしも焼酎のアテに大好評。はじめて食べたが、カラシナよりもクセがなくて美味しいものだった。
14日(日)
朝食はワラビの味噌叩き、ハマダイコンのおひたし、セリ飯、ノビル味噌汁(写真はなし)。
午前中に大阪組が帰っていき、我々はいつもの出石の温泉へ。日曜なのでかなり混雑していた。休憩所で水を飲もうとしたら、この貼り紙。
うーむ。みんな出石そばを食べに行っちゃうからな。休憩所にいた神戸方面の人々もこの後のそば計画を練っていたし。ま、わたくしどもは障害のある人たちの働く食堂へ、と思ったものの本日休みだったので結局そばを食べることに。
うむ。
午前中から雨がぱらついていたが、午後には本格的に降りだした。
15日(月)
夜中、雨は時折激しく降っていたが、朝にはあがっていた。朝食は高級生食パンのトーストとコーヒー。生食パンのトーストってなんなんだ。
おむすび(ゆかり、ちりめん山椒)、玉子焼き(セリ入り)、作り置きの煮しめでかんたんな弁当をつくり、ポットに熱い麦茶を詰めて花見に行く。昨日の雨もあってか、だいぶ散ってはいたが、まだまだ美しい清滝小学校のサクラ。
寿命が短いといわれるソメイヨシノだが、ここには樹齢85年を超すものもある。弁当を食べているとはらはらはらと花びらが降ってくる。たいへんよい感じだが、晴れたり曇ったり、はては雨がぱらついたりと肌寒く、早々に食べ終えて退散。
スキー場あたりには前回いつ来たのか覚えがないのだけど、スイセンが植えられていた。まだかなりショボいのだけど、将来的に見ごたえが期待できるのだろうか。冬はスキーがあるんだから、夏場のユリとかのほうがいいんじゃないのかと思ったんだけど。なんか理由があるのだろうな。しらんけどな。
午後、荷物をまとめ、自室を片づけるついでに、ウチの中の人のいない場所に掃除機をかける。
夜、帰宅。
16日(火)
朝
トースト、コーヒー。
例の高級生食パンをひと切れもらってきたのだ。
夜、いよいよ抹茶を点ててみる。道具らしい道具は茶碗と茶筅のみ。茶巾はさらしの小さいふきん、建水はカフェオレボウル、茶篩は茶こし、茶杓は小さいスプーン、湯冷ましはガラスの計量カップで代用。そういえば菓子もないが、べつに人様にお出しするわけでなし。
怪しげな道具たち。
鉄瓶に沸かした湯を計量カップと茶碗に注ぎ、茶碗と茶筅を温めた湯は傍らのカフェオレボウルに捨て、ふきんで茶碗を拭き上げて、缶からスプーンで茶を掬い、茶こしを使って茶碗に直接ふるい入れ、計量カップで冷ました湯を注ぎ、茶筅で混ぜ、泡立てる。
うん、まあまあなんじゃない?
味についてはよくわからんけど、苦くはなかったので上出来なんじゃない?
17日(水)
朝
茶漬け。
冷やごはんを湯で温め、野沢菜茶漬けの素を使用。
晩は明日の仕事のための調べものをしつつ、昆布茶を溶いた湯で煮た豆腐をぽん酢で食べた。調べものに案外てこずり、午前2時過ぎまでかかってしまった。明日は6時起きだ。
18日(木)
6時に目覚ましが鳴って目覚めたものの二度寝した。まずい。朝食は素うどん。というか、昨夜の豆腐の煮汁で茹でたうどんをひきあげて、めんつゆをからめただけのもの。時間ないなと思ったがそうでもなく、洗い物をする余裕もあったので写真撮っとけばよかった。たいした朝食ではないけれども。
某所での初仕事。手ごたえはまあまあか。ダレさせないようにいろいろ盛り込んでやろう。組織ごとなくなるとかそういうアレで去年度より仕事先が減っているけど(ううう)、そのぶん密度を濃くしてやれると思えばやっていける(だろうか)。
昼食はいつもの食堂で。
きつね丼(400円)に味噌汁(50円)をつけた。
午後、懸案の各種種まきを敢行。もう少し早くすべきだったかとは思うが、寒かったり気力がなかったりで本日にずれ込んだ。去年収穫したナガイモもいいかげん植え付けないと。
とか思いながら、書店に出かけて、注文していたメアリー・マッカーシー『私のカトリック少女時代』(若島正 訳 河出書房新社)を受け取り、三方行成『流れよわが涙、と孔明は言った』(ハヤカワ文庫)を注文して帰る。
19日(金)
サボ子咲く
オブツサ子咲く
毎年咲いているのに、毎年奇跡のように思う。また一年元気でいてくれた。今年は長いこと寒くて外に出してやれず、室内で咲かせてしまった。もう寒の戻りもなかろうから出してやろうと思っていたのだけど、急に環境変えるとよくないだろうな。でもはやく陽の光を浴びさせてやりたくもあり。
おめざ
かしわ餅(みそ餡)、ラオス緑茶。
かしわ餅はこの季節のお楽しみ。これは葵餅さんのもの。
朝
野菜スープ、バゲット。
スープはセロリの葉、キャベツの外葉、残ったトマトソースを煮たもの。
晩
白っぽい鍋。
豆腐、白菜、太ねぎ、鮟鱇、本しめじ。うっかり昆布を入れ忘れ、ただ茹でた魚と野菜をぽん酢で食べた。昆布を1枚入れ忘れた、たったそれだけのことで鮟鱇がだいなし……鮟鱇に謝罪したい……
20日(土)
オブツサ子がふたつめの花を咲かす
快調快調。
朝
鍋焼きうどん。
昨日の鍋の残り汁(茹で汁)に粉末出汁と醤油を加え、うどん、お揚げ、太ねぎ、かまぼこ、たまごを煮た。
昼
炒飯セット。
炒飯の具は魚肉ソーセージ、にんにく、太ねぎ、にんじん、ピーマン、キャベツ、たまごで、最初に細かく賽の目に切ったギョニソをぷーっとふくらんで焦げ目がつくまで油で焼くのが麩家の炒飯の基本。あとは細かく切った野菜を加え炒め、塩で気持ち辛めに味つけしてから取り出しておき、たまごとごはんを炒めたところに戻し入れてジャジャッと炒め合わせ、鍋肌から醤油を加え混ぜて完成。スープは昨日の残り。
午後、散歩に出る。セイヨウカラシナが最盛期を迎えている
セイヨウカラシナの蜜を吸うベニシジミちゃん
散歩道のサトザクラも最盛期
天国ですか。
ヤエヤマブキも見ごろ
ヤエヤマブキ対サトザクラ
危うしサトザクラ
援軍現る
冗談はこのくらいにして
いまが最高の散歩道。
マツバウンラン
はじめてまともに撮れた気がする。
オオカワヂシャ
特定外来生物なのだよね。花はきれいなのだけど。
ナシ
今年も見ごろを逃してしまった。
本日の収穫
セイヨウカラシナ、イタドリ、セリ、ノゲシ、ヤブカラシ、ヤブカンゾウ、ノビル、スペアミント、カキドオシ。
イタドリとヤブカラシの下処理をして、本日は終了としよう。
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