2018-11-20

日々雑記 2018 Nov. #2

11日(日)




オリーブオイルのロールパン、あんずジャム、紅茶。
本日も朝は軽めに。なぜならタイ香らない米の試食会だから。

カレーは豆のと魚のをつくりつつ、頃合いを見て鍋にたっぷり湯を沸かし、さっと洗ったタイ米1合を投入、底にくっつかないようにときどき混ぜて、中火で10分ほど茹でる。


湯を切って米を鍋に戻し、蓋をして弱火にかけ、ぴちぴち音がしたら火を止めて蒸らしますってえと、


こう。味見してみると、かすかにナッツのような香りがあって、甘みが少ない。間違いなくココナッツミルク煮込みに合う。


マスールダール、さわらのココナッツ・タマリンド・カレー、にんじんのごまサラダ、タイライス。
ベランダのコリアンダーにはハダニがついてしまって虫の息なので、カレーには乾燥コリアンダーリーフを乗せた。香らない米のごはん美味しい。フィッシュカレーとの相性が抜群なうえに、軽いのでいくらでも食べられ、これは油断すると1合ペロリコースだぞと思っていたら案の定。晩めしはカオパットだ!とウキウキしていたが残りごはんがないことにはどうにもならない。

インディカ米はジャポニカ米とは美味しく食べる食べ方が違うのであって、「違う」を「優劣」で語るわけにはいかんよ。

食後はチャイと真菌小説。


正直イケてるのかどうかわからない取り合わせ。


12日(月)




シナモンロール、コーヒー。

夜、オリン・グレイ&シルヴィア・モレーノ=ガルシア 編『FUNGI 菌類小説選集 第Ⅱコロニー』(野村芳夫 訳 P ヴァイン)読了。以下、「第Ⅰコロニー」のものともども、読書メーターに書いた感想を転載。

第Ⅰコロニー。
菌類と相性がよいのはどうもホラー・SF・幻想かと思って読んでいたら、ラヴィ・ティドハー「白い手」のようなヘンテコな年代記は発生するわアンドルー・ペン・ロマイン「咲き残りのサルビア」のようなカラっとしたものが出るわで意外と油断できない。巻末に収められたジェーン・ヘルテンシュタイン「野生のキノコ」は、スラブ系移民の家族の仄かに哀感のただよう思い出を描いてしみじみとよかった。わたしの中できのこ狩りが孤独・郷愁と結びついているのは、ひょっとしたらビクトル・エリセ監督のいくつかの映画のせいかもしれないなんて思った。




第Ⅱコロニー。
第Ⅰコロニーに続いて読了。「菌類に寄生される恐怖」にはちょっと食傷気味、ではあるけれども、菌類がわれわれにとってよくわからない生を営んでいる存在であるからには、こうした物語が多く生まれるのは仕方のないことかもしれないし、それぞれはよくできていると思う。ダニエル・ミルズ「黒花の微塵」はそのなかにあって出色。無駄なく切れ味鋭く、しかも笑わせるポレンス・ブレーク「菌真者への手紙」、肝っ玉母さんが頼もしいニック・ママタス「すべての真ん中を貫く孔」、最後の一文の美しさが際立つレアード・バロン「ガンマ」が好きだ。



ユニークな視点のアンソロジーはいいね。

明日の朝用に、小鍋に湯を沸かし、スティールカット・オーツと塩を入れて軽く煮ておいた。円城塔『Self-Reference ENGINE』を少しだけ読んで就寝。


13日(火)




燕麦粥。
昨夜準備したものを5分ほど煮て、インスタント味噌汁(しじみ)で味つけ。

夜、買いものに行って特売のアボカド、チーズ、バナナ、チョコレートなどとともに、4枚切りの食パンも買ってきた。ホットサンド再開だな。


14日(水)

美術館で、大きな、背中側は黒く腹側が白い蜂が展示されているのを見ていると、外からスズメバチが入ってきて、展示されている蜂のガラスケースに侵入した。えっ、なんで中に入れるの、ヤバくない?と思ってハラハラしていると、両者は激しく戦いはじめた。えーどうなるのこれ?と思いつつ見守っていたら、蜂たちはケースから飛び出し、なぜかわたしの右手の甲に戦いの場を移した。嫌あああああっ!てな夢を見て午前3時ごろ目が覚めたのだが、そのまま眠れず2時間過ごした挙句、諦めて灯りをつけて、寝る前に読んでいた円城塔『Self-Reference ENGINE』の続きを読んだ。




