2017-03-31

日々雑記 2017 Mar. #3

21日(月)

お昼は昨日の味噌汁の残りでにゅうめん。


腹具合も落ち着いてきたので、グレープフルーツをば。


皮むいてタッパーに詰めたら、なんというか明太子感があるな。


22日(火)

某呟き処で地味に流行っているので、ちょっと替え歌つくってみた。


……最後の「天、天、天鼓雷音 戒、戒、戒」のとこ、「弁天 天鼓雷音」にすればよかったな。(いまさら推敲)

シオドア・スタージョン『輝く断片』読了。以下読書メーターに書いた感想。

軽く愛らしい「取り替え子」から緊張感漲り痛ましい「輝く断片」へ、速度と重量を増していく構成には頷くしかないのだけど、「ミドリザルとの情事」、「旅する巌」は、どうにもやっつけ感がある。「君微笑めば」、「ニュースの時間です」は、ものごとに容易に理由付けすることの危険さを描いているともいえるか。「マエストロを殺せ」は、E. A. ポー風味だけど面白く読めた。「ルウェリンの犯罪」、「輝く断片」は、周囲から軽くあしらわれている人々が、ひそかに生の拠り所としていたものを奪われるさまが、ひどく痛ましい。この二篇が白眉。
「ミドリザルとの情事」の登場人物、フリッツの、理解者を自負していながら、当事者からの異議申し立てには聞く耳を持たない人物像は興味深いし、テーマ自体はとても今日的で重要なものだと思うんだけども、「旅する巌」ともども、そのオチはちょっとアレじゃない?とってつけたようにしか思えませんけど?という。


4309621864輝く断片 (奇想コレクション)
シオドア・スタージョン 大森 望
河出書房新社 2005-06-11by G-Tools

23日(水)

昨日仏教用語で駄ジャレやったら、フォロワーさんの数がごんごん減りましたが、仏罰が当たったのでしょうかね……

武田圭吾『コメントする力』(PHP研究所)読了。情報の扱い方の入門書として、たいへんよい本だと思う。リテラシー低い人は思った以上にいるからなあ……

4569811388コメントする力
竹田 圭吾
PHP研究所 2013-08-27by G-Tools

24日(木)

こないだうっかり空焚きしてしまった鉄瓶の錆が気になるので、錆対策に打って出た。


まずは緑茶を煮ると同時に、茶を含ませたキッチンペーパーで外側をぽんぽん叩く。30分ほど煮出したら火を止めて、煮汁が冷めたら捨てて水を入れ、また煮出すこと3回。今日はここまで。


25日(金)

茶を煮た鉄瓶で水道水を沸かして捨てること2回、そのあと手っ取り早く湯垢をつけるための秘策、超硬水コントレックスを投入。しばらく沸騰させているとモロモロとミネラル分が浮いてくる。これは期待できる。さて、湯をポットに移すと


なんということでしょう、たった1回でこれだけ湯垢が!ってもとの状態の比較画像がないのでどうしようもないけど、この数年間毎日使い続けてきて、うっすらついただけだったので、この白さは驚きなのだ。白湯を飲んでみた。うん、微妙に顔が歪んでくるお味でございますね。珈琲を淹れるのに使いましょう。見るとマグカップにも、ポットの内側にもポツポツとライムスケールがついておる。恐るべし、コントレックス。

今日もネット接続がブツブツ切れるので、モデムの電源ぶっこ抜いている間に、枡野浩一『石川くん』(集英社文庫)を読んでしまった。歌人による石川啄木評、なかなか鋭いですね。

408746153X石川くん (集英社文庫)
枡野 浩一
集英社 2007-04-20by G-Tools


26日(土)

お昼はうどん。


腹具合はだいぶよくなったのだけど、安かったので調子に乗って買ってしまったうどんがあと5玉あるので。迫りくる消費期限……




うすいえんどうがお安かったので、高野豆腐とたまごとじ。それにしても高野豆腐の味つけは、5回に1回くらいしか成功しない。なんて話題で話をしていて、これ最初に出来上がり分量で味を決めておいて、そこに出汁を足してから高野豆腐を入れて煮ていけばいいのでは、という解決策が見つかった。ブレインストーミングって大事。


