2021-04-20

日々雑記 2021 Apr. #2

11日(日)

朝食にりんごを食べたらちょっとぼんやりした味だった。半分だけ食べて、残りの2.5個分は菓子にすることにした。

今朝のNHKラジオ『子ども科学電話相談』で、「心と体」担当の篠原菊紀先生が「人間は上を見ると将来のことや未来のことを、下を見ると自分のことや過去のことを考えがちになるので、上を見ると明るい気分になりやすい」という研究があることを紹介されていた。人為的に気分を上向きにすることは可能なのだな。やるかどうかはわからんけど。



ヤブカンゾウの酢味噌がけ、ミツバと豆腐のたまごとじ、フキの葉のおむすび、ノビルとお揚げの味噌汁。
おむすびの芯は昆布の佃煮。ヤブカンゾウはいつもの場所と違うところに生えていたもの。さほど大きくなってはいなかったけど、葉先のほうはちょっと硬かった。

昼食の準備と並行して作成した、りんごのトレイベイク。


粗熱が取れたら、水でゆるめたラズベリージャムを塗布。

おやつ


りんごのトレイベイク、紅茶。

書店にでも行くかと外出。いつもの散歩道を通っていく。


サトザクラはいまが最盛期。

いい気分で歩いている途中、いま財布に1,000円くらいしか入っていないということを思い出した。書店は中止にして、前からちょっと気になっていた丘に登ってみることにする。

ケヤキの若木がかわいい。


思っていたよりも小さい丘だった。反対側へ降りていると、木の下の穴から子供が4、5人滑り降りてきたのでびっくりした。


まあ、そりゃ入るよな。

下りたら小さい公園で、そこからたまーに通る川沿いの道へ。川ではカルガモたちが食事中。


ベニシダちゃん。


しかしなんでシダは「羊歯」と書くのだろう。

丘はだいたい見て回ったので、引き返す。ついでにイタドリでも採っていこうと、護岸工事の終わった土手に上がる。

毎年歯噛みしている採れないフキ。


足場が軟弱な上、一歩間違えると転がり落ちる場所なのだ。

川にかかるほど枝を張り出していた、あのすばらしいサクラはこんなことになりましたね。


そしてここに生えていたカンサイタンポポをはじめ、たくさんの植物たちが消えてしまった。ヤブカンゾウもノビルももう採れない。淋しい。

こちら側のイタドリはあまりいいものがなかったので、対岸に渡って少し採り、もう一か所で少し採る。そこでアップルミントも少し、今夜お茶にして飲む程度の量を採り、ついでにセリポイントへ向かう。

道中、なんか白っぽいマツバウンランだなと思って撮ったこれ


後で調べてオオマツバウンランと判明。花の下唇基部に白い部分がなく、全体に紫の筋が入ることと、長い距が特徴で、これは開花したら湾曲するそうな。たしかに右上の開きかけの花の距はまっすぐで、右下の開いた花のは曲がっている。しかし、まだまだ知らんことがいっぱいあるなあ。ひとつ確実に覚えると、「なんか違う」が見える。なんか違うから調べて、別の植物だとわかる。おもしろいな、ほんとに。

セリの前に、恒例のササバギンランパトロール。


蕾が見えてきた。現在までで5か所に出ているのを確認。去年は3か所だったので、確実に増えてる。うれしいねえ。

セリポイントには、今日は漫才の練習をしている人々はいなかった。が、肝心のセリがぜんぜんなかった。先客か? それにしてもぜんぜんないってどういうこと?

セリはなかったが、カキドオシが花ざかり。


今日は採らない。

本日の収穫


イタドリ、アップルミント、スペアミント。
スペアミントのひと茎に、ナナホシテントウの蛹がついていた。悪いことをした。グラスの水に差して、コリアンダーのそばに置いておく。

イタドリを下処理して、ミント茶を飲んで就寝。


12日(月)

今朝見た夢。人間の魂は複数の○○(失念)で構成されており、鬼はそれを見て、その数に応じて人間との接し方を変えるのだと教えられた。(誰が教えてくれたのかは覚えていない)

サボ子の11番が開花したけれども、今日は開ききった姿を見てやれないのが心残り。

朝は昨日焼いたアップル・トレイベイクと紅茶。

出先でやるべきことを済ませた午後、まだ日が高いので、界隈を歩いてみた。商店街があるようなので、そちらへ向かう。途中、「これは」という店を見つけたが、帰りに覗いてみることにしよう。

