あー、朝ごはんに薄めのストレート紅茶と、うっすいうっすいパンケーキ、強めの火で焼いて縁がカリカリなのの焼きたてに、すましバターと砂糖かけて、レモンをぎゅっと絞りかけたの食べたいなあ……といってみたところで、独言のむなしく消え行く侘び住まいかな。しかたなく自分でつくるわけだが、めんどくささの主成分はパンケーキをつくることなので、いっそのことこれでいってやれとトーストを焼き、電子レンジで溶かしたバターと砂糖とポッカレモンをかけてみたところ、ありていに言ってクソまずかったので笑っています。おはようございます。
レモン汁が敗因。(予想はついた筈)
そして、今日は念願の『ジョルジョ・モランディ――終わりなき変奏――』展を観に行ったのだ。
詳細はいずれまた。
14日(日)
20℃を超える日だというのに、通常通りの装備で出勤。あまりの生暖かさに、職場にひとりなのをいいことに、ヒートテックのアンダーシャツを脱いだ。
余計な仕事が多くて定時に上がれず。明日休みじゃなかったら残して帰れるのに。しかしウチに書類をまわしてくる人たちはアレか、書類をきちんと書いたら死ぬ病にでもかかっているのか。
15日(月)
昨日新鮮な大根を手に入れたので、お昼は大根めしにした。
あられ切りの大根をたくさん、味つけは塩のみ、さっと茹でて絞った葉っぱを細かく切って炊き上がりに混ぜ込んだ。大根が甘くておいしい。
17日(水)
風が強い。朝から鼻水がつるつるつるつると。本当に?本当にアレの飛散量少ない?嘘ついてない?
夕方、ロン・ハワード監督の映画『白鯨との闘い』を観に行ったのだけど、同行者が「国際ハーマン・メルヴィル会議」で研究発表した人物だったりしたので、必要以上に、というか、映画に対するものとはちがう種類の期待にどうしようもなくワクワクしていたのであった。映画は、さすがロン・ハワード、ちゃんとしていていた。破綻がなく、安心して観ていられた。というわけで、映画を観終わっての会話がはずまないこと甚だしい(よろしくない傾向だと思うが)。
研究者 「えっと」
わたし 「はい」
研究者 「どこに帰るかって話のとき、字幕に『ピッツバーグ』って出てたような気がするんですが」
わたし 「出てましたね。"Pittsfield, Massachusetts"っていってましたけどね」
等々、とくに盛り上がらぬ会話に終始。ちなみにピッツバーグはカリフォーニア州なんだけど、それより、ほかの人がどんな感想をもったのかと某呟き処で検索かけてみたら、「『白鯨との闘い』観たら、原作読みたくなって『白鯨』買っちゃいました~!はやくおうちに帰って読みたい!」的なつぶやきを見てしまった。なんでだか猛烈に謝りたくなりま したよ。ごめんね、『白鯨』があんなでごめんね。海に出た途端にあんなでごめんね。「鯨学」とかあってごめんね。それと原作じゃなくてごめんね。……なんでわたしが謝りたくなったのかは、自分でもわからない。
白鯨 上 (岩波文庫)
ハーマン・メルヴィル 八木 敏雄
こっちも貼っとこう。
白鯨との闘い (集英社文庫)
ナサニエル フィルブリック Nathaniel Philbrick
そうだ、昔撮ったフィルム写真をデータ化したものが入ったUSBメモリがこのほど発見されたので、オマケ。
学生時代、熊野詣をした際に見た看板。大黒柱にスペイン金貨が打ち付けてあったりしたら、叫んで逃げる。
18日(木)
池澤夏樹『双頭の船』読了。震災をテーマにした小説を、はじめて読み通すことができた。読書メーターに書いた感想を転載(ネタバレあり)。
あちらとこちらを行き来する装置である船。この船は乗船を望むものを拒まず受け入れる。人ばかりでなく、動物も。生きているものだけでなく、命を奪われた ものも。取り返しのつかない過去を忘れさせるのでなく、それと折り合いをつけるようにうながし、死んだものたちをあちら側へ、生きているものたちを未来の 方へ渡してやるのがこの船の役割なのだろう。どちらが前でも後ろでもない双頭の船は、過去と未来に等しく向き合っている。この物語が「昔むかし、この半島 は一隻の小さな船だった」と語られる神話となる未来を予感させる結末に希望を見た。もともとは島嶼間を行き来して人と車を運ぶ、廃船寸前だった小さなフェリーが、被災地のボランティア支援の船となり、乗船する人々の望みをすべて受け入れて、文字通り大きく育っていき、最後に土地となる物語。これは叶えられることを願い、捧げられる祈りだ。
双頭の船 (新潮文庫)
池澤 夏樹
19日(金)
昨日つくった紅白なますがまだまだ大量にあったし、バゲットも残っていたので、厚揚げを炒めてスイートチリソースをからめたのを具材にしたバイン・ミー(レバ抜き)と、エスプレッソに牛乳をたっぷり入れたので朝飯。
うまいのだけど、こういうサンドをふつうのバゲットでつくると、食べたときに確実に口の中を何箇所か切ることになるので注意して!
