実家の庭の仲間たち1
ミヤコワスレ。
モモイロシロツメクサ
朝: ちくわ、ほうれんそうのぽん酢和え、キャベツの浅漬け、トースト、コーヒー。(※実家めしは、注記がないものは母作)
昨夜眠れなくて読んでいた本
深堀骨『アマチャ・ズルチャ 柴刈天神前風土記』(早川書房)。
眠れないからといって読むのにふさわしい本ではなかった。よけい眠れなくなるので。もうね、何回読んでも同じところで笑っちゃうんだよね。たとえば、こういうの。老人がおみくじの文言を見て震えだした場面。
「どしたどした」茂は拳を収めると「そんなにガタガタ震えて。熱でもあるのか」「何だこの爺さんは」神主も髭面を突き出して「クェイカー教徒か」(「飛び小母さん」前掲書 p. 172)
ここで「クェイカー教徒」ですよ。このセンス、どうやったら身につくんだ(嫉妬)。わたしは「蚯蚓、赤ん坊、あるいは砂糖水の沼」に登場する「スナック〈猫の墓〉」の「L・Q・ジョーンズに似た地鼠の如き風貌のマスター」が好きなのだが、彼は法事の席で出された即席の吸い物の袋に何故か(ほんとうに何故なのか)ホロリとする。それだけでもおかしいのに、何故か(ほんとうに何故なのか)絵面もおかしい。
小説なのに絵面で笑ってしまうのもいかがなものかとは思うが。それにしても、この本が絶版で古書価が高騰している現状、どうにかならんものか。
昼: さばの煮付、ほたるいか、豆腐と三つ葉のたまごとじ(麩作)、大根の炊いたの、にんじんの甘酢漬け、干したけのこ飯。
豆腐と三つ葉の卵とじ
庭の三つ葉を使って作成。フライパンでかつお削り節を乾煎りし、絹ごし豆腐を食べやすく切って加え、味醂と醤油で味つけし、ざく切りにした三つ葉を加えて、しんなりしたらたまごでとじる。5分で完成。
晩: 豚じゃが味噌煮(麩作)、こんにゃく大根にんじん干ししいたけの炊いたの、キャベツの浅漬け、にがうりの佃煮、白飯、若竹汁。
豚じゃが味噌煮は、鍋に油を熱して豚こまを炒め、肉の色が変わったら、にんじん、たまねぎ、じゃがいもを順に加えて混ぜる。全体に油がまわったら、砂糖と味噌を加え混ぜ、味噌がなじんだら酒とみりんと水を加えて煮る。アクが出たら取る。仕上げに煮物のこんにゃくとしいたけ(つくりおきはどんどん使って消費、と思って入れたら副菜で出てきてだだかぶり)、カレー粉をほんの少々(思いつきで入れてみた)、火が通ったらできあがり。ごはんに合うと好評。
22日(土)
朝: 魚肉ソーセージ、大根干ししいたけ鶏肉の炊いたの、にんじん甘酢漬け、バナナ、ライ麦食パンのトースト、コーヒー。
昼は外食にと外出したが、店が休みだったため、スーパーに寄ってばらずしを買い、ピカピカのイワシとドギ(うちのほうでは「グベ」というが、ノロゲンゲのこと)を買った。
大羽イワシ6匹120円、ドギ5匹100円。安い。
昼: 買ってきたばらずし、大根の炊いたの、昨日の豚じゃが味噌煮の残り、キャベツお揚げ三つ葉とろろ昆布の味噌汁。
グベ(地元呼びにしました)とイワシを天ぷらにするというので、散歩がてら天ぷらの具材を採りに、いつもの川に行くことにした。
風に揺れるコリヤナギ
風は強いが気持ちよい。
アサツキ
花茎が出てきているけど、少しいただこう。
本日の収穫
ノビル、ワラビ、ヤブカラシ、クズ、ヨモギ、イタドリ、アサツキ、ハマダイコンの種莢。
晩
天ぷら(グベ、クズ、ヨモギ、ヤブカラシの葉、イタドリの先端部分)、イワシの骨の素揚げ、せん切りキャベツ、茹でたハマダイコンの種莢のぽん酢がけ、インスタントもずくスープ。写ってないけど、ほかにイワシの天ぷら、白飯、いちご。
食後、ほかの野草の下処理をする。母がアサツキを庭に植えたいというので、これだけ取り分けて、あとは茹でておく。
ノビルもさっと茹でる。残ったクズは熱湯をくぐらせて水にとり、皮をむく。イタドリは皮をむいて適当に切り、さっと茹でて水に晒す。ヤブカラシは穂先と葉とつるを取って、固い部分の皮をむき、塩を入れた湯でよく茹で、水に晒す。
23日(日)
朝: キャベツにんじんきゅうりの漬物、ライ麦食パンのトースト、コーヒー。
昨日下処理した野草を使っていろいろ作成。ほかに、昨日揚げた魚の天ぷらと、今日あらたに揚げた野草で天丼をつくる。
昼
イタドリの甘辛炒め、ワラビのおかか醤油、ヤブカラシの納豆和え、キャベツきゅうりにんじんの漬物、クズのおひたし、魚(グベとイワシ)と野草(クズ、ヤブカラシの葉、ヨモギ)の天丼、キャベツお揚げ三つ葉たまごの味噌汁(野草関係は麩作)。