遠くにいい感じの看板が見えたので近づいてみる。


「サモワール」……紅茶じゃなくて、自家焙煎コーヒーの店? なかなかよさそう。よし、入ろう!と思った瞬間に閉店した。1敗。

商店街を歩いていると古書店があったので入店、フローベールの『紋切り型辞典』を買い、店を出ようとすると、自動ドアが壊れた。2敗。


少し開いて止まったので、ちょっと押して出ることは出られたけど、そのままにしておくのもなんだし、店内に戻ってご主人に「ドアが開きかけて止まりました」と報告。ご主人「あれ?」といいつつ、作動させるために手で押すところをがんがん叩いてみても動かないので、「壊れたな……直しときます」とおっしゃった。お店を出て、商店街をぐるっと見て戻ってきたら、このとおり全開の状態であった。

この先は来るときに工事していてものすごくうるさかったので、来た道の一筋手前を曲がってみたら、大好物が。


「長崎屋食」のあとは、「堂」だわな。営業してたらぜひ入りたかったけど、どうみてもやってない。残念。(ハナから入店できる可能性がないので、これは負けにカウントしない)

しかしこう負けが込んできては、帰りに寄ろうと思っていたお店も閉店してたりなんかして……と思ったらやってた。よかった。


この店構え、間違いないでしょう。かしわ餅と田舎まんじゅうを買う。1勝。

ということで本日は1勝2敗で終了。次は勝ち越しを狙いたい。

晩酌


はー最高。子供の頃の百閒先生、友達がこれをおかずにごはんを食べながら「かかん、これん、一番うまいなう」というのを聞いて、たまらず家に駆け戻り、焼いてもらって食べたというお揚げ。
 じゆん、じゆん、じゆんと焼けて、まだ煙の出てゐるのをお皿に移して、すぐに醤油をかけると、ばりばりと跳ねる。その味を、名前も顔も忘れた友達に教はつて、今でも私の御馳走の一つである。
内田百閒「油揚」
もちろんわたしにとっても御馳走である。炭火で焼くと、うまさひとしお。シメにアップルトレイベイクとミント茶。


13日(火)

サボ子は今日4つ一気に開いて、15番まで。


1、2番はしぼんだけど、13輪の花が開いた状態。ド派手。



田舎まんじゅう、煎茶。
親玉饅頭、やはり間違いなかった。おいしい。



レモン塩ラーメン。
サッポロ一番塩らーめんにレモン汁をたっぷり絞った。トッピングはレモン、赤玉ねぎ、ちくわ、ベランダ産コリアンダーリーフ、付属の切りごま。

おやつ


かしわ餅、煎茶。

晩はよこわの刺身をアテにビール、シメは最後のアップルトレイベイク。甘いもの食べすぎの一日。


14日(水)

サボ子は16番が開花、一度に14輪の花が開いている状態で、今朝も派手派手。オブツサ子1号は17番、2号は5番まで開花。



素トースト、紅茶。

午後、オブツサ子3号の生まれて初めての花が開いてきた。


明日全開するだろう。

晩は赤玉ねぎのサンドウィッチとビール。サンドウィッチは、パンにバターをこってり塗って、スライスしてさっと水に晒した赤玉ねぎ(普通の玉ねぎなら、水に晒す時間を長くする)の水気をしっかり切って載せ、塩胡椒して挟む。それだけだが、うまい。おいしくするコツは、バターをケチらないこと、挟んだらすぐに食べること。思えばこれも、学生の頃ヘミングウェイの "Big Two-Hearted River" を読んでつくってみたものだ。パンに玉ねぎ挟んだだけ?うまいの?と思ったのだ。
     In the pack he found a big onion. He sliced it in two and peeled the silky outer skin. Then he cut one half into slices and made onion sandwiches. He wrapped them in oiled paper and buttoned them in the other pocket of his khaki shirt.
Ernest Hemingway "Big Two-Hearted River"
「大きな玉ねぎをふたつに切って、外側のすべすべした皮を剥き、半個ぶんをスライスして玉ねぎサンドをつくった」としか書いてないけどね。塩はしたんじゃないかな。あと胡椒ふってバターこってりでつくるとうまいから、ほんと。


15日(木)

オブツサ子3号の初花、開花。


おめでとうおめでとう。3号も大人になったねえ。(昨日と置き場が違うのは、1号に痛ましい事件が起こったから)(犯人はわたし)(本当にすまない)

ここのところ少し寒いせいか、サボ子は今日あたらしい花を開いていないけど、咲いている花の数は昨日と変わらず。

ベランダの衆の世話をしていたら、今季初のミツバチの斥候が来た。窓を開けていたので、部屋の中まで調査、出てきて「お前んとこはなんもないんかい」とでもいうようにわたしの顔のまわりをブンブン飛んで去って行った。ニガウリの種はいま水浸中ですすみませんすみません……