27日(日)

朝うどん


山椒味噌うどん。茹でたうどんに、母作の山椒味噌を水でゆるめて温めたのをかけて、ねぎを乗っけてぐるぐるかき混ぜて食うべし。うまし。

昼うどん


生醤油うどん。茹でたうどんに、花かつお、ねぎ、すりごまを乗っけて醤油をかけてぐるぐるかき混ぜて食うべし。うまし。

藤村シシン『古代ギリシャのリアル』(実業之日本社)読了。以下読書メーターに書いた感想。

古代ギリシャと現代ギリシャが断絶しているというのは、いわれてみればたしかにそうで、そういえば自分はそのことをきちんと考えてみたことがなかった。そのあたりから説き起こされていることが、一般向けの著作として素晴らしい。神々と人間との関係性、宗教儀式へのかかわり方に見られる古代ギリシャ人と日本人の姿勢の近さ、最高神ゼウスがなぜ世界一の浮気男になったかなど、非常に興味深く目から鱗が落ちる思いがした。語りなおされたものを通して知ることの多い古代ギリシャ、そのリアルな姿を知ってほしいという著者の熱意と愛が溢れている。



4408133620古代ギリシャのリアル
藤村 シシン
実業之日本社 2015-10-15by G-Tools

実は1週間前に出しておかなければならなかった書類を今日出した。自分のあまりのダメさ加減に(だけじゃないけど)頭痛がしてきたので、かんべむさし『ポトラッチ戦史』(講談社文庫)を読む。選書に深い意味はない。はじめの2篇「ポトラッチ戦史」、「ママが死んだら」を読んだが、スラップスティックものだと思っていたのだけど、予想外にブラックで面白かった。(1979年の本で、古書しかないんですが)

4061361457ポトラッチ戦史 (講談社文庫 か 4-1)
かんべ むさし
講談社 1979-09by G-Tools


29日(水)

二度寝してしまった。なんでか不思議なのだけど、二度寝したときに見る夢は、たいてい悪夢だ。今回は大邸宅の庭で理不尽な働かされ方をする夢でございました。やあね。

ケネス・クラーク『名画とは何か』(白水社アートコレクション)読了。名画は観る者によってちがうのでは、という誰もが抱きがちな印象に、いやいや、そうじゃないんだよと平明な言葉と深い学識をもって解き明かしてくれるのが爽快。(読んだのは白水社アートコレクション版だったけど、現行のちくま学芸文庫版を貼っておきます)

4480096841名画とは何か (ちくま学芸文庫)
ケネス クラーク Kenneth Clark
筑摩書房 2015-08-06by G-Tools

今日はどうも食欲がなく、テキトーに野菜を煮込んだスープを、カフェオレボウル一杯分食べただけだった。うどんを食べてしまわないといかんのだが。


30日(木)




ねぎとしょうがの煮込みうどん。

午後、所用で京都駅近辺へ。前回は行ってみたら売ってなくて、さすが人気商品は売り切れるのも早いなと納得していたら、実はその日は発売日の1日前だったという間抜けな思い出のある「京都駅140周年記念弁当」を見に行ってみる。ありました。今日は買わないけど。次回行くのは午前中なので、買って公園かどこかで食べてもいいな。

用を済ませてから、注文していた本を取りに四条まで行くことにしたのだけど、暖かいので歩いていくことにする。

前から猫がとことこやってきたのだけど、どうも通りたいところにわたしがいるようで、


電柱の陰に隠れる(写真は隠れようとしているところ)。そして顔だけのぞかせて「なんだよあいつ」という感じで見てくる。めっちゃ見てくる。「行けよう、どっか行けよう」って念じてる(たぶん)。が、わたしはわたしで、これを撮りたかったので、


「ちょっと待っててくれたらすぐ退くから」と念を送る。


念じ方が足りなかったらしく、諦めて道を渡る猫。すまぬ。

桜が咲いてた。


10年ほど前に廃校になった旧成徳中学校(現在はNPO団体等の利用する施設となっている。校舎は1931年築)の桜。「春めき」という早咲きの桜で、卒業生が見られるようにと南足柄市の方から寄贈されたのだそうな。