アボカド・トマト・チーズのホットサンド、紅茶。
トマトの残りは、炒めたにんにく、しょうが、玉ねぎ、じゃがいも、パプリカと土鍋で煮込んでおく。使用したスパイスはターメリック、粉唐辛子、パプリカ。




チーズとうもろこし団子汁。
コーンフラワーとシュレッドチーズを合わせて熱湯で練った団子(vori vori)を、朝煮ておいたスープで煮込んだ。やわらかで優しい味がする。量は適当(粉に対して見た感じ半分弱のチーズでつくった)。あとで調べたら同量でつくるレシピもあったので、つぎはチーズを増量してみよう。

朝、寝の足りないアタマで読んだ『Self-Reference ENGINE』、わかってるつもりで読んでたけど、あらためて読み返してみたらぜんぜんわかってなかった。といって面白くないかといったらそんなことはなくて、非常に面白い。そういえば『これはペンです』もめちゃくちゃ面白く読んだのに、いざなにか書こうとしたらなんにも書けなかったりして。「わかる / わからない」と「面白い / 面白くない」は必ずしも重ならない。

朝の残りのアボカドをアテに、ビール少々飲んで寝る。


15日(木)

朝は恒例のおにぎりアクション。


舞茸おこわ、梅こんぶ。

行きのバスの中で、メガネのあたりでなにかがちらちら動いているのではずしてみたら、小さいクモが窓とわたしの間に巣を張ろうとしているようだった。わたしは動物と認識されていなかったのか。

仕事帰り、いつもの食堂を覗いたらめちゃ混みだったので、旧東海道をいつもとは反対方向に行ってみた。ピンとくる店はなかったが、なかなかいい感じの通りだった。

六角堂あったし。


100均あったし。



腹が減っていないときにゆっくり散策したいが、今日は後戻りして、いつもの食堂へ。


きつねうどんとおいなりさん。
これで540円ですよ……ってまたお揚げがかぶってしまった。ええ、たまごとじうどん頼んでおいてだし巻き取ってくる(※惣菜などはショーケースから勝手に取ってくる形式で、お勘定は自己申告)ような人間ですよ。

食堂を出て、外のベンチに座る。目の前がきらきら光っている。




16日(金)




チョコバナナのホットサンド、コーヒー。
明治ガーナ・ブラックチョコを包丁で刻んだのを使った。チョコスプレッドより多少面倒だけど美味い。


17日(土)




焼きさば、白菜漬け、白飯、もやしの味噌汁。
焼きたてのさば美味い。ここに大根おろしがあれば最高なのになあ。塩さばは片身2切れ入のパックを買ったが、1切れ焼くのも2切れ焼くのも手間とガス代は同じなので、ぜんぶ焼いた。残りは明日使う。

今日は大阪南部へおでかけ。日本最古のダム式ため池などを見に行くのだ。「など」といったが「狭山池博物館」以外に何があるのかは知らない。まあいいお天気でよかった。すでに地球2周分の距離を走行している格安レンタカーでGO!

昼過ぎに着いた。狭山池。


レジャーシートを敷いてお弁当を食べている家族、凧揚げする人、ランニングする人などでにぎわっている。近所にこういうとこがあるといいな。それにしても腹が減った。いったんここを離れ、昼めしをば。なつかしい感じのお店のサービスランチ。


腹を満たして博物館へ。


ハトがオブジェのように。


末永雅雄先生像。


どんな方?


わからない。

「いかにも」な安藤忠雄デザインの建物。



屋上の池から、たぶん1時間に1回水が放流される回廊。


風向きによってはしぶきがかかる。(かかった)

中に展示されている狭山池北堤の断面。


手ぬぐい買っちゃった。


おそらくおわかりいただけるものと思うが、購入の決め手は右下のゲージである。

館の見学を終えて、池のほとりをぶらぶら歩きしていると


謎の小動物出現。イタチかと思うのだけど、ちょっと小さくて、大きめのリスくらい。なんだろうなと見ていたら


猫登場。


猫が2匹に。危うし小動物。


猫出る! 小動物逃げる!