あんことラズベリージャムのホットサンド、コーヒー。
いちご大福があるのだから、とつくってみた。悪くないけど、すごくおいしいというほどでもない。



インスタントラーメン(サッポロ一番醤油ラーメン)。
トッピングはもやし、ベランダ産コリアンダーリーフ、メンマ、九条ねぎ。

やらねばならぬことをやってから、散歩に出かける。いつもどのくらい歩いているのかが気になっていたので、一昨日ついに購入した万歩計(歩数のみ計測するかんたんなもの)をポケットに入れてGO。

地下鉄のひと駅ぶんを歩くと、だいたい1,200歩だということがわかった。途中郵便局やリサイクルショップに寄るなどしつつ、3,000歩ばかり歩いて某有名寺院のある山のふもとへ。このお寺、いまは宝物館の春季特別公開をやっているし(ここの仏像もすばらしいのだ)、拝観するには時間が足りない。登るのはまたの機会にして、あたりを散策することにした。

キランソウにお客さん。


コハナバチの仲間だろうと思うけど、よくはわからない。

なんだかすごい光景。


3年前の台風被害の跡なのだろう。大きなサクラが咲いているのが不思議なことのように感じられる。

小さなサンショウの木


ワラビが出ている斜面があるけれども、そんなに数が多くないので採らずにおく。少し離れたところにイワヒメワラビが生えていた。


芽出しの様子はワラビによく似ているが、全体が黄緑色でさらに毛深い。

ノミノフスマ


よく似たハコベと比べると、全体に毛がないのと萼片よりも花弁の方が長いのとで、すぐそれとわかる(帰化植物で、萼片よりも花弁の短いノミノコブスマというのもあるらしいが、まだ見たことはない)。

トキワハゼ


ムラサキサギゴケ


よく似ているこのふたり。トキワハゼは匐枝を出さず、花の下唇は白っぽくて上唇の切れ込みが浅い。サギゴケは匐枝を出して横に広がり、花の上唇は上に反って切れ込みが深い。

ツボスミレ


ヒメスミレ


実がついている。

この辺のウグイスはホーーーーホケキョと上手に鳴いている。仕上がった感じ。がんばれ。

さて、ぼちぼち帰途に。某有名寺院の北門から出て、西に向かう。いつもの散歩コースの川沿いに帰ろうと思ったが、住宅街に迷い込んでなかなか川に出られず、挙句に別の某有名寺院に来てしまった。こんなところにあったのか。こんどあらためて訪れることにしよう。ここまで来たら地下鉄駅を見つけるのはたやすく、ようやっと川へ出ることができた。次は川沿いに行ってみても面白いかもしれない。

Y川沿いに、いつもの散歩コースへ。

シロバナタンポポ


アカバナユウゲショウ


セリポイントに行ってみたが、やはりセリがまったくなかった。春先にはあったのに。まさか、ほんとうにだれかが根こそぎ持っていったのか?(まあ違う場所にはあるんだけどね) 落胆しつつ、その近辺の野草を観察。

オオカワヂシャ(特定外来生物)


ナヨクサフジ


イヌガラシ


野草を見ていると、子供連れで、大きなプランターを抱えて川に降りてくる人がいた。プランターにはアヒルが入っている。「こんにちはー」とにっこりされたので、「こんにちは。お散歩ですか? 可愛いですねー」と笑顔を返した。その方はズボンのすそをまくり、靴を脱いで、プランターからアヒルを抱き上げて川に入っていかれた。子供さんは「ザリガニをとる!」と石をひっくりかえしている。アヒルは楽しそうに水浴びをしていた。しばらく遊んで、「もう帰るよ」と抱き上げられたアヒル、プランターに入れられる際に足をじたばたさせてて最高だった。

そして恒例のササバギンランパトロール。


きましたね。今日数えたところ、8か所に出ていた。これまででいちばん多い。どんどん増えてくれるとうれしい。それと去年盗掘したヤツの買う園芸用土の袋には、もれなく穴が開いていてほしい(©某呟き処のフォロイー様)。

暗くなる頃に帰宅。気になる歩数は18,146歩であった。ま、そんなもんか。



ノビル入り湯豆腐。


16日(金)



ツナマリネとキャベツのホットサンド、生姜紅茶。
ツナマリネは、こっち( → 鳥頭料理帖 「さばサンド」 )で紹介しているマリネを、さば缶のかわりにツナ缶でつくったもの。それに茹でキャベツを混ぜてフィリングにした。やはりレモンたっぷりがうまい。

晩は、残った茹でキャベツ入りツナマリネをアテにビール少々。


17日(土)

朝は野菜ジュース(伊藤園 1日分の野菜)。

ずっと雨が降っているので野草を採りに行けず、買いものに出るのも億劫。ここは乾物やら保存食やら常備菜やらでナニするか。

ということで、昼のありあわせ定食


切り干し大根の炊いたの、フキの葉の佃煮、イタドリのきんぴら、白飯、赤かぶの甘酢漬け、巣ごもりたまごの味噌汁。
イタドリはあく抜きして冷凍しておいたものを使用、たまごの巣はキャベツで、もちろんだしじゃこも具の一員。