頼んでいた本と、ほかに一冊買って帰る。



31日(金)




ミルクコーヒーと「ビゴの店」のブラウニー。
このブラウニー、美味いのだ。賞味期限は2か月ほどなので、見かけたらいくつか買っておくことにしている。




きざみうどん。あと残りひと玉。さすがに飽きましたよ。

ケネス・クラーク『名画とは何か』を読んだので、同じ著者の『絵画の見かた』を再読している。わたしの絵の見かたを変えた本。このあと、もしかしたら今一度、わたしの絵の見かたを変えてくれるかもしれない本を読む予定。


456007366X絵画の見かた (白水Uブックス)
ケネス・クラーク 高階 秀爾
白水社 2003-12-11by G-Tools

2017-03-20

日々雑記 2017 Mar. #2

11日(土)

またこの日がめぐってきた。毎年のことだけど、わたしはあの時間に黙祷はしない(といって、もちろん、あの時間に黙祷する人々に対して、わたしは反感などまったく持っていない)。災害を体験していないわたしはわたしで考えて、勝手に亡くなった方々を悼み、被災地の復興を願う。ささやかながら寄付もする。今のわたしはあのころよりも貧乏だし、かの地は遠いしで、なかなかかなわないけれども、あの年の初夏、美しい新緑の季節に旅行しようと計画していたかの地をいつか訪れることを夢見ている。それはこの日、この時間に限られたものではない。だから「黙祷をささげましょう」なんて、あなたがたの体面を保つために、おざなりに形式を強要しないでほしい。頼むから。


12日(日)

法事の日の朝は、般若心経&御詠歌ではじまる。不慣れなウチの父が先達をやるとだんだんテンポが速くなっていくのが面白い(とか他人事にしてる場合ではないのだろうな)。坊さまに来ていただいて経をあげていただいたあと、寺に移動。暖かい日だけど、さすがに寺の本堂は天井が高くてひやっとしていた。昼過ぎにお斎。わたしのぶんは事前に連絡して、素うどんにしていただいた。麵好きの姪っ子たちに羨ましがられたが、わしゃキミたちが羨ましいんじゃよ。

夜、帰洛。帰りの電車で岸本佐知子 / 三浦しをん / 吉田篤弘 / 吉田浩美『『罪と罰』を読まない』(文藝春秋)を読んだ。ドスト氏の『罪と罰』はたしかに読んだ(それも2回)はずなのに、なぜか記憶が怪しく、読まずに語る四人の妄想炸裂推理を楽しむことができた。しかし記憶がたしかであれば、さらに楽しめたことだろうと思う。読後の座談会では、さすがは読み巧者の面々、鋭い指摘が相次ぎ、あれってこんなに面白い本だったのかと目を開かされた。あと、あれ笑ってよかったんだなあ。当時、若かったわたしは、近代文学史に輝く傑作というからには、真面目に読まなきゃと思っていた(いまはそんな風に考えたりしてません)ので「なんだこれ」と困惑したのだった。この本、最初から最後まで面白かったけど、特に笑った発言は、「出てくる人がみんな頭おかしい」(三浦氏)と「わたし、読んでいるあいだ、『いきなり帰るマン』っていうあだ名をラスコにつけてたんですよ」(岸本氏)。あー、そういやラスコーリニコフって、他人との話の最中に、いきなり帰ったり失神したりしてたわ、うん。これは『罪と罰』、再読せねば。


4163903666『罪と罰』を読まない
岸本 佐知子 三浦 しをん 吉田 篤弘 吉田 浩美
文藝春秋 2015-12-12by G-Tools


13日(月)

うーん、今日は胃も痛い。ということで砂鍋デビュー戦は、粥。


土鍋炊きの粥はよいものですね。しかもこの鍋は手付きなので扱いやすくていい。腹具合がよくなったら、ごはんを炊いてみよう。

昼は素うどん。


午後、本の仕分けに着手。段ボール5箱ぶんの処分本が出た。それでもまだ本棚に入りきらない本が7箱分ほど。いや、まだ押し入れの中を見てないから、もっとか。

ホコリと花粉で鼻がたいへんなことになっている。腰も危うくてもうヨレヨレ。

粥を食べて布団に入る。


14日(火)