本日も散歩。道々小さな花々を鑑賞しつつ、山に向かう。
シロバナコバノタツナミソウ
シロバナイモカタバミ
歩いていたら目算を誤り、目指していたのとは違う山に着いてしまった。まあいい。この山のどこかにいいフジが咲いているのが帰ってくるときに電車から見えたのだけど、そこまで行けるかわからんので、その辺をくるっと回って下りることにした。
そこに咲いていたウマノアシガタ
タニギキョウ
キランソウ
カキドオシ
フキ
ベンチの隙間からノアザミ
なんということでしょう、これではアザミのとげが痛くて座れないではありませんか。取(採)ってやりましょう。
本日の収穫
イタドリ、ノアザミ、ノゲシ、フキ。
ノアザミは先端の葉の部分と茎に分け、茎は皮を剥いてぽきぽき折りながら筋を取り、ともに塩を入れた湯で茹でて水に晒す。ノゲシも塩湯で茹でて水に晒す。フキは葉と葉柄を分け、葉は塩湯でよく茹でて水に晒す。葉柄は板ずりして茹で、皮を剥いて水につけておく。
晩のおかず二品
昨日採ってきたアサツキと冷凍シーフードミックスのぬた、カレイの焼いたの。これに白飯。
24日(月)
今朝の最低気温4.4℃。一昨日は10.9℃だったのですけれども、なんですか、冬ですか。麻のシャツなど初夏の装いしか持って帰ってきてないのですが、どうしたらいいのでしょう(家の中では当然のようにフリースジャケットを着ている)。
朝: にんじんキャベツきゅうりの漬物、いちご、バナナ、ライ麦食パンのトースト、コーヒー。
昼は外で。一昨日お休みだった店(地域交流食堂)へ。ここは定食1種類(日替わり)と喫茶メニューのみ。というわけで、座れば自動で定食が出てくるのであった。
チキン南蛮定食650円。
炊き合わせ(高野豆腐、干ししいたけ、かまぼこ、春菊)、切り干し大根煮、ブロッコリーのおひたし、大根の糠漬け、チキン南蛮、白飯、味噌汁(お揚げ、豆腐、三つ葉、他にもなにか入っていたが記憶にない)。丁寧につくられていて、ぜんぶうまい。この内容で650円はお安い。コロナ禍以前は500円だったのですよこれが。介護事業所などを運営している団体の食堂(ちなみにスタッフの人たちは、ほぼ全員が60歳以上)ということもあってか、まわりはご老体がほとんどで、耳に入ってきてしまう会話がおもろすぎた。以下大意。
A「なにゆえ名札をつけねばならぬのか」(※恐らくゲートボール的ななにかの話)
B「新人が多数参加してきたゆえ」
A「名など覚えずともよいではないか」
B「万が一倒れた場合、名がわからぬと難儀するであろう。家族にも知らせねばならぬ」
A「われらの場合、救急車より霊柩車を呼んだほうがよかろう」
見事なじじいギャグでござった。
帰りにちょっと寄り道して、母にアサツキの生えている場所を教えた。ついでにワラビを摘む。
そのあたりに咲いていたオドリコソウ
庭のレモンバームを摘んだ。
これはお茶にして飲む。
用事のついでに書店に立ち寄り、文庫本を2冊購入。ほかにも数冊手に取ったけれども、徒に荷物を重くすることはないと自らに言い聞かせた。
山前譲 編『文豪たちの妙な旅』(河出文庫)、レベッカ・ソルニット『暗闇のなかの希望』(井上利男 / 東辻賢治郎 訳 ちくま文庫)。
昨日採ってきたフキの葉の一部を佃煮にした。
塩昆布とごま入り。
が、晩めしはカレーであった。
昨日のぬたに使った残りのシーフードミックス使い切りカレーライス、キャベツにんじん漬物、新玉ねぎサラダとトマト。
玉ねぎサラダのドレッシングは、ぽん酢とオリーブ油と胡椒を混ぜたもの(麩作)。
25日(火)
今朝の最低気温、2.6℃。冬。ほぼ毎日、予想最低気温を1℃下回ってくる……
実家の庭の仲間たち2
雨に濡れるイカリソウ。寒いね。
朝: ちくわ、玉ねぎサラダ、バナナ、ライ麦食パンのトースト、コーヒー。
昼のおかずはわたくし作
アザミの茎とちくわの炒め煮、春菊の軸入りたまご焼き、春菊えのきたけにんじんのおひたし、ノビルの酢味噌がけ、フキの葉の塩昆布煮ときゃらぶき、白飯、野草入り味噌汁(具はノゲシ、ノビル、お揚げ、さつまいも、キャベツと、その辺にあったものを手当たり次第に)。
晩: 牛もも肉ステーキ、せん切りキャベツ、トマト、イタドリ甘辛炒め(麩作)、白飯、キャベツとしめじの澄まし汁。
ステーキ、といっても1枚の肉を3人分にカット。
26日(水)
よく降っている。イカリソウの花は落ちてしまった。