逃がしたか……


ちぇっ

午後4時過ぎに狭山池を出発、道が混んでいたり間違えたりで、京都に着いたのは8時を過ぎて。むかし映画館の帰りに寄ってたお店で晩めし。


ボケボケ写真でなんだが、いか焼きそば、ミックスお好み。満腹。


18日(日)

昨夜食べすぎたので、朝は紅茶のみ。あったかいお茶おいしい。

昼は昨日の焼きさばを使った炊き込みごはんにする。
フライパンで玉ねぎ、ピーマンを炒め、洗ったインディカ米を加えてさらに炒め、ざく切りキャベツと、生トマトは今ないのでトマトペーストを加えて、しばらく炒めてから土鍋に移し、焼きさばを乗せる。米を炊く水を先ほどのフライパンに入れて火にかけ、こびりつきをきれいにこそいでから土鍋に。


蓋をして炊く。


炊きあがり。しゃもじでさばの身をほぐしつつ、底から混ぜるとおこげもできている。


さばライス、インスタントはるさめスープ。
うまーい。粉唐辛子を入れたり、カレー味にしてもイケるなこれ。なんとなく自信がなかったのでやらなかったけど、急な温度変化に強い土鍋だったら、最初から土鍋ひとつでやってもいいと思う。金属鍋なら、もちろんのこと。

おやつ


豆乳マサラチャイ。

伯母さんのつくった里芋とかぶとブロッコリー、叔父さんのつくった大根とじゃがいもと柿、母がつくったたくあんと干し大根葉とどくだみ茶を送ってもらった。

とりあえず、大根を1本、皮ごと切って炒め、無臭にんにく(叔父さん作)を刻んだのを加えて水、酒、味醂、砂糖、醤油、コチュジャンで煮込んだ。


これはひと晩おいておく。

晩酌


かぶの皮の塩もみ柚子茶和え、かぶと柿の甘酢和え、キリンラガー。


19日(月)




トースト、コーヒー。

晩酌


昨日煮ておいた大根、サッポロクラシック。
大根がほろほろで美味い。


20日(火)




白菜漬け、里芋ごはん、かぶの味噌汁。
里芋は伯母さん作。ねっとり美味い。今日がおにぎりアクション最終日なので、昼用におむすびにしておく。


味噌汁はスープジャーで持っていくとかぶが溶けてしまうので、コンビニでカップスープを買うことにする。

今年は怪我のせいもあって、おにぎりアクションほとんどできなかったな。

円城塔『Self-Reference ENGINE』途中。「Freud」読んでるあいだずっと笑ってた。「祖母の家を解体してみたところ、床下から大量のフロイトが出てきた」という書き出しからしてもういけない。「地下から出てくるならそれはお前、ユングじゃないのか」とか。「泥舟の助け舟を出す」など、ぜひ積極的に使っていきたいフレーズである。

2 件のコメント:

  1. 自分は大阪南部出身の人間ですので、狭山は懐かしいです。
    昔、狭山池のそばに「さやま遊園」という遊園地がありまして、
    とくに夏場はプールが盛況で、幼いころ何度も通いました。
    (残念ながら現在は既に閉園。)
    池の雰囲気が良いですね。

    博物館は行ったことがないので、一度訪れてみようと思います。
    安藤建築の壁のイメージと一体になっているハトが素晴らしい 笑。
    都市部には意外とイタチやらタヌキやらが生息しているらしいですが、
    なかなか写真に撮る機会はないので、この謎の小動物の写真は貴重ですね 笑。

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    1. れぽれろさん、コメントありがとうございます。

      そうなんですよ、さやま遊園! わたしも名前は知ってるんです! 遠いので行く機会がないまま、閉園してしまいましたねえ……
      池はすごくよかったです。古代はこのあたりが中心地だったんだなーと感慨にふけりました。近所にこんなとこあったらいいのになあ。バーベキュー禁止なのは残念ですが、お弁当持って行って、池を眺めながら食べられたらかなり幸せな気分になりそうです。

      博物館、なかなか面白かったです。
      ハトは……おまえ狙ってるやろ、と思うほどなじんでました。
      謎の小動物は、やっぱり小さいイタチなんじゃないかなと思いました。知らなかったのですが、ニホンイタチは外来種に圧迫されて、絶滅が危惧されているとか。ヤツがなんなのかはわかりませんけど。

      機会があれば、ぜひ狭山へ。やっつけ感あふれるイメージキャラクターがお出迎えしてくれますよ(笑)。

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