昨夜眠れなくて、アデライダ・ガルシア=モラレス『エル・スール』(インスクリプト)と、アダム・カバット監修『芋地獄』、棚橋正博監修『人魚なめ』(小学館)という、めちゃくちゃな取り合わせの読書をした。以下覚え書き。

『エル・スール』はビクトル・エリセ監督の同名映画の原作。静謐なトーンは映画と共通するものだったが、父と娘の相互の感情の深さと孤独は、映画のほうにより強く感じられたように思う。また映画版では、娘が南(スール)を訪れるエピソードが省かれているためか、父の謎がさらに大きい印象あり。彼が決して故郷に帰ろうとしない理由を「政治的な理由」であると告げる人物が映画版にはいるということも、謎を増す要素であるかもしれない。小説版では、彼が隠していた手紙に、これが理由であるのだろうと思われることがはっきり書いてある。登場人物や設定は若干の相違があるのだけど、娘が子供のころ、父に探してほしくてベッドの下に隠れるエピソードは共通している。娘の姿が見えなくなったと家のなかが大騒ぎになるが、父はそれを知りながら書斎から出てこず、その後父娘の関係が変わっていく契機になる場面。小説版ではただ書斎から出てこないだけだが、映画版ではたしか、床をゆっくり何度も杖で叩く音が書斎から聞こえていた。彼には彼の大きな苦痛があるのだということをその音が伝えているように感じられた。まあ、長いことこの映画を観ていなくて、そのあたりなんともいえないので、ぜひ観なおしたい。小説版については、実はわたしは全編モノローグで、それも誰かに向かって語りかけるスタイルの小説は苦手なのだけど、本作は佳品と感じた。「私たちは影でないものなど愛せるのだろうか」(ヘルダーリン)というエピグラフや、「私たちに共通するのが悪という要素であることによって[も]、あなたと私は一心同体という気がしていました」という部分の、この「悪」ということについて考えてみないといかんなと思うなど。

4900997218エル・スール
アデライダ ガルシア=モラレス Adelaida Garc´ia Morales
インスクリプト 2009-02by G-Tools

B00VRGXLU2エル・スール HDマスター [DVD]
IVC,Ltd.(VC)(D) 2015-06-19by G-Tools

『芋地獄』、『人魚なめ』は、黄表紙スゲー!という感想。とくに山東京伝がブッ飛んでる。「人魚なめ」(原題:「箱入娘面屋人魚」 山東京伝 作 北尾重政 画)の人魚は、浦島太郎が乙姫さまという妻がありながら、遊郭の鯉との間になした子で、しかも龍王にバレたら怖いってんで品川沖で捨てた、ってサイテーですねこの男は。しかし黄表紙本は、見る機会があっても文字が読めなかったりするので、こういうの、ほんと助かりますね。『芋地獄』所収の「化け物の嫁入り」(原題:「化物の娵入」 十返舎一九 作 勝川春英 画)、結納の品のひとつが「自らの金〇(八畳敷きのアレね)でぐるぐる巻きにされて水引をかけられた狸」……絵面がスゴい。ちなみにこの狸が扉絵。祝宴の座敷は、その狸の〇玉を、八畳に広げて、その上で……なんというかすごい。

4093882975江戸マンガ 1 芋地獄: 芋地獄/人魚なめ
アダム カバット
小学館 2014-06-12by G-Tools

4093882983江戸マンガ 2 人魚なめ: 妖怪大集合
棚橋 正博
小学館 2014-06-12by G-Tools


15日(水)

朝うどん


素うどん(つゆは昆布茶+醤油)。

昼うどん


ねぎ煮込み。

晩うどん


白菜も入れてみた。

うどん飽きたな、さすがに。


17日(金)

昨夜12時前に就寝、3時前に目覚める。努力はしたけど眠れず、起きて作業することにした。7時ごろ眠気がきた(遅いよ)が、午前中には仕上げてしまいたいので、作業続行。
昼前には仕上がったので、昼から外出。交通費を節約すべく30分歩いてJR駅へ。