朝: 低温調理とりむね肉、にんじん甘酢漬け、キャベツ漬物、ライ麦食パンのトースト、コーヒー。
昼: カレーライス(一昨日のカレーの残りと昨日の昼の野草汁をミックス)、冷ややっこ、にんじんキャベツきゅうりの漬物。
晩: 市販のちらし寿司、イタドリの煮びたし(麩作)、にんじんキャベツきゅうり漬物、キャベツとしめじの澄まし汁。
夜、Eテレの『道草さんぽ』高尾山編を見ていて、画面にニリンソウが登場したとき、あれは群生するんだろ、と母がいった。子供のころ、ニリンソウがあたり一面に咲いているのを見たのだという。当時その花の名前は知らなかったが、その光景は今でもよく覚えているそうだ。
27日(木)
実家の庭の仲間たち3
ナルコユリ。
朝: ちくわたまご炒め、にんじんキャベツきゅうり漬物、トースト、コーヒー。
昼
イタドリとお揚げの炊いたの、肉豆腐、にんじんキャベツきゅうり漬物、フキの葉の佃煮ときゃらぶき、ワラビの味噌たたき、白飯、アザミの葉とお揚げの味噌汁。(野草関係はわたくし作)
母が冷凍庫からコストコのマフィンを出してきた。その大きさにビビる。追い討ちをかけるように「ごっつい甘いで」という証言を得ておおいに恐れをなし、自分用のおやつにはいもを蒸かした。
これがいいです。
いい天気なので、座ってぼんやり庭を眺める。フタリシズカは花穂が出てきているけれども、まだ咲く気配はない。タツナミソウも見当たらないんだけど、母によると出てきてはいるらしい。こぼれ種のシソが5㎝ほどに育ってきているので、帰ったらうちでも種を蒔こう。いま庭でいちばん元気なのはセリとミツバ。セリは見るたびにランナーが伸びていて頼もしい。
実家の庭の仲間たち4
スズラン。もう少ししたらいい感じになるんだけど、今日帰るので見てやれない。
自室とその周辺を軽く掃除して実家を発つ。晩めしは、福知山で乗り換え待ちの間に買ったセブンイレブンの深川めしとたこめしのおにぎり。明日の朝食用にと思って買ったわかめおにぎりも、結局電車で食べてしまった。夜10時過ぎに帰宅。
28日(金)
今朝見た夢。かくれんぼと鬼ごっこの混ざったようなことをする。隠れていて見つかったら、走って逃げてもいいのだ。鬼は見つけた人をしっかりつかまえて陣地に戻らなければならない。鬼はわたしだ。まず赤いTシャツを着た男性を捕まえた。次に白いシャツ姿の眼鏡の男性。この人はネット上で仲よくしてもらっている人で、スクリーンネームしか知らない。胸に名札がついていたので読もうとしたが、なぜか読めなくて、結局お互いスクリーンネームで呼び合い、話しながら陣地へ帰る。陣地は四方を高い壁に囲まれていて、天井はなく空が見える。突然警報が鳴り響き、なんらかの、おそらくはミサイルの攻撃がなされると知らされる。
オチはない(ここで目が覚めた)。
朝
うどん。
トッピングはなると、とろろ昆布、刻みねぎ、わかめ。なるととねぎは冷凍しておいたもの。
昼
レタスとなるとのソース焼きそば。
冷凍刻みねぎも入れた。
おつとめ品のいちごが買えたので、グラニュー糖をまぶしておく。
この時期わたしが狂ったように煮るジャムは、連絡先を知っている人たちに有無を言わさず送りつけられる。もし近々にタンポポを摘みに行けたらタンポポジャムもついてくるので、心当たりのある人は覚悟していてほしい。
晩
鱈と豆腐の鍋。
えのきたけは冷凍しておいたもの。
29日(土・祝)
朝
ヨーグルトにいちごジャム、素トースト、コーヒー。
昨夜グラニュー糖をまぶしておいたいちごを煮た(つくり方は2023年4月6日、7日の日記を参照 → 日々雑記 2023 Apr. #1 )
きれいだな。
午後からは月イチの勉強会へ。その前に お食事処 まつもと でお昼を食べていこうかと思ったら、なんやかんやで食べそびれ(現地で小さいパンをひとつ食べた)、勉強会終了後に、軽く食べようと まつもと へ。
きつねうどん(550円)。
30日(日)
朝
だし巻き玉子のホットサンド、紅茶。
お昼は みふき亭 にて
鍋焼きうどん(770円)。
午後は KYOTOGRAPHY を少し見て回る。はじめに Voice Gallery へ。
西村勇人「Mounds」は、現代的な生活の場に「ぬっ」と存在する古墳、混ざり合っているようで混ざっていない異質なものたちの隣り合う奇異な様相をとらえた作品群で、非常に興奮した(「古墳だけに」……っていっちゃったよ馬鹿だね)。
「南原古墳群2号墳」
展示は今日まで。これはほんとに滑り込みで見られてよかった。