3時のお茶


こないだテントウムシのさなぎをたくさん見たってんで、しまい込んでいたのを出してきた蓋&茶こし付きテントウムシちゃんマグで、昨日むしってきたスペアミント茶。爽やか。

そして明日以降のおやつを焼いた。


紅茶のマフィン。吉川文子さんのレシピ( → 「オイルで作る紅茶のマフィン」 )で、レシピにはないラムレーズンをトッピング。マフィン型6個ぶんの分量だったが、うちにはマフィン型がないので、4個持っているプリン型を使うとして、あと残りはどーすっかなーと思ったときに目に入った、アルミのパウンドケーキ型に紙カップをふたつ敷いて種を流し、もたれ合いさせることでことなきを得た、と思ったが、当然膨らんで上部が一体化した。大丈夫、割ればいいのだ。食べるのはわたしだけなので無問題。

晩は常備菜をアテに湯割り焼酎少々。寒かったでな。


18日(日)

朝は野菜ジュース。



貧乏人のスパゲッティ。
フライパンに叩き潰したにんにくとオリーブオイルを入れて弱火にかけ、油に香りが移ったらにんにくを取り出す。たまごを2個割り入れて極弱火で焼く。いい具合に焼けたらひとつは取り出し、もうひとつはひっくり返して反対側も焼く。焼けたらへらで適当にくずして火を強め、茹で上がった麺と適量の茹で汁を加えて混ぜる。味をみて物足りなければ塩を足し、胡椒と粉チーズ、取り出しておいたにんにくを加えて(入れなくてもいいけど、好きなので入れちゃう)皿に盛り、取り分けておいたたまごを乗せて追い粉チーズ&オリーブオイルで完成。「貧乏人の」というけれど、贅沢だよねえ。贅沢品なので、コレステロール量とかそういうことは考えない。

おやつ


紅茶のケーキマフィン、コーヒー。

晩は、スーパーの惣菜売場で半額になっていた揚げ出し豆腐、ビール少々。


19日(月)

朝はケーキマフィンとコーヒー。

午後、ササバギンランパトロール兼野草観察兼食材採集。イソヒヨドリがいい声で鳴いている。

カンサイタンポポにホソヒラタアブ


子持縞柄が粋なお方。

カキの若葉の美しいこと


シバ


スズメノヤリ


イネ科の花は虫に来てもらう必要がないので地味だけど、けっこう愛らしい。

ブタナ


ベニシジミ


なんかいろいろいる


ブタナの花にコハナバチの仲間(たぶん)、花の下にはメガネドヨウグモが長くなっている。おまけに背景にはベニシジミがぼんやりと。

ヤセウツボ


アメリカフウロ


実物はもう少し色が濃かった。

シロツメクサ


モモイロシロツメクサ


ムラサキツメクサ


ツメクサの皆さんをグラデーションで並べてみた。

ここいらで川を離れて少し東の神社にお詣り(わたしはときにお寺や神社に「お詣り」したというけれども、とくに何かをお願いしたり祈ったりしているのでなく、たいていはお賽銭をあげて「こんにちはー」くらいのことを心の中で思っている程度なので、どっちかというと「挨拶」)。境内のどこかにいるウグイスがホーホキョキョヒと鳴いていた。なんど鳴いてもホーホキョキョヒ。がんばって仕上げていってください。

神社の近くの道端にノミノツヅリ


川に戻り、食材を採りながら帰ることにする。

セイヨウカラシナの中に少し混じっていたハマダイコン


脇芽を少々いただいていく。ほかにセリも生えていたけど、あまり香りがなかったので採らないでおく。

オオイヌノフグリ


ヤブジラミ


マツバウンラン


カエデ


すでに種ができているものもある。

いつものセリポイントには、やはりセリはなかった。ここではカキドオシを採り、別のポイントでセリを採った。

そしてササバギンラン


開いてきましたね。

本日の収穫


ハマダイコン、セリ、カキドオシ、ノビル。

カキドオシは重量の半分の氷砂糖とともにホワイトリカーに漬けこむ。


ハーブ酒の要領だけど、どんなものができあがりますか。

晩酌


アテはハマダイコンのおひたし。


20日(火)



カレーうどん。
トッピングはベランダ産コリアンダーリーフ。花の準備を始めたので、硬く香りが弱くなってきた。そろそろ採るのは終わりにして、花を咲かせてやろう。

サボ子は絶好調。


3番は終わったが、ふたつ新たに開いたので、15輪の花が咲いている。

オブツサ子3号の2番開花。


1号は22番、2号は7番まで。ニガウリ種が発根したので、土に植えてやらねば。

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