行った先で目的地が見つからず、ぐるぐる歩くこと30分、「ここか!?」と思って訪ねた先で、「ここじゃないです」といわれ、がっくり気落ちしたけれども、よく間違われるらしく、そこの方が丁寧に道を教えてくれたうえに、あらかじめ用意してあった地図を下さった。ありがとうございました。

用事を済ませ、電車で最寄りのJR駅まで帰り、そこからまた30分歩いて帰宅。あれやこれやで緊張したこともあり、このところついぞ訪れなかった眠気というものに久々に襲撃され、10時過ぎ就寝。


18日(土)

昨夜早く寝ついたけれども、なぜか2時ごろ目が覚めてしまったので、シオドア・スタージョン『輝く断片』(大森望 編 河出書房新社)を読む。最初の「取り換え子」はけっこう面白いが、次の「ミドリザルとの情事」と「旅する巌」は、どうだろう。「ミドリザル~」のフリッツという登場人物の「理解者」である自分に自信があるあまりに、当事者が異議を申し立てても聞く耳を持たないという造形は、かなり興味深いのだけど、オチはそんなに(解説に書かれてあるように)笑えるものだろうか。「旅する巌」なんてやっつけじゃないの?と思ってしまうくらいだし。

4309621864輝く断片 (奇想コレクション)
シオドア・スタージョン 大森 望
河出書房新社 2005-06-11by G-Tools

夜が明けてまいりました。粥とうどんには飽きてしまったし、腹具合もましになってきたような気がするしで、朝はスープにしてみた。


じゃがいもと玉ねぎとカリフラワーのスープ。




やっぱりうどん。そろそろたまごなど入れてみてもいいか。




白粥。おお今日は三食違うメニューだ。


19日(日)

今日は歩いて行けない(不可能ではないけど歩いて行こうとは普通は思わん)場所に出かける。定期を使わなくなってから、用事はまとめて済ますようになったなあ。

まずは京都文化博物館へ。チケットをいただいたので「戦国時代展」と、成瀬巳喜男監督の映画『鶴八鶴次郎』を。博物館の周辺では、アートフリマ開催中。ゆっくり見たかったけれども、お金もってないし、チラ見するだけでさっさと入館。

いや、『鶴八鶴次郎』は凄かった。学生のころに一回観たことがあるのだけど、そのときは「なんか普通の映画」と思ってしまい、それっきり。今回観なおしてみたら、カメラの位置から動きからカット割りから、もうなにもかもが完璧で、あのとき「普通」に見えてしまったのは、もしかしたらそのせいかもと思った。ぜんぜん普通じゃないよ凄いよ。どこがどう、といわれるとものすごく説明しにくいのだけど。「観て!」というしかないですね。心中で、あのときはほんとうにごめんなさいと謝ってしまった。
乱暴な、というかナイーブな言い方をすると、映画や文学(もちろんその他なんでもいいけれども)で、その凄さがわかりやすいものには、どこか飛びぬけて異様だと感じ取れる部分があるものなのではないかと思う。これ以外の選択肢が考えられないほど完璧であると、かえって凄さに気づきにくいというか。
……『鶴八鶴次郎』が凄すぎて、「戦国時代展」をあんまり覚えてませんすみません。

帰りにいつもの書店で、本川達雄『ウニはすごい バッタもすごい』(中公新書)を買い、ダニエル・チャモヴィッツ『植物はそこまで知っている』(矢野真千子 訳 河出文庫)を注文、ホクホクして帰宅。さっそく買ってきた本を開くと


巻末に本川先生の作詞作曲の歌が!7曲も!度肝を抜かれたが、せんせい「歌う生物学者」としてつとに有名なのだとか。動画を紹介してくださった方もいらして、見入ってしまった。いまわたしの頭の中では「いきもーのは円柱形(円柱形っ!)」という歌がエンドレス再生中。どうしてくれよう。

4121024192ウニはすごい バッタもすごい - デザインの生物学 (中公新書)
本川 達雄
中央公論新社 2017-02-19by G-Tools


4309464386植物はそこまで知っている: 感覚に満ちた世界に生きる植物たち (河出文庫)
ダニエル チャモヴィッツ Daniel A. Chamovitz
河出書房新社 2017-03-07by G-Tools