このあと作業中に飲んだストレート紅茶が妙に胃に沁み、ムカムカしたので、これはちょっとヤバい感じがする。
胃がアレなので、昼飯は厚揚げ入りキャベツ丼。
普段は炒めてつくるのだけど、今回は胃への影響を考えて、出汁でやわらかめに煮たのにした。
午後、久しぶりにコーヒー豆を焙煎した。
楽しいんですよ、この作業。いい匂いがして。コーヒーの香りのよさは、豆を煎っているとき>淹れているとき>飲むときの順だと思うんだけど、どうだろう。昔住んでいたアパート(東寺の近所)のすぐ近くにコーヒー豆屋さんがあって、焙煎をはじめるとあたり一帯に芳香がただよったもので、そんなときはもうたまらなくなって、煎りたての豆を買いに行ったのだった。あるとき図書館で、「愉しい非電化」というムックが目に留まり、パラパラめくっていたらこの道具が載っていて、ひと目惚れした。そのときはまだ商品化を検討中ということだったけど、著者の藤村靖之さんのサイト(こちらをどうぞ→ 非電化工房 )で予約しておいて、無事商品化されたもの(コーヒー生豆つきキット)を購入して、アホみたいに煎りまくったのであった。
いまや東急ハンズや密林でも扱っててびっくり。
焙煎器 煎り上手&東ティモール 無農薬・有機コーヒー生豆 (300g)セット フェアトレード
久しぶりに「非電化製品カタログ」見たら、手回しラジオが「購入可」になってた。コレほしいぞ。
『愉しい非電化』書籍版。
愉しい非電化―エコライフ&スローライフのための
藤村 靖之
そして、実は密林で「愉しい非電化」で検索すると、『こんなに楽しいオール電化営業』という、方向性が完璧に逆を向いている本も候補としてあがってくるので、まったく油断も隙もあったものではないのだが、なんだかたのしくもあるのである。
こんなに楽しいオール電化営業 電化セールス初級編
田原 祐子
ということで、手回しラジオ購入を検討しつつ、煎りたての豆をミルで挽いた。
香りがたまらん。ちなみにミルはポーレックスのセラミックミル。よくある引き出しのついたクラシックなやつより断然使い勝手がいいし、分解して洗えるのでオススメ。
ポーレックス コーヒーミル
……なんか今回宣伝マンのようだが、この二つの道具、もう10年以上使っているけど、不便だと思ったことない、どころか、いまだにメチャメチャたのしいのだ。そういえば、友人がやってみたいというのでミルを渡して見ていると、ハンドルだけを一所懸命ぐるんぐるん回していたので不憫になり、「ちょっと、本体のほうを、ハンドルと逆方向に動かしてみ」といってやったら、「えっ!? めっちゃラク!」っていってたので驚いた。そう、そういうところが引き出し付きのものにはない使いやすさなのだ。ていうか、気づけ。
「蒸らしている最中に新聞の勧誘襲来」というアクシデントを乗り越えて淹れたコーヒーで、おやつ。シアワセ。(胃は痛い)
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