経年劣化により以前から崩壊が進んでいたため、そろりそろりとだましだまし使用していた籐のくずかごが、ついに天寿を全うした。大学入学でひとり暮らしをはじめたときに実家から持ってきたものなので、かなり長いつきあいだったが、破れてしまったものはしかたなく、涙を呑んで廃棄した。現在はエコバッグをかばんに入れ忘れた際にもらったレジ袋を床に直置きして使っており、それがあるために部屋が散らかっているように見えてかなわぬのである。いや、実際それでなくとも散らかっているので、ただ散らかり具合に花を添えているだけなのだが、どうにも貧乏くさい。貧乏なのは事実なので仕方ないけど、貧乏くさいのは嫌だ。母(杞柳細工の伝統工芸士なのだ)にくずかご編んでつったら怒られるかな。
16日(金)
しばらく頭の調子がよろしくなくて、いろいろなことを休んでいたけれども、仕事は休めないのでロボットと化して自動運転モードで働いていた。ようやく人間らしくなりつつある。本日は休日。昼近くまで寝床でだらだら過ごして、遅い昼食。
久しぶりにちゃんと食べたら、足の先まであったかくなった。
こないだの日帰り旅の際に持って行ったハーラン・エリスン『世界の中心で愛を叫んだけもの』を引き続き読む。注意深く読まないと一見なにが書いてあるかわからない表題作(注意深く読めばそれほど難解でもないと思うんだけど)以外はまあまあ読みやすいが、ところどころ意味不明な個所もある。今日読んだところでは、なんかマンガみたいな「サンタクロース V.S. スパイダー」(内容は、このタイトルがすべてだといえる)でも、「なんでそんなところに唐突にパンケーキが現れるの?」とか……「ピトル・ポーウォブ課」は、用語がわからないというだけでこれだけ可笑しくなるって、もうなんかすごい。古屋兎丸の4コマにこんなのあったな。 「足をポヤチャでキープ!」「手をつかないでラャッラリ球をキープしろ!」とかいう言葉が飛び交う謎の球技……「ヌゴイをねらえ!」か。「名前のない土地」はいいね。「星ぼしへの脱出」は面白いけど、ちょっと都合よくことが運びすぎやしませんか。骨格だけみたいな短編。
世界の中心で愛を叫んだけもの (ハヤカワ文庫 SF エ 4-1) ハーラン・エリスン 浅倉 久志 早川書房 1979-01by G-Tools |
Palepoli 古屋 兎丸 太田出版 2003-05by G-Tools |
18日(日)
在宅仕事をやると見せかけて、仕事用パソ子に埋蔵されていた写真(フィルムをスキャニングしたもの)をサルベージするなどして一日が終わる。いや、そのあと心を入れ替えて仕事しましたけれども、終えることはできず。(当たり前だ)
本日の食事: 朝は水、昼はスーパーカップ大盛りいか焼きそば、夜はどん兵衛天ぷらそば。かなりダメだ。
19日(月)
行きの電車でハーラン・エリスン『世界の中心で愛を叫んだけもの』読了。「少年と犬」はたしかに良作。クィラ・ジューンの狂いっぷりが凄いが、エリスンでないと、こうは書かないのではないかと。しかし傑作の名に値するのは、やはり表題作だろうなあ。同書に収められた作品の中には、アイディア一発で二度は読めない作品もある(※個人の感想です)けど、これは全体を読んでもう一度帰る価値ありと思う。一度といわず、二度三度と。
帰り道で、前から歩いてくる二人連れのおじさんが揃ってアイスモナカを食べてて、めっちゃアイスモナカ食べたくなったのだけど、複数のおじさんが同じもの食べながら歩いていると、それがめちゃめちゃおいしそうに見えることないですか?わたしはあります。しかしアイスモナカ、久しく食べてないな。たぶん20年以上。
帰りの電車でエリスン『死の鳥』を読みはじめる。最初に収められた「『悔い改めよ、ハーレクィン!』とチクタクマンは言った」からは、エリスンの怒り(そして、それでもなお残る希望)がヒシヒシと伝わってくるね。ほかの作品もたのしみ。
明日が締め切りの仕事は日付が変わるころになんとかやっつけたが、新たな締め切りがまた1週間後にやってくるので、気は抜けない。それにしても尻に火がつかないとやらない体質はなんとかならないだろうか。まあ火がついてからは異様な集中力を発揮するのが尻火族で、毎日コツコツやるタイプより仕事のクォリティが高かったりする(者もなかにはいる)のである。……オマエは悔い改めろという声が聞こえるのは幻聴だろうか。それにしても、火事場の馬鹿力の後は、疲れているのになかなか眠れないので、やはりなんとかすべきだろう。次の仕事は明日からはじめる。はじめるのだ。はじめろよ?
死の鳥 (ハヤカワ文庫SF) ハーラン・エリスン 伊藤典夫 早川書房 2016-08-05by G-Tools |
20日(火)
台風が近づいておりましたが、わたしは雨が強くなるまでに職場到着、台風が遠ざかってから帰路につくという幸運な一日でした。幸運を祝して帰宅するなり冷蔵庫を開けて、厚揚げとねぎを焼き、しかしてビール。1週間後に締め切りの仕事?してないです。それより、ひと口大に切った厚揚げとぶつ切り白ねぎをごま油でこんがり焼いて、醤油に酒とみりん少々、おろし生姜を混ぜたタレをじゃーっと絡めてみ?とまらんで、ビール。いや、明日からちゃんとやります。(いつもこれ)
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