20日(月)

朝は白湯。おいしい。




ねぎたまごうどん。

晩はいよいよごはんを炊いてみることにした。


洗ってざるにあげておいた米、水を鍋に入れ、蓋をして中火にかける。


写真ではちょっとわかりにくいけど、蓋の穴から湯気が出てきたら、ごく弱火にして約10分、ぴちぴち音がしだしたら、10秒くらい強火にしてから火を止める。


覗いてみたいが、ここで蓋を取ってはいかん。15分ほど蒸らすのだ。


はい。


底から混ぜる。


梅干しと白菜の味噌汁といただきました。んまい。

二重蓋の鍋でないとうまくいかないかと思っていたけど、最初だけ気をつけてさえいれば、あとはほったらかしで、吹きこぼれることもなく炊けた。えらいもんだ。それにしても砂鍋、大活躍である。

2017-03-10

日々雑記 2017 Mar. #1

1日(水)

3月に入ったのでもろもろのことに本気を出そうと、LibreOffice Calcで家計簿をつくってみた(要するにいままで放置していた)。自作なので、「書籍費」なんてものを独立した費目として設定できるわけだ。これで支出における書籍購入費用のパーセンテージなんてものを見たりなんかすることができるわけで、ほぼ怖いもの見たさである。保存するときに「家計簿」と名前を付けるのがなんか恥ずかしくて、「おこづかいちょう」にしてみたら、ばかみたいに見えた。「出納帳」にした。


2日(木)

家計簿を微調整しているが、Calcには、Excelにある入力規則で日本語をオフにできるという意外と便利な機能が実装されていないらしいということがわかった。あと結合セルはオートフィルで連続入力できない。ビミョーに使いにくい。日付と曜日は毎回手入力か……
今日は買い物に行ったので、自作家計簿のテスト。まあたいして複雑なモノではないので、動かんかったらおかしいわけだが。しかし、家計簿というのは、無駄な出費を可視化して倹約につながるものであるはずなのに、自作のものが動作するのがたのしくて、いろいろ買ってしまいそうで怖い。とはいえ固定支出(家賃とか、奨学金返済とか)を入力しただけで卒倒しそうになったですよ……せいかつしていくって、きびしいね……


3日(金)

明日食べるフレンチトーストを仕込む。


我が家のフレンチトーストは、たまご液に長時間漬け込んだりせず、あるフランス人に教わったとおり、牛乳にさっと浸してから溶きたまごをからめて焼く別漬けタイプなのだけど、たまには漬け込みタイプもやる。年に1回くらい。別漬けタイプと違って思い立ったらすぐつくれるというわけにはいかないが、これはこれでおいしい。

4日(土)




フレンチトーストとりんごのソテーは全体にシナモンシュガーかけたら味にメリハリがなくなった(そらそうだろ)。飲み物はストレート紅茶。




トゥール豆のスープ。

夜は湯豆腐。深夜、某呟き処で仲よくしていただいている方のラジオ配信を聴く。音楽や文学に造詣の深い方で、興味深く聴かせていただいたわけだが、ライブでまとまった話ができる能力の凄さよ。わたしなどなんにもないところから話し始めると、必ずとっ散らかるので、人前で話をするとき(及び電話するとき)は、話すことをまとめておかないと不安だし、たいてい準備不足で終わったあと再起不能になりそうになるので、ただただ凄いなあと感心していた。とっ散らかるといえば、短文はともかくとして、なにかについてある程度まとまったものを書くときもそうで、あっちこっち思考が飛んでしまうので、とにかく書き散らして、あとからそれを切ったり貼ったりというやり方しかできない。卒論とか修論はそれでほんとうに苦労した。まえにやってたブログでも、映画の感想など観てから半年後にアップしたりするので、ほんとに誰の役にも立たないブログだったとしかああまた再起不能になりそうだ。


5日(日)

布団に入ったものの、どうにも眠れなかったので眠ることは諦めて、確定申告書作成やら8日締め切りの仕事やらをしていたら夜が明けた。昨日のフレンチトーストの残りを食べてから本を読み、少し眠った。




ねぎたまご炒飯と、インスタントのがごめ昆布入りスープ。仕事の続きをしようと思っていたが、食べたらなぜかやる気が消息を絶った。


6日(月)

明後日締め切りの仕事をしていたら、だんだん体内に毒が溜まってくるような気分になり、スパイスティーをがぶ飲みしながらやってみたところ、意外と気分が改善した。えらいもんだ。日付が変わる前に仕上がった。めでたい。めでたい気持ちの高まりで、砂鍋をネットでポチってしまった。1,900円也……


7日(火)

夜から腹痛。寝てしまう。


8日(水)

よくあるハライタだと思っていたら、早朝から盛大に腹がぶっ壊れている。水とスポーツドリンクくらいしか入らない。

砂鍋が届いた。蓋に一か所小さなカケ、二か所ヒビ。中国製だしまあこんなもんだろう。小麦粉を溶いた水に浸けておく。


9日(木)

うーむ、腹から絶え間なくきゅーきゅーいう音が。小さいイルカが腹の中に住んでいると思えば気にはならない。(そんなことはない)




梅干しが沈んでしまうくらい薄い粥で様子をみる。が、すぐ下してしまった。なんだこれ。小学生のころ、春休みの初日に大腸炎で倒れてほぼ1か月寝たきりになったことがあった。あれに比べれば、今回は歩けるし、なんなら仕事もできるので(しないけど)マシなのだが、今日はぜいむしょにいかねばなんねえ。どうする? いやまあそりゃ15日までに行けばいいんだけど、ギリギリになると混むし、ただでさえマイナンバー確認作業で例年より時間かかるらしいし、明日は他のおやくしょやらなんやらにもいかねばなんねえし、もうサッサと提出したいわけですよ。2月中にやっときゃいいのにという正論に貸す耳はございません。

昼、とりあえずスポドリ飲んで、大丈夫そうなのを確認して出掛ける。やっぱりかなり待たされたものの、申告書は問題なく受け付けていただいた。

食べなければ下すこともないらしいので、帰りに周辺を歩きまわってみた。

摩利支尊天堂のあるお寺のシンボルは、猪。


六波羅蜜寺。


死んだ母親が子に食べさせるため、水飴を毎晩買いに来たというお店。現在は固形の「幽霊子育飴」を販売。


看板が素敵。


すぐそばには六道の辻の碑。


六道珍皇寺。


本堂の右の方から、小野篁が冥府に通うのに使ったという井戸を覗いて見ることができる。


ブレちゃった(スマホカメラに不慣れ)。右端の注連縄が張ってあるのがそれ。

お約束というかなんというか、まあ一応、八坂の塔もね。


綿あめがすごい。


お店の前に置かれた鉢植えの梅が満開。

帰りに駅でBOX式の証明写真撮ったのだけど、寒かった今日、歩いてたのが動きを止めると、どうしてもメガネがくもってしまうわけで、「準備ができたら『撮影する』にタッチしてください」の状態でくもりをなんとかしようとしていたところ、「では撮影します。3、2、1、」と勝手にカウントダウンを始めてくれて、1枚目はメガネなしで撮られてしまった。タッチしてないんですけど。待ってはくれないのですか。「メガネの人モード(30秒増し)」があればいいのに。

某呟き処のわたしのTLで、なぜか胃腸炎やアピタイト・ロスが流行している昨今、栄養ドリンクとして甘酒が推奨されていたので買ってきた。


ワンカップ甘酒。もう少しだけ様子見てから飲もうと思う。

浸けておいた砂鍋を水洗いして水気をふき取り、小麦粉水で目止めをする。


蓋は別鍋で煮た。これでごはんを炊くのが楽しみだが、まずはハラがなんとかならんと……


10日(金)

腹具合はまだよろしくない。朝はスポドリ、昼はやわらかく煮たうどん。

午後、三つの用件を済ませてしまおうと外出するも、達成一件。ダメだこんなことでは。

スポドリ飲んで寝ましょう。明日は家庭の事情で、実家へ。